DockerでGitLabを使ってみた
GitHubのようなプロジェクト管理システムをオンプレミスで運用できるGitLabを,コンテナ型仮想化ソフトウェアDocker上で動作させる手順を書いていきます.ここを参考にさせていただきました.
Dockerインストール(Mac OS X)
DockerはLinuxシステム上でしか動作しなかったのですが,最近OS Xにも対応しました.LinuxとOS Xでインストールの手順が異なるのですが,ここではOS Xへのインストール手順を書いていきます.
- Docker Toolboxのダウンロード
ここの手順に従い,Docker Toolboxをダウンロードしましょう.DockerはOS Xでは動作しないため,Virtual Boxを起動しその上で,Dockerを動かすっぽいです.toolboxのインストールは指示に従って進めてください. - QuickStart Terminal Appの起動
toolboxのインストールを終えるとAppicationフォルダ内にDocker Quickstart Terminalというアプリができています.これを起動するとDockerターミナルが自動的に立ち上がります.
- Dockerが使えるか確認
ターミナルでdocker run hello-world
と入力して,dockerがちゃんと動作するか確認しましょう.
$ docker run hello-world
Unable to find image 'hello-world:latest' locally
latest: Pulling from library/hello-world
Digest: sha256:8be990ef2aeb16dbcb9271ddfe2610fa6658d13f6dfb8bc72074cc1ca36966a7
Status: Downloaded newer image for hello-world:latest
Hello from Docker.
This message shows that your installation appears to be working correctly.
To generate this message, Docker took the following steps:
1. The Docker client contacted the Docker daemon.
2. The Docker daemon pulled the "hello-world" image from the Docker Hub.
3. The Docker daemon created a new container from that image which runs the
executable that produces the output you are currently reading.
4. The Docker daemon streamed that output to the Docker client, which sent it
to your terminal.
To try something more ambitious, you can run an Ubuntu container with:
$ docker run -it ubuntu bash
Share images, automate workflows, and more with a free Docker Hub account:
https://hub.docker.com
For more examples and ideas, visit:
https://docs.docker.com/userguide/
こんな感じで表示されれば成功です.docker run IMAGE
で指定したイメージを起動するのですが初回はイメージを所持していないので,docker run
コマンドは指定したイメージ(ここではhello-world)をインストールし,その後,hello-worldイメージが立ち上がります.バージョンを指定しなければ最新版(latest)をダウンロードします.現在所持しているイメージはdocker images
で確認できます.
GitLab導入
Dockerのインストールが成功したら,次はGitLabをDockerにインストールしてみましょう.ここを参考にさせていただきました.
- ymlファイルダウンロード
まずは適当に作ったgitlabtestディレクトリ内でcurl -o docker-compose.yml https://raw.githubusercontent.com/sameersbn/docker-gitlab/master/docker-compose.yml
を実行してdocker-gitlabの設定ファイル(ymlファイル)をダウンロードします.Docker上でGitLabを起動するには,複数のコンテナ(redis, postgreSQL, gitlab)を正しい手順で起動して,それぞれがどのようにつながっているかをlinkオプションで指定する必要があるのですが面倒です(笑),コンテナを削除するときも面倒です(笑).そこで,ymlファイルにそれらをまとめて記述しておき,docker-compose up -d
でまとめて起動してやりましょう.コンテナの削除もdocker-compose kill
で3つまとめて削除できます. - GitLab起動
docker-compose up -d
を叩き,2-3分待ってから(GitLabの起動に少々時間が掛かる),ブラウザでローカルホスト(0.0.0.0)の10080番ポートにアクセスhttp://localhost:10080
するとGitLabの画面が表示される!と思ったのですが表示されません…どうやら,OS Xではdocker-machineという仮想環境上でGitLabを起動しているのが原因らしいです(つまり,ホストOSのローカルアドレス0.0.0.0ではダメ).そこでdocker-machine ip default
を叩いて,デフォルトの仮想マシンのアドレスを確認します.
今度はhttp://先ほど確認したdocker-machineのIPアドレス:10080
でGitLabにアクセスしてみましょう.
これでGitLabが動いているのを確認できるはずです.以下を入力して管理者としてログインしましょう.
・username: root
・password: 5iveL!fe
Gmailを利用したメール送信設定
上述のymlファイルではSMTPの設定が無効になっています.GitLabはユーザを追加するときにメールを経由した承認が必須です.そこで,gmailを利用したメールの設定を行いましょう.ここを参考にさせていただきました.変更後のSMTPの設定は以下のようになります.
- SMTP_ENABLED=true
- SMTP_DOMAIN=smtp.gmail.com
- SMTP_HOST=smtp.gmail.com
- SMTP_PORT=587
- SMTP_USER=あなたのメールアドレス@gmail.com
- SMTP_PASS=あなたのgmailパスワード
- SMTP_STARTTLS=true
- SMTP_AUTHENTICATION=login
まず,今存在しているコンテナたちをdocker-compose kill -d
で削除しておきましょう(そうしないとconflictが生じて新たなコンテナを起動することができません).その後docker-compose up -d
を叩くとSMTPを設定したGitLabが立ち上がります.GitLabの上部にあるタブをクリックして管理者画面に飛んで,試しに自分のメールアドレスでユーザ登録してみましょう.ユーザを作成すると,ymlファイルに設定したgmailアドレスからGitLabの登録確認メールが届くはずです.