Classi Advent Calendar 2020 の12日目の記事を担当する @kitaharamikiya です。
昨日は、 @tetsuroito さんの、 ベイズファクターとブリッジ・サンプリング でした! ぜひ御覧ください。
今回は、顧客へ提供したい価値を見つけるまでにやっていることを書いてみました。
背景
ユーザーの解決したい課題が多すぎる
- プロダクト開発と運用を行っていくと、ありがたいことにユーザーの声を聞くことができます。
- いろいろな観点で困られていることがあるのですが、何も考えずに一つ一つこなしていくと、何がしたいかわからないプロダクトになってしまいます。
- 「なんでもできるプロダクト」は「なんにもできないプロダクト」になることを痛感してます。
ユーザーのこと理解していない
- 自分たちが実生活で使うことがないプロダクトを開発することの難しさを改めて実感しています。
- 急激に変化する世の中で、過去の経験や常識が通用しなくなっていることがあります。
チームでできることが限られている
- ありがたいことに、とても優秀なメンバーとチームを組んで、開発することができていますが、それでも、限られた時間のなかで、1秒でも早く価値を届けるとなると、できることは限られてきます。
上記以外にも、さまざまな背景がありますが、優先的に提供したい価値を見つけるためにやっていることをいくつかご紹介いたします。
やったこと
ペルソナ(顧客になりうる人物・ターゲット)の仮設定
- 顧客に価値を届けたいのに、まず顧客がいないと話にならないです。
- できる限り案を出す前にやってくと、フラットな状態で検証ができると思います。
- 時間を掛けないけど、できる限り詳細に項目を出します。
- 可能であれば、実在する顧客のほうがいいかもしれません。
ユーザー行動マップの作成
- ペルソナの行動を事細かに出します。
- 期間(時系列)と登場人物にこだわりました。
- 期間は、どれくらいの粒度でも良いと思います。直近やったのは、1日で設定してみました。
- カスタマージャーニーマップとは用語を分けました。
- カスタマージャーニーマップは、プロダクトに出会う前から出会ったあとのゴールを設定するイメージでいるのですが、今回は、製品の有無は関係なかったので。
- それぞれの時間ごとに、「行動」「利用しているツール」「利用方法」「思考」「感情」 を洗い出しました。
顧客が雇用しているジョブを洗い出す
- 行動を見ながら、顧客が雇用しているジョブを言語化します。
- できる限り多くのジョブがでると、このあとのワークの精度がより高くなるかと思います。
軸を設定し、プロットする
- 4象限(それ以上でもいいけど)の表を作るイメージで縦軸・横軸を設定します。
- 軸は、YES・NOで回答できるもの、0〜10 -1〜1のように数値化できるもので考えました
- 難しかった・・・
- 何度も四象限の表をつくって、ジョブをプロットしては崩すを繰り返し、なんとなくしっくり来たポジショニングを見つけます。
- 右上に良い状態、左下ほどダメな状態にしておく。
- 4象限に名前をつけます。
- メンバーの認識を揃えるためにも言語化重要だなと感じました。
- 左下から右上にするだけではなかったです。
- 左下のジョブをなくす、右上のジョブをエンハンスするというアイデアも出ます。
バリュープロポジションキャンバスワークでGainとPainを洗い出す
- 選択したジョブについて、バリュープロポジションキャンバスワークを行います。
- バリュープロポジションキャンバスを作ることが目的ではなく、選択したジョブGainとPain、Gain CreatorsとPain Relieversを洗い出すことに専念しました。
Gain CreatorsとPain Relieversが達成できる顧客に提供したい価値の案を言語化します
- 難しい・・・
- ペルソナや、行動マップに立ち返りながら、言葉にします。
提供したい価値の案を検証しにいく
- 「この価値どうですか?」というオープンクエスチョンで聞くと、8割くらい「いいんじゃない?」って言われます。
- 工数を掛けずに具体化する方法で検証する
- プロトタイピング
- ストーリーボード
- ペーパープロト
- ここで、カスタマージャーニーマップを作成しても良いかも?
- ヒアリング時に、利用時とできる限り同じ状況を作る・想像してもらう
- プロトタイピング
ダメだと思ったら捨てる
- 仮説検証をする上では、これができるかどうかがキモになることを痛感しました。
- サンクコスト効果(コンコルド効果)が一番の敵。
- これまでの作業がムダになる。ではなく、これから発生したかもしれないムダを取り除けた!と考えるようにします。
まとめ
- あまり使わない脳みそをつかうことになるので、とても疲れます笑
- 今後、チームではLeSS(Large-Scale Scrum)・デュアルトラックアジャイルの導入を検討しています。
- LeSS ではいかに、顧客中心で話せるか
- デュアルトラックアジャイルのディスカバリートラックの検証を、チームでいかにムダなく回せるか。
- こういったことも、カイゼンしながら進められればいいなと。
あとがき
- この記事を書き始めたのが、12月12日の4時・・・
明日は、 @sussan0416 です! お楽しみに!