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お題は不問!Qiita Engineer Festa 2024で記事投稿!
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ソリューションアーキテクトに求められる視点(5/14) 情報システム部門で苦労した経験を活かしたソリューション(Discovery Service + Migration Hub + Athena)

Last updated at Posted at 2024-07-11

はじめに

以前、情報システム部門で仕事をしていた事があります。その時、前任者から引継ぎを受けたのですが、前任者自身もどんな機器があり、どんなアプリが存在するのかわからない状況でした。そのため、引継ぎに、苦労した経験があります。そんな経験を踏まえて、次のようなケースを想定したソリューションを考えてみました。(Discovery Service + Migration Hub + Athena)

オンプレミスで運用しているアプリケーションを AWS に移行したい。
運用担当は、突然前任者がやめてしまい、引継ぎをしっかり出来ていない。
どんな機器やアプリケーションが存在するのかわからない。

アーキテクトに求められる観点

オンプレミスで運用しているアプリケーションを AWS に移行することを計画しています。運用担当は、突然前任者がやめてしまい、引継ぎをしっかり出来ていない状況です。そのため、どんな機器やアプリケーションが存在するのかわからない状況です。カスタムIPベースのプロトコルを使用している事は把握出来ています。アプリケーションは、物理マシンと VM の混合で構成されています。運用担当は、すべての依存関係が何であるかを把握していません。AWS Application Discovery Agent をインストールし、数か月間データを収集しています。移行する必要がある依存関係を識別するには、どのようにすればよいでしょうか?

ソリューション

AWS Migration Hub を使用して、アプリケーションをホストするサーバーを選択します。ネットワーク グラフを視覚化して、アプリケーションとやり取りするサーバーを見つけます。Amazon Athena でデータ探索をオンにします。サーバー間で転送されるデータをクエリして、カスタムIPベースのプロトコルで通信するサーバーを特定します。Migration Hub に戻り、Athena クエリの結果に基づいて移動グループを作成します。

移動グループとは、一緒に移行およびテストされるサーバーまたはアプリケーションのセットです。移動グループは、ビジネス目標を達成するために移行ウェーブに編成されます。

上記詳細解説 AWS Migration Hubのネットワーク可視化を使用してアプリケーションとサーバーの依存関係の課題を克服する (AWSブログ記事による具体的な活用説明)

ブログ記事の課題と結論を整理し、項目の説明を見やすい表にまとめました。

課題
クラウド移行において、アプリケーションとサーバーの依存関係を特定することが難しい。IT資産が頻繁に更新されないスプレッドシートで管理されている場合や、古くなった構成管理データベース (CMDB) ソフトウェアが使用されている。
結論
サーバーをアプリケーションとしてグループ化し、ネットワークの視覚化に基づいて移動グループを特定し、Amazon Athenaを使用して高度なクエリを実行する事が出来る。

項目 説明
AWS Migration Hubの利点 複数のAWSおよびパートナーソリューションにわたるアプリケーション移行の進行状況を1か所で追跡できる。
アプリケーションのポートフォリオ全体の移行ステータスを可視化できる。
ネットワーク可視化の利点 サーバー依存関係の高精度モデルを構築し、移行ウェーブと移動グループを識別できる。
Migration Hub ネットワークの視覚化は、サーバーまたは移動グループの影響範囲を特定するのに役立ち、アプリケーション回帰テストと必要なテスト カバレッジを計画できる。
データ収集とアプリケーション依存関係マッピングのアーキテクチャ AWS Discovery Agentを使用してデータ収集を設定し、Migration Hubにデータを送信する。
2~4週間にわたってデータを収集し、分析を開始して移行計画を作成する。
移行ウェーブと移動グループの作成 サーバーのビジネス機能を特定し、移行ウェーブを作成する。
サーバーをアプリケーションとしてグループ化し、移行の追跡を容易にする。
Amazon Athenaの使用 Migration Hubで収集されたデータを分析するためにAmazon Athenaを使用する事が出来る。
高度なクエリを実行し、プロセスレベルのデータ、パフォーマンス、依存関係を調べる事が出来る。

更に詳細を確認したい人向け

Amazon Athena でのデータ探索
Amazon Athena のデータ探索を使用すると、Discovery Agent によって検出されたすべてのオンプレミス サーバーから収集されたデータを 1 か所で分析できます。 Migration Hub コンソールから (または StartContinousExport API を使用して) Amazon Athena のデータ探索を有効にし、エージェントのデータ収集をオンにすると、エージェントによって収集されたデータは定期的に S3 バケットに自動的に保存されます。

その後、Amazon Athena にアクセスして、定義済みのクエリを実行し、各サーバーの時系列システム パフォーマンス、各サーバーで実行されているプロセスの種類、および異なるサーバー間のネットワーク依存関係を分析できます。 さらに、Amazon Athena を使用して独自のカスタム クエリを記述し、構成管理データベース (CMDB) エクスポートなどの既存のデータ ソースを追加アップロードし、検出されたサーバーを実際のビジネス アプリケーションに関連付けることができます。また、Athena データベースを Amazon QuickSight と統合して、クエリ出力を視覚化し、追加の分析を実行することもできます。

Migration Hub でのネットワーク接続の表示
AWS Migration Hub でネットワーク接続を表示すると、サーバーの依存関係を視覚化できます。これらの依存関係を視覚化することで、各アプリケーションを Amazon Web Services に正常に移行するために必要なすべてのリソースを検証できます。

ネットワーク接続は、ネットワーク図を使用して表示します。ネットワーク図を使用すると、大量のデータを視覚的に確認して、どのようなサーバーの依存関係が存在するかを理解できます。 これらのサーバーの依存関係を理解することで、AWS への移行のためにアプリケーションをサポートするために必要なリソースをグループ化する方法を計画するのに役立ちます。

ソリューションは、あくまで、一例です。他の解決方法もあるので、参考程度にしてください。

読んでいただき、ありがとうございました。

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