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難しいAWS Well-Architected フレームワークも、SCAMPER法 7つの質問で、読み解くと、分かり易い

Last updated at Posted at 2024-07-05

はじめに

AWS Well-Architected フレームワークをSCAMPER法 7つの質問で、読み解いてみたところ、とても良く理解出来ました。せっかくなので、内容をご紹介させていただきます。

SCAMPER法とは?

SCAMPER法は、既存のアイデアを様々な角度から見直したり、検討したりすることで、元からあったアイデアを拡張・派生させていくアイデア発想法です。
SCAMPER法は、アイデア発想法の1つである「オズボーンのチェックリスト」を、アメリカの創造性開発の研究家であるボブ・エバール氏がアレンジしたものです。

SCAMPERは、以下の7つの英単語の頭文字を取ったものです。

  • S(Substitute) 置き換える 要素の一部を別のものに置き換える。
  • C(Combine) 組み合わせる 異なる要素を組み合わせる。
  • A(Adapt) 適応させる 別の用途や環境に適応させる。
  • M(Modify) 修正する 形、サイズ、色などを変更する。
  • P(Put to another use) 転用する 本来の用途とは異なる用途に使う。
  • E(Eliminate) 取り除く 不要な要素を取り除く。
  • R(Reverse or Rearrange) 逆転する・再構成する 要素の順序や位置を入れ替える。

SCAMPER法は、アイデアを無の状態から生み出すものではなく、既存のアイデアをブラッシュアップするのに効果的な方法です。新規事業開発、商品開発、マーケティングなど、様々な場面で活用することができます。

SCAMPER法を活用したアイデア例

例:ボールペンをより便利にする

  • S(Substitute) インクの種類、軸の素材、形状などを変えてみる。
  • C(Combine) 消しゴムや定規と組み合わせてみる。
  • A(Adapt) ターゲット層や用途に合わせて、デザインや機能を変える。
  • M(Modify) グリップの形状や太さを変えてみる。
  • P(Put to another use) 絵筆や楽器の代わりとして使う。
  • E(Eliminate) 一部の機能を削除して、コストを下げる。
  • R(Reverse or Rearrange) ノック式ではなく、キャップ式にしてみる。

SCAMPER法を使って生まれたアイデア

  • デジタルメモ帳
  • 音声メモ帳
  • 香り付きメモ帳
  • 防水メモ帳
  • メモ帳付きボールペン
  • メモ帳付きスマホケース
  • メモ帳を共有できるアプリ

SCAMPER法の使い方

  1. 改善したいアイデアを決めます。
  2. 7つのSCAMPERの質問をそれぞれアイデアに当てはめて、新しいアイデアを考えます。
  3. 思いついたアイデアを書き出します。
  4. すべての質問に対してアイデアを考え終わったら、最も良いアイデアを選びます。

SCAMPER法の注意点

  • SCAMPER法は、既存のアイデアをベースにするため、思いつくアイデアは既存のアイデアから大きく離れることはありません。
  • 自由な発想を妨げる可能性があるため、他のアイデア発想法と併用すると効果的です。
  • すべての質問に対してまんべんなくアイデアを考えるのではなく、自分が良いと思う質問から優先的に考えていくと効率的です。

AWS Well-Architected Framework6つの柱

わかるけど、使いこなす方法がわからない。となりませんか?

説明 主な要素
運用の優秀性(Operational Excellence) システムの運用と監視を効率的に行い、運用プロセスを継続的に改善するためのベストプラクティスを提供します。 ▪ 運用手順の自動化
▪ 変更管理とインシデント対応
▪ 運用のモニタリングとアラート設定
セキュリティ(Security) システムのセキュリティを強化し、データの保護、アクセス管理、インシデント対応を行うためのベストプラクティスを提供します。 ▪ アイデンティティとアクセス管理
▪ データ保護
▪ インフラストラクチャの保護
- インシデント対応
信頼性(Reliability) システムの可用性と回復力を確保し、障害からの迅速な復旧を行うためのベストプラクティスを提供します。 ▪ 障害の予防と対応
▪ 自動リカバリ
▪ スケーラビリティの確保
パフォーマンス効率(Performance Efficiency) システムのパフォーマンスを最適化し、リソースの効率的な利用を行うためのベストプラクティスを提供します。 ▪ リソースの選択と最適化
▪ パフォーマンスのモニタリング
▪ スケーラビリティの確保
コスト最適化(Cost Optimization) システムのコストを最適化し、無駄な支出を削減するためのベストプラクティスを提供します。 ▪ コストの可視化と管理
▪ リソースの効率的な利用
▪ コスト削減のための自動化
サステナビリティ(Sustainability) クラウド環境での運用が環境に与える影響を最小限に抑えるためのベストプラクティスを提供します。 ▪ エネルギー効率の向上
▪ リソースの最適化
▪ 環境への影響のモニタリング

そこで、使いこなすために、SCAMPER法 7つの質問を思い浮かべてみてください。

AWS Well-Architected フレームワークをSCAMPER法 7つの質問で、読み解く

項目 説明 該当する柱
S(Substitute) 置き換える 従来のバックアップソリューションをAWS Backupに置き換えることで、バックアップの管理と自動化を簡素化し、データ保護を強化する。 EBSボリュームやRDSデータベースのバックアップをAWS Backupで管理し、ポリシーベースで自動バックアップを設定する。 信頼性
C(Combine) 組み合わせる S3とLambdaを組み合わせることで、サーバーレスアーキテクチャを構築し、スケーラビリティとコスト効率を向上させる。 S3にファイルがアップロードされた際に、Lambda関数をトリガーしてデータ処理を行う。例えば、画像のリサイズやデータの変換を自動化する。 パフォーマンス効率、コスト効率
A(Adapt) 適応させる オンプレミスで動作しているアプリケーションをクラウドネイティブアーキテクチャに適応させることで、スケーラビリティや可用性を向上させる。 モノリシックなオンプレミスアプリケーションをマイクロサービスアーキテクチャにリファクタリングし、ECSやLambdaを使用してデプロイする。 パフォーマンス効率、信頼性
M(Modify) 修正する データのアクセス頻度に応じてS3バケットのストレージクラスを変更することで、ストレージコストを最適化する。 頻繁にアクセスされるデータをS3 StandardからS3 Intelligent-Tieringに変更し、アクセスパターンに応じて自動的に最適なストレージクラスに移行する。アーカイブデータをS3 Glacierに変更し、長期保存のコストを削減する。 コスト最適化
P(Put to another use) 転用する S3を単なるオブジェクトストレージとしてではなく、データレイクとして使用することで、大量のデータを一元的に管理し、分析に活用する。 企業内のすべてのデータをS3に集約し、Lake Formation, GlueやAthenaを使用してデータのクエリや分析を行う。 パフォーマンス効率、運用の優秀性
E(Eliminate) 取り除く 未使用のEC2インスタンスを取り除くことで、コストを削減し、リソースの無駄をなくす。 定期的にEC2インスタンスの使用状況を監視し、一定期間使用されていないインスタンスを停止または削除する。 コスト最適化、運用の優秀性
R(Reverse or Rearrange) 逆転する・再構成する アラートの優先順位を再構成することで、重要なアラートに迅速に対応できるようにする。 クリティカルなアラートを最優先に設定し、低優先度のアラートを後回しにすることで、重要な問題に迅速に対応する。 運用の優秀性

難しいAWS Well-Architected フレームワークも、SCAMPER法 7つの質問で、読み解くと、分かり易いですよね?是非、現場で、応用してみて下さい。

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