はじめに
梅雨が明け、激しい雨による寒暖差により、体調を崩されている方もおられるかと思われます。そんな季節でも、心身のバランスを保ち、日常生活や仕事において、最高のパフォーマンスを発揮するためのセルフマネジメントについて、まとめてみました。
瞑想やマインドフルネス、適度な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠、整理整頓、ポジティブな人間関係などを取り入れることで、心身の健康を維持し、最適なパフォーマンスを発揮することができます。自分に合った方法を見つけ、日常生活に取り入れてみてください。
チーム全体でこれらの方法を実践し、互いにサポートし合うことで、強い絆と高いパフォーマンスを実現しましょう。
目次
- 不安をコントロールして成長する方法
- 心構えをととのえる
- アドラー心理学で行動をととのえる
- 思考をととのえる
- 心をととのえる
- 体をととのえる
- 環境をととのえる
- 学習を続けられない原因と解決策
-
人間の知覚や認知のあり方を理解する
足りていないと埋めたくなる(ゲシュタルト心理学)
不安をコントロールして成長する方法
不安は誰にでも訪れる感情であり、適度な不安は集中力やモチベーションを高める効果もあります。しかし、過度な不安は思考や行動を阻害し、成長の妨げとなってしまうこともあります。
不安の正体を知る
まず、自分がどのような状況で不安を感じやすいかを把握することが重要です。不安のトリガーとなる具体的な状況や思考パターンを書き出してみるのも良いでしょう。
思考の癖に気づく
不安なときは、ネガティブな思考に陥りやすい傾向があります。「どうせうまくいかない」「失敗するのではないか」といった思考は、不安を悪化させてしまいます。このような思考の癖に気付き、意識的にポジティブな思考に切り替えるようにしましょう。
認知歪曲
ネガティブな思考パターンを特定し、より客観的で現実的な思考に変換する。
例えば、「絶対に失敗する」という思考を、「うまくいく可能性もあるし、ダメでも次に活かせばいい」という思考に変換する。
心構えをととのえる
- あせっていないか?
- おこっていないか?
- いばっていないか?
- くさっていないか?
- おこたっていないか?
を確認する。
五つの戒め
これらの五つの戒めは、仏教の教えの一つですが、普遍的な倫理観としても大切です。
日々の生活の中で、これらの言葉を胸に、より良い自分を目指しましょう。
1. 焦るな
焦りは心を曇らせ、判断を鈍らせます。目の前のことに集中し、一つ一つ丁寧に歩んでいきましょう。
2. 怒るな
怒りは周囲を傷つけ、自分も苦しめます。深呼吸をして心を落ち着かせ、冷静さを保ちましょう。
3. 驕るな
驕りは転落の始まりです。常に謙虚な気持ちを持ち、感謝の気持ちを忘れずにいましょう。
4. 腐るな
困難に直面しても、腐らず諦めずに努力を続けましょう。必ず希望の光は見えてきます。
5. 怠るな
怠惰は成長の妨げとなります。毎日コツコツと努力を積み重ねることが、大きな成果につながります
アドラー心理学で行動をととのえる
- 他人の評価を気にして、自分の意志で行動を選択できる事を放棄していないか?
- 自分の意志で行動を選択出来ているか?(他人の意思ではないか?)
- 他人に認められることを求めるのではなく、自分自身の価値を見出す事に取り組んでいるか?
- 自分の課題に集中しているか?(実は、他人の課題に振り回されていないか?)
- 自分の信念に基づいて行動するために、他人に嫌われる勇気を持ち、他人の期待に縛られない生き方が出来ているか?
を確認する。
1. 基本概念
目的論
アドラー心理学では、過去の出来事よりも現在の目的や目標が重要とされます。人は過去のトラウマに縛られるのではなく、未来に向かって行動することができると考えます。
現在の業務が自分の思うように行っていない場合、それは、行動する事で、解決すると捉えるべきです。くよくよしても、過去は戻ってきません。
自己決定性
人は自分の人生を自分で決定する力を持っているとされます。環境や遺伝に左右されるのではなく、自分の意志で行動を選択できるという考え方です。
迷う事があるとは思いますが、そこから一歩踏み出してこそ、何かを決める事が出来ます。いつまでも決めずにいると、いつまでも何も決まりませんし、解決する事もありません。
2. 他者との関係
課題の分離
他人の課題と自分の課題を分けることが重要です。他人の評価や期待に応えることよりも、自分の課題に集中することが推奨されます。
他人から期待されると応じたくなります。ただ、優先順位を考えて、他人への期待に応えるべきです。他人からの評価も気になると思いますが、他人から低い評価をもらっても、自分が高く評価できるならば、それで良いと思います。
承認欲求からの解放
他人に認められることを求めるのではなく、自分自身の価値を見出すことが大切です。他人の評価に依存せず、自分の信念に基づいて行動することが強調されます。
他人に認められることは大事ですが、振り回される必要はありません。自分が行動する事で、価値を生み出す事が出来るのですから、価値を生み出す事にフォーカスすべきです。
3. 自己成長と幸福
勇気を持つこと
自分の信念に基づいて行動するためには、他人に嫌われる勇気が必要です。これは、自分の価値観を大切にし、他人の期待に縛られない生き方をするための勇気です。
共同体感覚
自分が社会の一部であることを感じ、他者と協力しながら生きることが幸福につながるとされています。孤立せず、他者とのつながりを大切にすることが重要です。
4. 実践的なアドバイス
自己受容
自分をありのままに受け入れることが大切です。完璧を求めるのではなく、自分の弱点や失敗も含めて受け入れることが推奨されます。
他者貢献
他人に対して貢献することが、自分の存在意義を感じるための方法とされています。他者に対して親切にすることで、自分も幸福を感じることができます。
思考をととのえる
頭の中にあることを書き出すことで、思考を整理し、雑念を減らすことができます。 箇条書きや日記など、好きな方法で書き出してみてください。
タスクリストの作成
方法: 1日のタスクをリストアップし、優先順位をつけて実行します。
効果: タスクリストは、やるべきことを明確にし、雑念を減らすのに役立ちます。
ポモドーロ・テクニック
方法: 25分間集中して作業し、その後5分間の休憩を取るサイクルを繰り返します。
効果: ポモドーロ・テクニックは、集中力を高め、効率的に作業を進めるのに役立ちます。
心をととのえる
瞑想とマインドフルネス
- 瞑想 毎日数分間の瞑想を行うことで、心を落ち着かせ、ストレスを軽減することができます。
- マインドフルネス 現在の瞬間に意識を集中させることで、心の雑念を取り除き、リラックスすることができます。
「今この瞬間」に意識を向け、ありのままの自分を受け入れているか?
- 思考や感情を「良い」「悪い」と判断せず、ただ観察出来ているか?
- 過去や未来にとらわれず、目の前のことに集中出来ているか?
- 自分の心と体の状態に気づいているか?
- ありのままの自分を受け入れられているか?
を確認する。
ポジティブな思考
- 感謝の気持ち 毎日、感謝することを3つ書き出すことで、ポジティブな思考を促進します。
- 自己肯定 自分の良い点や成功体験を振り返り、自信を持つことが大切です。
ストレス管理
- リラクゼーション 深呼吸やストレッチ、アロマセラピーなどを取り入れて、リラックスする時間を作ります。
- 趣味 自分が楽しめる趣味を持つことで、ストレスを発散し、心のバランスを保ちます。
体をととのえる
適度な運動
- 有酸素運動 ジョギングやウォーキング、サイクリングなどの有酸素運動を定期的に行うことで、体力を維持し、ストレスを軽減します。
- 筋力トレーニング 筋力トレーニングを行うことで、体のバランスを整え、姿勢を改善します。
栄養バランスの取れた食事
- バランスの良い食事 野菜、果物、タンパク質、炭水化物、脂質をバランスよく摂取することが大切です。
- 水分補給 十分な水分を摂取することで、体の機能を正常に保ちます。
十分な睡眠
- 規則正しい睡眠 毎日同じ時間に寝起きすることで、体内時計を整え、質の良い睡眠を確保します。
- 睡眠環境の整備 快適な寝具や静かな環境を整えることで、深い睡眠を促進します。
環境をととのえる
整理整頓
- デスクの整理 作業スペースを整理整頓することで、集中力を高め、生産性を向上させます。
- デジタルデトックス 定期的にデジタル機器から離れ、自然の中で過ごす時間を作ることで、心身をリフレッシュします。
人間関係
- ポジティブな人間関係 支え合える友人や家族との時間を大切にし、ポジティブな人間関係を築くことが重要です。
- コミュニケーション オープンで誠実なコミュニケーションを心がけることで、ストレスを軽減し、心のバランスを保ちます。
学習を続けられない原因と解決策
学習を続けようとしても、集中できない原因はいくつか考えられます。
原因
1. 集中力不足
- 睡眠不足や疲労
- 運動不足
- ストレス
- カフェインやアルコールの過剰摂取
- スマホやパソコンの見過ぎ(現実逃避?)
2. 理解不足
- 問題文の内容が理解できていない(難しい言葉や専門用語に翻弄される)
- 必要な知識や用語が不足している
- 読解力が弱い
3. 興味の欠如
- 問題文の内容に興味がない(たいていは、これです。難しい言葉や専門用語は、頭に入ってこないので、興味がわかないはずです。)
- 勉強へのモチベーションが低い
- 不安や焦りから興味を持ち続ける事が出来ない(時間がない、試験に合格できないなどの不安や焦りがあると、集中して学習を続ける事ができません。深呼吸をするなどして、気持ちを落ち着かせましょう。)
4. 環境
- 勉強場所が騒がしい
- 勉強机が散らかっている
- 誘惑が多い
- ノリがいい曲で学習をスタートしたあと、そのまま、ノリのいい曲を聴き続けてしまい、目的が音楽を聴くことに代わってしまっている
解決策
集中力不足
- 十分な睡眠と休息を取る
- 適度な運動をする
- ストレスを溜めない
- カフェインやアルコールを控える
- スマホやパソコンの使用時間を制限する
理解不足
- 問題文の内容を丁寧に読み解く
- わからない言葉は辞書や参考書で調べる
- 必要に応じてインターネットで調べる
- 理解できない部分は自分で解決する事に拘らずに、誰かにに質問する
興味の欠如
- 勉強の目的を明確にする
そもそも、なんのためにやっているのか?達成すると何が得られるのか? - 問題文の内容と自分自身の生活を関連づけてみる
- 問題文を読みながら、重要な部分を書き出す
- 問題文を読み終わったら、内容を要約してみる
- 問題を解く前に、問題文をもう一度読む
- 勉強仲間を見つけて、一緒に勉強する
出来る人に引っ張ってもらう - 小さな目標を設定して、達成感を味わう
少しずつ、勝ちぐせをつける - もしかしたら、誰かの役に立つキッカケを作る事が出来るかも知れないという可能性を検討する
自分のために頑張る事には限界や諦めが付きものです - 集中力は、持続しない事を認識する(休憩やメリハリをつける)
環境
- 静かな場所で勉強する
- 勉強机を整理整頓する
- 誘惑を排除する
その他
- 問題文を読み込む前に、軽く体を動かす
- 問題文を読む前に、深呼吸をする
人間の知覚や認知のあり方を理解する
足りていないと埋めたくなる(ゲシュタルト心理学)
ゲシュタルト心理学は、ドイツ語で「全体像」や「形態」という意味を持ち、知覚や認知の原理を理解するためのアプローチです。
「足りていない」という感覚は、不足している部分や未完成な状態を意味します。これは、人間が不完全な状態を好まず、何かが足りないと感じるという心理的な特性を示しています。例えば、未解決の問題や物事の一部が欠けている状況がこれに当たります。
一方、「埋めたくなる」というのは、不足している部分を補完しようとする衝動や欲求を表しています。これは、人間の本能的な完了を求める欲求から来ており、未完成な状態を整えようとする動機とも言えます。
これらの概念は学習においても重要です。例えば、学習者が何かを理解しようとする際、未解決の状態や不完全な知識があると、その解決を目指す動機が生まれます。つまり、学習者が「足りていない」と感じる部分を「埋めたくなる」ことで、知識や理解を深める助けになります。
この心理的な原理を活かして、学びのプロセスを効果的に設計することが重要です。例えば、問題解決型の学習や実践的な活動を通じて、学習者が自ら未完成な部分を認識し、それを埋めるために行動するよう促すことができます。
集中できない原因は人によって様々ですが、このような工夫を凝らす事で改善できることが多いです。自分に合った方法を見つけて、克服に向けて取り組んでみてください。
これらのブレない軸をもって、チームに貢献するのならば、一時的に低い評価を受けたとしても、長い目で見れば、高い評価を受ける事が出来ると思います。