はじめに
最近、プレゼンテーションをしようとして、上手くいかなかった事があり、初心を忘れないようにプレゼンテーションについて、まとめてみました。
プレゼンテーションの悪い例
感情のないプレゼンテーションとは、発表者が聴衆に対して情熱や熱意、感動を伝えることなく、単に事実やデータ、情報を淡々と述べるだけのプレゼンテーションのことを指します。
小学生の頃、こういうプレゼンテーションを聞いて、貧血で倒れる友達がいたことを思い出しました。笑えないですね。(´;ω;`)ウッ…
単調なトーン
発表者の声のトーンが一定で、感情の起伏がほとんどまたは全くない。
非表情
顔に表情がなく、感情を表に出さない。
エンゲージメントの欠如
聴衆との相互作用や関係性の構築を試みず、聴衆の反応に対しても反応しない。
ストーリーテリングの不在
情報を伝える際に物語や例え話を使わず、データや事実の羅列に終始する。
身振り手振りの欠如
身体言語が乏しく、ジェスチャーや表情を使ってポイントを強調しない。
感情のないプレゼンテーションは、聴衆の注意を引きつけたり、記憶に残したりする効果が低いため、メッセージが伝わりにくくなる可能性があります。プレゼンテーションに感情を込めることで、聴衆の関心を引き、理解を深め、行動を促すことができます。そのため、効果的なプレゼンテーションでは、情熱や熱意を持って話し、聴衆とのコネクションを築くことが重要です。
ロボットの言う事に心を動かされますか?興味ないでしょう?
プレゼンテーションの定義
プレゼンテーションとは、人前で意見や情報を伝えるために用いられる方法のことを指します。プレゼンテーションは、明確なメッセージや目的を持った話をすることが求められます。成功したプレゼンテーションは、聴衆に対して説得力があり、興味を引き、記憶に残るものであると同時に、スピーカーのプロフェッショナリズムや信頼性を高めることが出来ます。
単に情報を提示する以上の行為
ラテン語の「praesentatio」から派生し、「前に提示する」という意味を持ちますが、本質的には相手に自分の考えを伝えることが目的です。プレゼンテーションは、贈り物のように、相手に価値あるアイディアを伝える行為と捉えるべきです。
プレゼンテーションの作法には、目的の明確化、聴衆の理解、構成の考慮、視覚的支援の使用、話し方への注意、練習の重要性が含まれます。また、話す人の人柄は、聴衆に対する信頼性や好感度を高める重要な要素です。
プレゼンテーションの構成要素
アリストテレスが提唱した「エトス」「パトス」「ロゴス」の概念があります。
エトスは話者の信頼性、パトスは聴衆の感情に訴える要素、ロゴスは論理的な理性に訴える要素を指します。どれがかけても、プレゼンテーションは、成功しません。
エトス、パトス、ロゴス 人を動かす3つの構成要素
エトス、パトス、ロゴスは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスが説いた、人を説得するための3つの要素です。
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エトス(Ethos)
話者の信頼性や倫理観のこと。- 具体的には、専門知識、経験、実績、誠実さなどが重要になります。
- 話者が信頼できる人物であればあるほど、相手は話を聞き入れやすくなります。
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パトス(Pathos)
話者の情熱や熱意のこと。- 具体的には、具体的なエピソードや事例、ユーモア、比喩表現などが有効です。
- 話者の情熱が伝われば、相手も共感し、心を動かされやすくなります。
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ロゴス(Logos)
話の論理性や説得力のこと。- 具体的には、データ、統計、論理的な説明などが重要になります。
- 話に根拠があればあるほど、相手は信憑性を感じ、納得しやすくなります。
この3つの要素は、どれか1つが欠けていても、人を説得する事が出来ません。3つの要素がバランス良く組み合わさることで、人を説得し、行動を起こさせることができるのです。
■ エトス(信頼性)を高める方法
- 自分の専門知識や経験をアピールする
- 誠実で倫理的な態度で接する
- 第三者からの推薦や実績を提示する
- わかりやすく簡潔な言葉で話す
■ パトス(情熱)を伝える方法
- 具体的なエピソードや事例を使って話す
- ユーモアや比喩表現を使う
- 熱意を持って話す
- 聴衆の感情に訴えかける
■ ロゴス(論理性)を高める方法
- データや統計を使って説明する
- 論理的に筋道を立てて話す
- 根拠となる資料を提示する
- 反論を想定して準備しておく
エトス、パトス、ロゴスは、万能のコミュニケーション術ではありません。しかし、これらの要素を意識することで、より多くの人に共感してもらい、行動を起こしてもらう可能性を高めることができます。ぜひ、エトス、パトス、ロゴスを参考に、説得力のあるコミュニケーションを心がけてみてください。
とは言え、自己啓発セミナーや怪しい宗教で、説得されてしまうひとがいるのをみると、結局の所、パトスだけで説得できちゃうものなんです。ようは、ひとには、情というものがあり、論理に勝ると言うことである。
プレゼンテーションが完璧であることが必ずしも最高の結果をもたらすとは限りません
聴衆との相性が悪い場合
完璧なプレゼンテーションを行っても、聴衆との相性が悪い場合は、効果が薄くなることがあります。
聴衆のニーズに合わない
完璧なプレゼンテーションでも、聴衆のニーズに合わない場合、聴衆に受け入れられないことがあります。聴衆の関心に合わせた内容を提供することが大切です。
情報の偏りがある場合
完璧なプレゼンテーションを行っても、伝えたい情報が偏っている場合は、聴衆に誤解を与えたり、信頼性が失われることがあります。
聴衆の期待に応えられない場合
完璧なプレゼンテーションを行っても、聴衆の期待に応えられない場合は、満足されないことがあります。
聴衆とのコミュニケーション不足
完璧に作り上げたプレゼンテーションでも、聴衆とのコミュニケーションが不足している場合、聴衆に伝わりにくく、結果的に効果を発揮しないことがあります。
したがって、完璧なプレゼンテーションを目指すことは大切ですが、聴衆に合わせた内容や、相手に伝わるような説明の仕方、コミュニケーション能力も重要です。プレゼンテーションを行う際には、聴衆との相性や状況を考慮しながら、適切なアプローチを行うことが重要です。
プレゼンテーションにおいて、完璧なものが最高の結果をもたらすとは限りません。なぜなら、完璧なプレゼンテーションを作ろうとすると、時間やエネルギーを費やしすぎて、本来重要な部分を見落としてしまう可能性があるからです。
また、プレゼンテーションは、聴衆とのコミュニケーション が重要な役割を担っています。完璧なプレゼンテーションでも、聴衆とのコミュニケーションが上手くいかなければ、聴衆に伝えたいメッセージが届かない場合があります。
一方で、完全に準備ができていないプレゼンテーションでも、自然なトーンで話し、聴衆とのコミュニケーションを大切にすることで、聴衆に伝わることがあります。また、プレゼンテーションを完璧にするために時間やエネルギーを費やすのではなく、聴衆に最も伝えたいことに集中し、プレゼンテーションをシンプルにすることも有効な方法です。
つまり、プレゼンテーションにおいて完璧を求めるよりも、聴衆とのコミュニケーションを大切にし、シンプルに伝えたいメッセージに集中することが重要です。
プレゼンテーションの作法
目的を明確にする
プレゼンテーションの目的をはっきりと定め、その目的に適した内容、フォーマット、スタイルを決定する。
聴衆を理解する
聴衆の背景や興味関心を理解することで、適切な言葉遣いや情報提供方法を選択することができます。
構成を考える
プレゼンテーションの流れを明確にすることが重要です。構成は、序論、本論、結論などに分けることができます。
視覚的な支援を用いる
スライドやチャートなどの視覚的な支援を用いて、情報を視覚的に伝えることができます。しかし、過剰な使用は逆に聴衆の注意を散漫させることがあるので注意が必要です。
話し方に気をつける
聴衆の興味を引きつけ、注意を集めるために、話し方にも気を配りましょう。音量や話し方のテンポ、アイコンタクトなどが大切です。
練習する
プレゼンテーションの練習をすることで、自信を持ってプレゼンテーションを行うことができます。自己流で行うよりも、フィードバックをもらえる環境で練習することが望ましいです。
これらの作法に注意しながら、聴衆に有益な情報を提供し、聴衆を引きつけるプレゼンテーションを行うことが大切です。
模範例
プレゼンテーションの模範といえば、やはり、エレノア・ルーズベルトだと思います。アメリカの元ファーストレディであり、女性解放運動に取り組む中で、女性の権利向上を訴える強いスピーチを行いました。
エレノア・ルーズベルトのプレゼンテーションの特徴
聴衆に寄り添う
エレノアは、聴衆の視点に立って、その人たちが知りたいこと、聞きたいことについて語りました。彼女は、聴衆に寄り添うことで、その人たちの共感を得ることができました。
聴衆に共感を呼び起こすために、感情を表現する
エレノア・ルーズベルトは、自分自身の経験や感情を率直に表現することで、聴衆に共感を呼び起こしました。
聴衆との共感を得るために、自分の経験や感情を率直に語りました。聴衆の関心を引くように、興味深いストーリーや事実を紹介しました。
例えば、人権宣言の演説では、「私たちは、世界中で起こっている不正義や残虐行為に直面している」と述べ、聴衆の感情に訴えかけました。
説得力のあるエビデンスを提示する
エレノア・ルーズベルトは、自分が主張することを裏付けるエビデンスを提示し、聴衆に説得力を持ってアピールしました。例えば、人権宣言の演説では、国際連合がまとめた人権条約を引用し、聴衆に納得させました。
話の流れをつくる
エレノアは、プレゼンテーションの中で話の流れをうまくつくることができました。そのため、聴衆は、話の内容が理解しやすく、つながりのあるものであることを感じました。
話の構成
彼女の演説は、しっかりとした構成を持っていました。彼女は、まず問題点を明確にし、それに対する解決策を提供することで、聴衆に説得力を持ったメッセージを伝えることができました。抽象的な概念を具体的な例で説明し、聴衆に理解しやすくしました。
聴衆に対する思いやり
彼女の演説は、聴衆に対する思いやりが感じられました。彼女は、自分の立場をわかりやすく説明し、聴衆の立場に立って考えることができました。