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はじめに

チームを組む時に大切なものは何かを考えてみたところ、「共通の目的、ビジョン」「信頼関係」「お互いを尊重する」「違う考え方を否定しない」「連絡を怠らない」「建設的なフィードバックを行う」「コンフリクトを恐れない」「意思決定プロセスを明確にする」という事が思い浮かぶと思います。わかるけど、「じゃあ、どうやるんだ?」という所で、皆、悩むと思います。「どのように具体化していくか?」 が結構、大変だと思います。言葉で伝えても、お互いの言葉の意味が異なっている事は多いので、イメージも、あわせて、すり合わせを行っていると思います。それでも、伝わらなかったり、合意できなかったりする事は多いのではないでしょうか?イメージのすり合わせが難しいんです。 そこで、今回は、デザイン思考を用いたすり合わせのノウハウをご紹介 させて頂きます。

デザイン思考とは?

デザイン思考とは、ユーザー視点に立って、イテレーションを繰り返しながら、より良い解決策を導き出すことができる考え方です。デザイン思考は、問題解決能力、創造性、共感力を高めるのに役立つ強力なツールです。これは、個人、チーム、組織がより良い未来を創造するのに役立ちます。

  • デザイン思考は、1960年代にスタンフォード大学で開発されました。
  • デザイン思考は、現在、世界中の企業や組織で活用されています。

3つの主要な柱 (共感、創造性、反復)

1.共感

通常、批判や否定から入ってしまう事もありますが、それは、行いません。
変なアイディアでも、否定せず、共感する所からスタートします。
ニーズ、欲求、課題を深く理解するために、過去の勝ちパターンに囚われずに、新しいアイディアを歓迎します。これは、インタビュー、観察、調査などを行いながら、模索します。

2.創造性

既成概念にとらわれず、自由にアイデアを考え出すプロセスを重要視します。ブレインストーミング、マインドマップ、スケッチなどの方法を使って、様々なアイデアを生成する事を試みます。異なる視点や意見を取り入れ、より創造的な解決策を生み出すことを目指します。

3.反復

試行錯誤を繰り返し、アイデアを磨き上げていくことが重要です。プロトタイプを作成し、ユーザーからフィードバックを得て、改善していくというプロセスを繰り返します。

デザイン思考の利点

失敗を恐れずに、積極的に試行錯誤できる
チームワークと協調性を高める
ユーザーニーズに合致した解決策を生み出すために、創造性と革新性を促進できる

デザイン思考の活用例

項目 説明
複雑な問題(こじれた問題の解決) 従来の解決方法では解決できない複雑な問題を、創造的な方法で解決することができます。
未定義の問題 まだ明確に定義されていない問題を解決することができます。
イノベーション 独創的で革新的な解決策を生み出すことができます。
新商品の開発 ユーザーのニーズを深く理解した、より良い商品を開発することができます。
サービスの改善 ユーザーの満足度を高める、より良いサービスを提供することができます。

5つの段階

1. 共感(Empathize)

一般論で、恐縮ですが、インタビュー、観察、調査などを行いながら、模索します。
変なアイディアでも、否定せず、共感する所からスタートします。
ニーズ、欲求、課題を深く理解するために、過去の勝ちパターンに囚われずに、新しいアイディアを歓迎します。

通常、批判や否定から入ってしまう事もありますが、それは、行いません。

2. 定義(Define)要件定義

調査で得られた情報を分析し、解決すべき課題を明確にします。

付箋にとにかく、たくさんの話題を書き出す事が考えられます。

3. 発想(Ideate)ブレインストーミング、マインドマップ、スケッチ

自由な発想で、様々な解決策を考え出します。もやもやしたものを形にします。手を動かしているうちに、イメージがわいてきたら、これ幸いです。

絵をかいたり、粘土で表現したり、レゴで表現したり、もやもやしたものをどんな形でもいいからアウトプットして、俯瞰する事が求められます。

4. 試作(Prototype)やってみる

考え出した解決策を実際に形にして、検証を行います。

ここでは、精度ではなく、スピードを重視します。

5. テスト(Test)サンドボックスで、テストしながらの試作

試作した解決策を試して、フィードバックを得ます。

実際のユーザーに使ってもらう必要はありません。試した結果、どのような結果があり、次にどのように活かす事が出来るのかを分析する事を重要視します。そのため、テストは最後までやりきる必要はありません。ペルソナを用意し、ロールプレイが出来れば、上出来です。

特徴

非線形
問題解決のプロセスは固定されたものではなく、必要に応じて柔軟に変更します。たいていは、過去の勝ちパターンに囚われて、問題解決のプロセスを段階的にやってしまうんですが、捉え方を変えて、問題解決のプロセスは、変動するものだと考えながら、進めます。
反復的
試行錯誤を繰り返し、アイデアを磨き上げていきます。

デザイン思考に役立つ10個のフレームワーク

1. 共感マップ

ユーザーの行動、思考、感情を6つの視点から整理するフレームワークです。

  • 誰が ターゲットとなるユーザーは誰か
  • 何を言っている ユーザーはどのような発言をしているか
  • 何を考えている ユーザーはどのようなことを考えているか
  • 何をしている ユーザーはどのような行動をしているか
  • 何を聞いている ユーザーはどのような情報を得ているか
  • 何を痛みに感じている ユーザーはどのような課題や悩みを持っているか

2. ジョブマップ

ユーザーが達成したい仕事を整理するフレームワークです。

  • ユーザーの仕事 ユーザーが達成したい具体的な仕事
  • 必要なステップ 仕事を達成するために必要なステップ
  • 既存の解決策 既存の解決策とその課題
  • 新しい解決策 新しい解決策のアイデア

3. SCAMPER法

既存のアイデアを改良するフレームワークです。

  • Substitute 代替
  • Combine 結合
  • Adapt 適応
  • Modify 修正
  • Put to another use 他用途への転用
  • Eliminate 削除
  • Reverse 逆転

4. マインドマップ

自由な発想でアイデアを整理する。マインドマップは、アイデアや情報を視覚的に整理するためのツールです。中心に主要なテーマを置き、そこから関連するアイデアや情報を枝分かれさせていきます。

  • 中心にテーマ
  • 関連するアイデアを枝分かれさせて書き出す
  • 視覚的にアイデアを整理

5. ダブルダイヤモンドモデル (Double Diamond Model)

ダブルダイヤモンドモデルは、デザイン思考のプロセスを視覚的に表現したもので、4つのフェーズに分かれています。

  • 発見 (Discover) 問題を広く探索し、ユーザーのニーズや課題を理解するフェーズ。
  • 定義 (Define) 発見フェーズで得た情報を整理し、具体的な問題を定義するフェーズ。
  • 開発 (Develop) 定義された問題に対する解決策を考え、プロトタイプを作成するフェーズ。
  • 実装 (Deliver) プロトタイプをテストし、最終的な解決策を実装するフェーズ。

6. IDEOのデザイン思考プロセス

5つのフェーズは、循環的に行われます。つまり、テストフェーズで得られたフィードバックをもとに、共感フェーズに戻ってユーザーを再調査したり、新しいアイデアを発想したりすることもあります。

  • 共感 (Empathize) ユーザーの視点に立ち、彼らのニーズや感情を理解する。
  • 定義 (Define) ユーザーのニーズや問題を明確に定義する。
  • 発想 (Ideate) 創造的なアイデアを出し合い、解決策を考える。
  • プロトタイプ (Prototype) アイデアを具体的な形にし、プロトタイプを作成する。
  • テスト (Test) プロトタイプをユーザーに試してもらい、フィードバックを得る。

7. ビジネスモデルキャンバス (Business Model Canvas)

ビジネスモデルを視覚的に整理するフレームワークです。

  • 顧客セグメント (Customer Segments)
  • 価値提案 (Value Propositions)
  • チャネル (Channels)
  • 顧客関係 (Customer Relationships)
  • 収益の流れ (Revenue Streams)
  • 主要リソース (Key Resources)
  • 主要活動 (Key Activities)
  • 主要パートナー (Key Partnerships)
  • コスト構造 (Cost Structure)

8. カスタマージャーニー

ユーザーが商品やサービスを購入してから利用・廃棄するまでの流れを、ユーザーの視点で描くフレームワークです。

  • 各フェーズにおけるユーザーの行動、思考、感情
  • タッチポイント ユーザーが商品やサービスと接するポイント
  • 課題 各フェーズにおけるユーザーの課題
  • アイデア 課題解決のためのアイデア

9. ジャーニーマップ (Customer Journey Map)

ジャーニーマップは、ユーザーが製品やサービスを利用する際の体験を視覚的に表現するフレームワークです。

  • タッチポイント (Touchpoints) ユーザーが製品やサービスと接触するポイント。
  • 行動 (Actions) ユーザーが各タッチポイントで行う行動。
  • 感情 (Emotions) 各タッチポイントでのユーザーの感情。
  • 課題 (Pain Points) ユーザーが直面する課題や問題。
  • 機会 (Opportunities) 改善のための機会やアイデア。

10. ペルソナ (Persona)

ペルソナは、ターゲットユーザーの代表的なキャラクターを作成するフレームワークです。

  • 名前と写真
  • 年齢、職業、背景
  • 目標とニーズ
  • 課題と痛み
  • 行動パターン

ご参考になれば幸いです。

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