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小学生でもわかるコンテキストエンジニアリング入門|Part 3 〜 Claude Code Marketplace作ってみた 〜

Last updated at Posted at 2025-12-18

1. はじめに

Part 1 では、コンテキストエンジニアリングの基本概念と4つの作戦を紹介しました。
Part 2 では、Claude Codeで4つの作戦を実践する方法を解説しました。

「Command・MCP・Hooks・Agents・Skills の設定、自分で全部作るのは大変だな...」

そう思った方、多いんじゃないでしょうか。

この記事では、チームで上記のような拡張機能を共有できる仕組み「Claude Code Marketplace」を紹介します。

2. 一人で全部作るのは大変

Part 2で紹介した4つの作戦を実践しようとすると、こんな壁にぶつかります。

設定を作るのが大変

  • Command・MCP・Hooks・Agents・Skills... 種類が多い
  • 作り方をキャッチアップするのが大変
  • 試行錯誤の時間がかかる

ノウハウが広まらない

  • 良い設定を作っても、自分だけで使っている
  • チームメンバーに共有する方法がない
  • ノウハウが属人化して、チーム内で差が生まれる

【図1】ノウハウが属人化する問題

Aさん:「便利なコマンド作った!」
        ↓
       (自分だけで使う)
        ↓
Bさん:「同じようなの作ろう...」
Cさん:「設定って何?」

→ なのでみんなで共有できる仕組みを作ろうということです

3. Claude Code Marketplaceとは

この問題を解決するために作ったのが Claude Code Plugin Marketplace です。

2つのキーワード

用語 説明
プラグイン Claude Codeの拡張機能をまとめたパッケージ(Command・MCP・Hooks・Agents・Skills)
マーケットプレイス プラグインを配布・管理する仕組み(GitHubリポジトリ)

何が嬉しいの?

① 数ステップで導入できる

# マーケットプレイスを追加
/plugin marketplace add https://github.com/xxx/marketplace.git

# プラグインをインストール
/plugin install <plugin名>@marketplace名

これだけで、複雑な設定が全部入ります。

② 誰かが作ったらチーム全員が使える

Aさん:便利なコマンド作った!
        ↓
(Marketplaceに登録)
        ↓
Bさん・Cさん・Dさん:「使える」

③ ナレッジがコードとして残る

  • 設定ファイルがGitHubに残る
  • 誰でも見られる、改善できる

4. プラグインの中身

プラグインには5種類の拡張機能が含まれます。

① コマンド(Slash Commands)

スラッシュで呼び出せる便利なショートカットです。

コマンド 説明
/create-pr 安全にドラフトPRを作成。危険なgitコマンドのガード付き
/api-review APIコードのレビュー。言語・フレームワークに応じたガイドライン適用
/batch-review バッチ処理コードのレビュー

例:/api-review の動き

あなた:/api-review

Claude:レビューモードを選択してください
       1. Git差分
       2. リポジトリ全体
       3. 指定パス
        ↓
       言語・フレームワーク判定
        ↓
       該当するガイドライン読み込み
        ↓
       レビュー結果を出力

② エージェント(Subagents)

専門的なタスクを任せられるサブエージェントです。

エージェント 説明
prompt-engineer 曖昧なリクエストを選択式の質問で明確化
keyword-extractor Web検索用のキーワードを抽出・生成
web-search-executor キーワードリストからWeb検索を実行

例:prompt-engineer の使い方

あなた:「なんかいい感じのAPIを作って」

Claude:(prompt-engineer エージェントを呼び出し)
       「具体的にお聞きします」
       - 何のためのAPIですか?
       - どんなデータを扱いますか?
       - レスポンス形式は?
        ↓
       明確な仕様に変換

③ スキル(Skills)

Claude Codeが参照できる知識ベースです。

スキル 説明
programming-principles プログラミング原則(SOLID、DRY等)
{xx}-development-guideline xxの開発ガイドライン(ex: api・batch・java・python...)

動的に読み込むスキル

  • コマンド実行時に言語やフレームワークを検知
  • 該当するガイドラインを自動で参照
  • 例:Javaのコードなら → Java用ガイドライン

④ MCPサーバー(MCP Servers)

外部サービスと連携するためのサーバーです。

サーバー 説明
github GitHub API操作(PR、Issue管理等)
atlassian Confluence/Jira連携
serena セマンティックコード解析
context7 ライブラリドキュメント取得
playwright Webブラウザ操作・テスト自動化

⑤ Hooks

特定のイベントで自動実行される処理です。

イベント 動作
Notification Claude Codeが許可を求める際に通知音
Stop タスク完了時に通知音

5. 使い方のコツ(Tips)

Marketplace やプラグインを運用する中で学んだコツを紹介します。

① 意図しない挙動はすべて通知させる

プロンプトに「問題があったら必ず報告して」と書いておくと、エラーを見逃しません。

# 例:MCP接続エラーの通知
「認証が足りず MCP に接続できませんでした」→ 必ずユーザーに通知

② エージェントの description は詳しく書く

サブエージェントがいつ呼び出されるかは、description(説明) で決まります。

# ❌ 悪い例
description: "検索する"

# ⭕ 良い例
description: "Web検索用のキーワードを抽出・生成する。ユーザーの曖昧な要求から、検索に適した具体的なキーワードリストを作成する。"

③ 出力形式を守らせる

「JSON形式で出力して」「箇条書きで」など、形式を指定すると安定します。

# 例
「以下の形式で出力してください:
- 問題点:
- 改善案:
- 優先度:高/中/低」

6. まとめ

コンテキストエンジニアリングは、AIを上手に使うための技術です。でも、その設定を一人で全部作るのは大変です。

Marketplaceのような「共有の仕組み」を使えば、

  • 誰かが作った便利な設定を使える
  • 自分が作った設定をみんなに共有できる
  • チーム全体のAI活用レベルが上がる

ぜひ基盤を作ってみてください

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