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PythonとRDKitでアミノ酸配列から環状ペプチドを生成してみる

Last updated at Posted at 2020-12-29

#はじめに
掲題の件を実現するにあたって、CycloPsというライブラリを見つけたので今回試してみた。

#環境

  • Python3.x
  • RDKit 2020.X
  • CycloPs

#CycloPsとは
アミノ酸配列から環状ペプチドのバーチャルライブラリを生成してくれるツールである。
1次元のアミノ酸配列から、残基同士を結合することで、環状のペプチドを生成してくれる。
GUIとコマンドラインの両方で使える。
詳しくは参考文献の論文を参照のこと。

残基同士を結合するパターンは次の5種類である。それぞれ細かい条件があるようなので詳しくは論文を見てほしい。

  • head-to-tail bond
    アミノ酸配列のC端とN端を結合する。
  • disulfide bond
     システイン残基同士を結合する。
  • side-chain to side-chain bond
     側鎖同士を結合する。
  • side-chain to N-terminal bond
     側鎖とN端を結合する
  • side-chain to C-terminal bond
     側鎖とC端を結合する

#CycloPsのインストール

元々はPython2系で開発されているが、自分の環境だとRDkitがうまく動作しなかったため、3系でイントールする。

 $ conda create -n cyclops python==3.6
 $ conda activate cyclops
 $ conda install -c rdkit rdkit
  $ git clone https://github.com/fergaljd/cyclops.git

#インストール後の作業
Python3系ではCycloPsが動作しないためソースを修正する必要がある。今回は、コマンドラインのみ使えればよい。
そこで PepLibGen/StructGen/StructGen.py を以下の通り修正することで、Python3でも動作するようにする。

###修正内容

  • print a, b のような記載を print(a,b) のように修正する。
  • Except a, b のような記載を Except a as b のように修正する。
  • 940行目あたりでエラーが出るため、以下のように修正する
            # print(out,mollstr)
            # print(out, '$$$$')
            out.write(molstr)
            out.write('$$$$')
            out.write('\n')
  • その他実行時エラーとなるところを、Python3で動作するよう修正する(手抜き)。

#実行例
CPPsite 2.0 に登録されている環状ペプチドのアミノ酸配列と出力SDFを指定して実行する。
するとSDFに、5種類のパターンにより生成された環状ペプチドのリストが出力される。
以下実行例である。

python PepLibGen/StructGen/StructGen.py CSKSSDYQC hoge.sdf

#実行結果例
アミノ酸配列 "CSKSSDYQC" を指定して得られた6つの構造を以下に列挙する。

###1番目
これは線形タイプである。環状ではないものも出力される仕様のようである。
CSKSSDYQC.mol.png

###2番目
これはN端とC端をつなげたものか。
CSKSSDYQCHT.mol.png

###3番目
これは末端と側鎖か。
CSKSSDYQCSCXEXXXXXXX.mol.png

###4番目
これは側鎖同士か。
CSKSSDYQCSCXEXXXZXXX.mol.png

###5番目
これは側鎖同士か
CSKSSDYQCSCXXXXXZXXX.mol.png

###6番目
これはシステイン残基同士の結合だろう。
CSKSSDYQCSSCXXXXXXXC.mol.png

#参考

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