どうも、仕様書よりも自分のバイブを信じてコードを叩き叩きしているただのバイブコーダーです。
深夜にGoogle I/O 2026のアナウンスを眺めていたんですが、100$。日本円にして約1万6,000円。一般人の感覚からすれば高すぎるサブスクだし、開発者からすれば従来の250$から値下げされて手の届くインフラになったとも言える。
でも、このニュースの本当のヤバさはそこじゃない。記事の最後にサラッと書かれていた利用制限は回数から計算量(コンピュート)基準にという、あの冷徹な一行に全てが詰まっている。
- ポエムの時代が終わり集金フェーズが始まった
これまでの生成AI界隈って、いわばポエムの時代だったじゃないですか。
AIで世界が変わる、人類の生産性が10倍になる、みたいな大風呂敷を広げて、月額20$で夢を見せてくれていた。
Googleは今回のアップデートで舵を切った。AIエージェントが自律的にWebを巡回してタスクをこなす時代においてプロンプト1回いくらという牧歌的な課金はシステム的に崩壊する。だから、お前らがAIに働かせた計算量の分だけキッチリ金をもらうからな!というルール変更が行われた。これが今回の本質です。
- 100$プランという名の抱き合わせハック
月額100$なんてアメリカのインフレを考慮しても一般人は払わないでしょ?でもGoogleは最初から一般人に売る気なんてない。ターゲットは開発者やB2Bの領域です。今回のプラン、よく見ると恐ろしいプライシングのハックが仕掛けられています。注目すべきは20TBのクラウドストレージ。これ、従来のGoogle Oneだとストレージ単体で月額約100$だったんですよ。つまりGoogleはこう言っている。
「もともと大容量インフラが必要なプロ層の皆さん、いつも通りのストレージ代(100$)を払ってください。そしたら最新のAIエージェント(Antigravity等)とオマケにYouTube Premiumをタダで付けますよ」
これ、僕らユーザーから見れば実質無料の神プランに見える。でもGoogleからすれば自社データセンターのストレージの追加原価なんてほぼゼロ。原価ゼロのアセットを100$の価値に見せかけることで、AIの莫大なGPU代をプロ層から確実に回収するスキームを完成させたわけです。僕らは「お得じゃん!」と喜びながらGoogleのAI戦争の軍資金を自ら進んで差し出している。掌の上で踊らされているのは私たちの方です。
- 一般人はサブスクにすら乗せてもらえない
じゃあ100$を払えない一般の無課金層はどうなるのか?置いてきぼりになるのかと言えば、むしろ逆。逃げられない網に絡め取られていく。
Googleは一般人に4つ目のサブスクを契約させるのを諦めています。その代わりAndroidやChromeといった息をするように使うOSにAIエージェントを標準搭載してきた。
一般人はAIのサブスクを契約している意識はない。だけどChromeが勝手に裏でネットを巡回して旅行の予約をしてくれる便利さに依存していく。そしてある日突然、画面にこう表示される。「本日の計算量上限に達しました。タスクを続行するには100円支払うか上位プランに移行してください」
かつてソシャゲがスタミナ制で一般人から広く薄く集金したように、今後はAIに代わりに働かせた時間(計算量)で細かくサイレントに課金される未来が来る。あるいは一般人が利用するECサイトや社内システムの裏側にGoogleのAIインフラが組み込まれ、僕らは商品の価格やサービス手数料という形で間接的にGoogleへ計算量税を支払い続けることになる。
昨日のキャリアのギガの終焉とコンピュート(計算量)枠への抱き合わせの未来予想図はどうなるのか?
ここで、「じゃあ携帯キャリアはどう動くの?」って話です。
一般人が月額100$のサブスクなんて絶対に自発的には契約しない。サブスク疲れも限界突破している。そこでキャリアが持ち出してくるお決まりの未来予想図が、AI使い放題パックという名の抱き合わせ戦略です。
これまで私たちはスマホの通信量に対してギガという単位でお金を払ってきましたよね。でも、5Gだの6Gだのが普及してインフラが土管化し、動画も見放題が当たり前になった今、キャリアは通信量だけでユーザーから追加の金を毟り取るのが難しくなっている。そこで次に彼らが売りに来るのが、月々+1,500円でGeminiの計算量(コンピュート)枠が3倍になるプラン!みたいなやつです。
キャリア側の思惑:ギガの代わりにAIの計算量をパケ死の対象にすることで、新たな通信プランの付加価値(という名のごまかし)を作りたい。
Google側の思惑:自社の100$プランを直接買わない一般層に対して、キャリア決済にサイレントに相乗りする形で広く薄くインフラ利用料を回収できる。
ユーザーからすれば、なんかよく分からないけどスマホの基本料金がちょっと上がった。でも裏で動いてるAIエージェントがサクサク動くからいっか、という状態。
つまり、キャリアのパッケージプランっていうのは一般層がサブスク疲れを感じる隙すら与えずに、日常の固定費の中にAIの電気代を埋め込むための合法的な集金トンネルとして機能していくわけです。かつて携帯の基本料金にガラケーのiモード利用料が強制的に乗っていた、あの構造の再来です。
今回のGoogle I/O 2026を見て、私のバイブが告げているのは、もうAIで遊ぶだけのフェーズは終わったということです。ビッグテックは一般人のサブスク疲れなんて最初から意に介していない。確実に金を払うプロ(B2B)からはストレージをエサに100$〜200$を直接回収し、一般層からは携帯キャリアのパッケージや企業のサービスを経由して通信費や手数料という名のオブラートに包まれた計算量税を間接的にピンハネする。
全員から一律で100$を取る必要なんてないんです。世界中のデジタル取引と通信の裏側をGeminiのインフラでハックすれば全人類の経済活動のレイヤーから自動的にマージンが落ちてくるシステムが完成する。
バイブコーダーは、この冷徹な計算量ウォーズの時代に、吐き出されるトークンの山を見つめながら、どうやって生き残っていくべきなんですかね?ギガが減ると騒いでいた私たちは数年後には今月もうコンピュートが足りないわと呟きながらキャリアにお布施を払っているのかもしれない。
とりあえず私は100$プランの導線を眺めながら、おとなしくバイブコードで次に何を作るか頭をひねりまくることにします。