はじめに
この記事では、私が直近1~2年間で複数のプロジェクトリーダーや職能別リーダーを務めた経験をもとに、リーダーとして「やるべきこと」や「意識すべきこと」を言語化しました。
初めてリーダーを務める際、「こんなふうに体系的に整理された記事があればよかったのに」と思ったことから、本記事を執筆しています。
すべてのチームやプロジェクトに当てはまるわけではないかもしれませんが、特に新米リーダーの方にとって、何かしらのヒントになれば幸いです。
やるべきこと
進捗は極力可視化
進捗状況や現在のステータスを、誰でも把握できるようにしました。
「誰が何をやっているか」「今どこで止まっているか」を見える化することで、周囲のフォローや巻き取りがしやすくなります。
自分が持っているタスクは極力可視化
リーダーである自分がボトルネックになってはいけません。
自分の作業タスクや検討中の内容も、できる限りSlackやタスク管理ツール上でオープンにすることで、「頼みたいけど何してるか分からない」といった状態を防ぎました。
何を共有してほしいかを伝える
情報は“欲しい人が取りに行く”ではなく、“伝える側が何を伝えるべきかを判断する”ことが大切です。
期待しているアウトプットや、定例会で何を共有してほしいかは、具体的に伝えるようにしていました。
ステークホルダーとの会話は議事録を残して即共有
打ち合わせや1on1での会話も、必ずメモを残し、すぐに関係者に共有します。
「自分だけが知っている情報」をゼロにすることが、チームのボトルネックを減らす第一歩だと考えています。
任せる(コアタスクを持たない)
基本的に自分は“動かない”。コアとなる開発や設計には関与しないよう意識しました。
その分、メンバーが進みやすい環境整備に徹し、詰まったところへのフォローや意思決定に時間を割くようにしていました。
めっちゃ感謝する
これは一番大事かもしれません。
相談してくれたこと、決めてくれたこと、進めてくれたこと…すべてに「ありがとう」を伝える。
「感謝がちゃんと届くチーム」は、信頼も前向きな空気も自然と育っていきます。
念頭におくべきこと
パンクしたら負け
リーダーが倒れたら終わりです。
どれだけ忙しくても、必ず休む時間・冷静に考える時間を意図的に確保していました。
いかに仲間の手が止まらないかを考える
先手先手で動くことが重要です。
「次にどんな懸念が出てきそうか」「誰が詰まりそうか」を予測して、予め布石を打つのがリーダーの役割です。
チームに最低1人以上、同じ視野で話せる人を作る
すべてを一人で決めるのは難しいし、プレッシャーも大きい。
そんなときに“同じ視野”で話せるメンバーがいると、意思決定が格段にスムーズになります。
ちょっとした壁打ちでも助けになります。
How Can I Help You?
「締切延ばす」「タスクを巻き取る」は最終手段。
その前に、以下のような伴走的な支援を意識していました。
- 詰まっているところを一緒に考える(ペアプロ)
- 情報を渡す(過去事例やSlackリンク)
- 他の詳しい人に繋げる
「何かあったら言ってね」より、「どこが不安?」の方が、助けやすくなります。
達成感が半端ない
このスタイルは、手を動かすタスクが少ない分、“目に見える成果”がわかりにくいかもしれません。
でも、メンバーが動きやすくなり、チームとして成果が出たときの喜びはとても大きいです。
「自分がやりきった」ではなく「みんなで成し遂げた」と思えるこの達成感は、何ものにも代えがたいものでした。
おわりに
プロジェクトリードの経験は、決して楽なものではありませんが、個人的には非常に得るものが多かったと感じています。
本記事が、これからチームを率いていく方や、同じように悩んでいる方の参考になれば幸いです。