はじめに
こちらはシリーズになります
この記事の前に第1回の伝えたかった価値観を読んだ前提で記載します
前回は私がお手伝いしていた講義で伝えたかった価値観とそれが必要な理由を述べました
今回はそれを学ぶにあたりどのような手段を用いるのかについて記載します
前回の忘れ物の回収
前回は「ものづくり」をしないエンジニアを育てることが目的であることをお伝えしました
しかし表現として「ものづくり」をしないエンジニアとはわかりにくい
なので価値に対して思考し作り出せるエンジニアとしてストレートに価値創造できるエンジニアと表現することにします
では続いてどうやって工夫して伝えていくことにしたのかをつらつら書いていきます
学習方法
前回のおさらいをすると学んで欲しいの下記の2点だけです
- 使ってもらえる価値を生み出せること
- 価値から対価を得ることができること
私はこれらを体験学習形式で学んでもらうことにしました
価値あるサービスの仮説を立てて検証しマネタイズまでのロードマップを引く過程で価値創造ができるエンジニアに必要要素を身につけてもらいます
使ってもらえる価値を生み出すことを学ぶ
第1の関門は手法を考えるエンジニアが手段と価値の違いを意識させることでした
まったく違う考え方をしなければならないため受け入れてもらうには失敗して気づくことが効果的であると結論に至りました
ただ失敗すればいいというものではなく素早く失敗に気づくことが大切です
そこでどうすれば素早く失敗し気づきを得られるようにするか問題となります
エンジニア向けの学習ですがプログラミングに没頭しては時間がかかりすぎます
そこでペーパープロトタイプやプロトタイピングツールを使って画面を作り自分たちの仮想顧客に対してインタービューを行わせました
素早くできるプロトタイピングを使って制作時間を小さくしインタビューを実施することでリリース前に素早く気づくことができるようにしました
プロトタイプを作成する時はもっとも顧客に刺さる部分だけ作るように指示します
これで自分たちの考えたサービスが何をコアの価値としているのかを定義させていきます
インタビューを行わせるのは意見をもらって失敗に気づくというのもあるのですが自分たちの口で他人に説明させることが狙いでした
エンジニアにサービスを説明させると機能説明になります
練習としてメンターに対してインタービューをさせ気長に指摘し価値を説明する練習をさせることで手段と価値の違いを学習してもらいます
かなり力技ですが説明をさせ機能説明になっているところ指摘し言い換えさせるのを根気よくやっていくしかありません
また複数チームがあったため相互にレビューさせました
これが結構気づきに繋がっていました
なにせ他人の考えたものを批評した言葉がそっくりそのまま自分の考えたアイデアに当てはまることが発生するため第3者視点になることの大切さが骨身に染みこととなりました
ほっとくとエンジニアは大なり小なり作ることに喜びを感じるのでそちらに流れます
価値創造は失敗するのでともかく作ることより検証し証明・評価することを高速に回すことが必要だとわかってもらえれば及第点としていました
価値から対価を得ることを学ぶ
まず知らないことには考えようもないので普段自分たちが使っているサービスがどう行ったマネタイズを行っているのかをいくつか紹介します
次に自分たちのサービスが取りうるマネタイズを考えてもらいます
あとは基本的な顧客数を見積もりコストを試算して利益が上がるか計算してもらいます
学生でしたのでメンターも一緒になって拙い計画を立てていました
ただここで他のサービスや普段無料で使っているサービスがどこでマネタイズしているのか(または目指しているのか)を調べたり考えたりすることを学べました
普段から考えていると自分では思いつかない方法を学べるので今でも普段から考えるようにしています
ビジネスコンテストを見るのもおもしろですしマネタイズの方法を話してくれるのでおすすめです