はじめに:現場からの再発見
私は50年間経営の現場に身を置き、20年間経営コンサルタントとして活動してきました。
数学者でもプログラマーでもありませんが、現場での体験と直感に従い、「四元数(Quaternion)」を経営や人生の分析に応用できる可能性を独自に探求してきました。
その20年にわたる思考実験の末、四元数の複雑な振る舞いを、非常にシンプルな 4 × 4 行列 (私はこれを「Mats形式」と呼んでいます) で記述し、可視化する方法にたどり着きました。
専門家の方から見れば、これは「四元数の行列表現」の再発明に過ぎないかもしれません。しかし、数式ではなく「経営の構造」として捉えたときに現れた 「鏡のように美しい対称性」 を、ぜひエンジニアや研究者の皆さんに見ていただきたいと思い、筆を執りました。
1. 四元数を「ひとつの構造」として捉える
通常、四元数は q = r + xi + yj + zk で表されます。 私はこれを単なる数式ではなく、経営における「作用」として以下のように定義しました。
1. q_1 : 作用素(Operator / 変化を与える力)
2. q_2 : 被作用素(Operand / 現状の姿)
3. q_3 : 結果(Result / 未来の姿)
これらは以下の関係式で結ばれます。
掛算(未来予測): q_3 = q_1 × q_2
割算(要因分析): q_2 = q_1^{-1}×q_3 (あるいは q_1 = q_3× q_2^{-1})
四元数は掛ける順序が重要(非可換)ですが、これを行列として捉えることで、その構造が驚くほどクリアになります。
2. 「Mats形式」:四元数を4×4行列で可視化する
私は四元数を直感的に扱うために、各成分 (r, x, y, z) を「枠を使った縦ベクトル」や「行列」として表現しました。これが私の考案した「Mats形式」です。
四元数の積を行列計算として実装すると、以下のようになります。
計算例:共役四元数との積
実際に、以下の値を計算させてみました。
q_1 = (1, 2, 3, 4)
q_2 = (1, -2, -3, -4) ※q_1の共役四元数
これを「Mats形式(行列積)」で計算すると、結果 q_3 は以下のようになります。
q3=(30,0,0,0)
この結果が意味すること
積(掛け算)の美しさ
虚部 (x, y, z) がすべて相殺されて消え、実部だけが残りました。これは数学的に言えば 「ノルムの2乗(|q|^2)」 が導き出されたことを意味しますが、計算プロセスに情報の欠落が一切ないことが視覚的に確認できました。
商(割り算)の復元性
逆に、結果 q_3 を q_2 で割る(逆行列を掛ける)操作を行うと、完全に元の q_1 に戻ります。
この挙動を見たとき、私はこれを単なる「計算」ではなく、「回転」や「移動」といった物理的な振る舞いそのものだと感じました。
3. 実践への応用:「TG-Q」と「CADS30」
私はこのロジックを単なる数学遊びで終わらせず、実社会に応用するために以下のシステムを開発し、検証を続けています。
TG-Q心理カード: 人の心理傾向や対策をベクトルとして可視化する。
CADS30: 職業能力やスキルを四元数成分に分解し、最適配置を導く。
AIとの対話を通じて確信したのは、このMats形式が 「自然界や人間社会の法則を映す鏡」 のような性質を持っているのではないか、ということです。
おわりに:未来のエンジニアへ
私自身には、これを高度な数学理論として体系化したり、大規模なシステムに実装したりする力はありません。
しかし、もしこの「Mats形式」というアプローチ——数学の素人が直感で掴み取った行列の対称性——に興味を持ち、3Dグラフィックス、物理シミュレーション、あるいはAIのアルゴリズムに応用してくださる方がいれば、これほど嬉しいことはありません。
75歳の私の直感が、次の世代の誰かのヒントになることを願っています。
