open-vm-toolsとは
open-vm-toolsを聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれませんが、簡単に言えば、Linux用VMware Toolsのオープンソース版です。
VMwareはこのopen-vm-toolsを公式にサポートしており、VMware Toolsは引き続き、利用可能なものの、open-vm-toolsを使用可能な場合は、open-vm-toolsを使うことを推奨しています。
VMware Tools will continue to be available under a commercial license. It is recommended that open-vm-tools be used for the Linux distributions where open-vm-tools is available.
vmware/open-vm-tools: Official repository of VMware open-vm-tools project
Linuxの場合、VMwareToolsのインストールでは、mountやらperlやらが必要で、シンプルなインストールとは言いがたい部分があります。
それに対して、open-vm-toolsはyumでインストール可能です。
All leading Linux vendors support open-vm-tools and bundle it with their products.
とあるように、これからLinuxのインストール時にopen-vm-toolsもインストールされるようになるようです。（最新のCentOS 7 デスクトップ版では標準でopen-vm-toolsが搭載されています。）
SoftLayerで構築する場合も、VMware ESXi上のLinuxではなるべくopen-vm-toolsを使いましょう。
そもそも何をやってくれるものだったかを復習
これを見ると、実は色々とやってくれていたのだと関心します。
- ゲストOSの機能で電源操作
- 電源操作時にスクリプトを実行
- ゲストOS内でのコマンド実行自動化
- ゲストOS操作の認証
- 定期的なネットワーク、ディスク、メモリ使用量の収集
- vSphere HAの確認に使う、ゲストOSからホストへのハードビート生成
- ゲストとホストの間の時刻同期
- ファイルシステムの静止（スナップショット取得のため）
- ファイルシステムの静止操作時にスクリプトを実行
- ゲスト起動後に即座にOSカスタマイズ
- VMware Workstation and VMware Fusionにおけるゲストとホストの間の共有フォルダの有効化
- ゲストとホストの間のコピーアンドペースト
試した環境の前提
- CentOS 6.8 64bitで試しています
- vSphere ESXi 6 上の仮想マシンです
- インターネットと通信を許可しています
SoftLayer内部のレポジトリにはない...Orz
インターネットと通信を許可する前に、SoftLayer内部のレポジトリで試したところ、残念ながら、open-vm-toolsはありませんでした。（レポジトリ情報をSoftLayer内部向けに書き換えても利用できないようです。。）
Get-open-vm-tools
[root@test4vmware ~]$ sudo yum install open-vm-tools -y
読み込んだプラグイン:fastestmirror
インストール処理の設定をしています
base | 3.7 kB 00:00
base/primary_db | 4.7 MB 00:00
extras | 3.4 kB 00:00
extras/primary_db | 37 kB 00:00
updates | 3.4 kB 00:00
updates/primary_db | 2.6 MB 00:00
パッケージ open-vm-tools は利用できません。 #レポジトリ情報をSoftLayer内部向けに書き換えても利用できないようです。
エラー: 何もしません
epelレポジトリの追加
CentOSのインストール直後に設定されているレポジトリに加え、epelレポジトリを追加します。（インターネットと通信を許可した後）
Add-EpelRepo
[root@test4vmware ~]$ rpm -ivh http://ftp.riken.jp/Linux/fedora/epel/6/x86_64/epel-release-6-8.noarch.rpm
http://ftp.riken.jp/Linux/fedora/epel/6/x86_64/epel-release-6-8.noarch.rpm を取得中
警告: /var/tmp/rpm-tmp.nKKn7m: ヘッダ V3 RSA/SHA256 Signature, key ID 0608b895: NOKEY
準備中... ########################################### [100%]
1:epel-release ########################################### [100%]
その他のCentOSについては、以下を参照ください。
[root@test4vmware ~]$ rpm -ivh http://ftp.riken.jp/Linux/fedora/epel/7/x86_64/e/epel-release-7-8.noarch.rpm
※CentOS7の場合
[root@test4vmware ~]$ rpm -ivh http://ftp.riken.jp/Linux/fedora/epel/6/i386/epel-release-6-8.noarch.rpm
※CentOS6(32bit)の場合
[root@test4vmware ~]$ rpm -ivh http://ftp.riken.jp/Linux/fedora/epel/6/x86_64/epel-release-6-8.noarch.rpm
※CentOS6(64bit)の場合
[root@test4vmware ~]$ rpm -ivh http://ftp.riken.jp/Linux/fedora/epel/5/i386/epel-release-5-4.noarch.rpm
※CentOS5(32bit)の場合
[root@test4vmware ~]$ rpm -ivh http://ftp.riken.jp/Linux/fedora/epel/5/x86_64/epel-release-5-4.noarch.rpm
※CentOS5(64bit)の場合
open-vm-toolsのインストール
yumのコマンドを打つだけですね。
Get-open-vm-tools
[root@test4vmware ~]$ sudo yum install open-vm-tools -y
読み込んだプラグイン:fastestmirror
インストール処理の設定をしています
Loading mirror speeds from cached hostfile
epel/metalink | 13 kB 00:00
* base: mirror.steadfast.net
* epel: mirrors.kernel.org
* extras: bay.uchicago.edu
* updates: repo1.sea.innoscale.net
epel | 4.3 kB 00:00
epel/primary_db | 5.9 MB 00:01
依存性の解決をしています
--> トランザクションの確認を実行しています。
---> Package open-vm-tools.x86_64 0:9.10.2-3.el6 will be インストール
--> 依存性の処理をしています: libmspack.so.0()(64bit) のパッケージ: open-vm-tools-9.10.2-3.el6.x86_64
--> 依存性の処理をしています: libicuuc.so.42()(64bit) のパッケージ: open-vm-tools-9.10.2-3.el6.x86_64
--> 依存性の処理をしています: libicui18n.so.42()(64bit) のパッケージ: open-vm-tools-9.10.2-3.el6.x86_64
--> 依存性の処理をしています: libicudata.so.42()(64bit) のパッケージ: open-vm-tools-9.10.2-3.el6.x86_64
--> 依存性の処理をしています: libdnet.so.1()(64bit) のパッケージ: open-vm-tools-9.10.2-3.el6.x86_64
--> トランザクションの確認を実行しています。
---> Package libdnet.x86_64 0:1.12-6.el6 will be インストール
---> Package libicu.x86_64 0:4.2.1-14.el6 will be インストール
---> Package libmspack.x86_64 0:0.5-0.1.alpha.el6 will be インストール
--> 依存性解決を終了しました。
依存性を解決しました
======================================================================================================================================
パッケージ アーキテクチャ バージョン リポジトリー 容量
======================================================================================================================================
インストールしています:
open-vm-tools x86_64 9.10.2-3.el6 epel 445 k
依存性関連でのインストールをします。:
libdnet x86_64 1.12-6.el6 epel 28 k
libicu x86_64 4.2.1-14.el6 base 4.9 M
libmspack x86_64 0.5-0.1.alpha.el6 epel 61 k
トランザクションの要約
======================================================================================================================================
インストール 4 パッケージ
総ダウンロード容量: 5.4 M
インストール済み容量: 20 M
パッケージをダウンロードしています:
(1/4): libdnet-1.12-6.el6.x86_64.rpm | 28 kB 00:00
(2/4): libicu-4.2.1-14.el6.x86_64.rpm | 4.9 MB 00:01
(3/4): libmspack-0.5-0.1.alpha.el6.x86_64.rpm | 61 kB 00:00
(4/4): open-vm-tools-9.10.2-3.el6.x86_64.rpm | 445 kB 00:00
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
合計 1.9 MB/s | 5.4 MB 00:02
警告: rpmts_HdrFromFdno: ヘッダ V3 RSA/SHA256 Signature, key ID 0608b895: NOKEY
Retrieving key from file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-EPEL-6
Importing GPG key 0x0608B895:
Userid : EPEL (6) <epel@fedoraproject.org>
Package: epel-release-6-8.noarch (installed)
From : /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-EPEL-6
rpm_check_debug を実行しています
トランザクションのテストを実行しています
トランザクションのテストを成功しました
トランザクションを実行しています
警告: RPMDB は yum 以外で変更されました。
インストールしています : libicu-4.2.1-14.el6.x86_64 1/4
インストールしています : libmspack-0.5-0.1.alpha.el6.x86_64 2/4
インストールしています : libdnet-1.12-6.el6.x86_64 3/4
インストールしています : open-vm-tools-9.10.2-3.el6.x86_64 4/4
Verifying : open-vm-tools-9.10.2-3.el6.x86_64 1/4
Verifying : libdnet-1.12-6.el6.x86_64 2/4
Verifying : libmspack-0.5-0.1.alpha.el6.x86_64 3/4
Verifying : libicu-4.2.1-14.el6.x86_64 4/4
インストール:
open-vm-tools.x86_64 0:9.10.2-3.el6
依存性関連をインストールしました:
libdnet.x86_64 0:1.12-6.el6 libicu.x86_64 0:4.2.1-14.el6 libmspack.x86_64 0:0.5-0.1.alpha.el6
完了しました!
vmtoolsの稼働確認
インストールは完了しましたが、認識はされていないようです。
ステータスを確認します。
[root@test4vmware ~]$ service vmtoolsd status
vmtoolsd は停止しています
vmtoolsdを起動させます。
[root@test4vmware ~]$ service vmtoolsd start
vmtoolsd を起動中: [ OK ]
すると認識されました！
