Azure cosmosDB のアラート設定について #Azure

概要

Azure CosmosDB の監視方法には以下の 2 通りがある。ここではそれぞれについて調査した。
- Azure Monitor を使用した Azure CosmosDB の監視では、「メトリックを使用した監視」と「診断ログを使用した監視」が可能
- Azure Monitor for Azure CosmosDB と呼ばれる、比較的新しい監視方法が提供され、すべての Azure CosmosDB リソースの全体的なパフォーマンスなどを統合された対話型エクスペリエンスで表示可能

Azure Monitor のメトリックを使用した監視

Azure Monitor からダッシュボードを作成し、Azure CosmosDB のアカウントメトリックを監視可能（既定では特に構成準備などは必要なし）
監視されるメトリックは 1 分単位で収集され、保有期間は 30 日間
オプション「Azure CosmosDB ポータルからの監視」で使用できるメトリックの多くはここでも使用可能
メトリックのディメンション値(コンテナー名)などは大文字と小文字を区別しないため、命名には注意。
詳細は「メトリックデータの分析」を参照

Azure Monitor の診断ログを使用した監視

Azure Monitor からダッシュボードを作成し、Azure CosmosDB アカウントのログを監視可能
1 秒単位で発生するイベントやとれーすなどのテレメトリは、ログとして格納される（コンテナのスループットが変化した場合、CosmosDB アカウントのプロパティが変更され、これらのイベントがログ内でキャプチャされる）
収集したデータに対してクエリを実行することでログ分析可能
詳細は「ログデータの分析」を参照

※ 補足情報

Azure CosmosDB ポータルからの監視

Azure Cosmos の[メトリック]タブ内で使用可能なメトリックを使用して監視可能
メトリックの保有期間は 7 日間（規定）
詳細は「Azure Cosmos DB ポータルから収集したデータの監視」を参照

SDK を使用したプログラムによる監視

NET、Java、Python、Node.js SDK、および REST API のヘッダーを使用して、Azure Cosmos アカウントをプログラムによって監視可能

Azure CosmosDB のメトリックデータの分析

Azure Monitor のメニューから[Metrics]を開き、メトリックスエクスプローラを使用して、Azure CosmosDB のメトリックスを分析することが可能（詳細は「Azure メトリックスエクスプローラの概要）。

以下のディメンションをこれらのメトリックと共に使用可能。

CollectionName
DatabaseName
OperationType
リージョン
StatusCode

Azure CosmosDB の操作レベルのメトリックを表示する

Azure Portal にログイン。
左側のナビゲーションバーから[監視]を選択し、[メトリック]を選択する。
[メトリック] ウィンドウから、 [リソースの選択] を選択し、必要なサブスクリプションとリソースグループを選択する。その後、 [リソースの種類] で、 Azure Cosmos DB accounts を選択し、既存の Azure Cosmos アカウントの一つを選択し、 [適用] を選択します。

次に、使用可能なメトリックの一覧から、メトリック一覧を選択する。要求ユニット、ストレージなど固有メトリックを選択できる。この例では、[要求ユニット]および集計地としての[Avg]を選択する。

メトリックにフィルターを追加する

メトリックと特定の CollectionName などのグラフをフィルターすることができる。

フィルターを適用するには、[フィルターの追加]を選択し、必要なプロパティ(ここでは OperationType) を選択し、Query などの値を選択する。

[Apply splitting]オプションを使用すると、メトリックをグループ化できる。例として、要求ユニットを操作の種類ごとにグループ化し、すべての操作のグラフを一度に表示することが可能。

ログデータの分析

Azure Monitor のログデータはテーブルに格納され、各テーブルには独自の一位のプロパティセットがある。Azure CosmosDB は次のテーブルにデータを格納する。

テーブル	説明
AzureDiagnostics	リソースログを格納するための共通テーブル。CosmosDB のリソースログは`MICROSOFT.DOCUMENTDB`で識別可能
AzureActivity	アクティビティログのすべてのレコードを格納する共通テーブル

Azure Cosmos DB のメニューから [ログ] を選択すると、クエリのスコープが現在の Azure Cosmos データベースに設定された状態で Log Analytics が開く。つまり、ログクエリには、そのリソースからのデータのみが含まれることになる。他のデータベースのデータや他の Azure サービスのデータを含むクエリを実行する場合は、 Azure Monitor のメニューから [ログ] を選択する。詳細については、「Azure Monitor Log Analytics のログクエリのスコープと時間範囲」を参照。

Azure Monitor での Azure CosmosDB Log Analitics のクエリ

[ログ検索]検索バーに入力して、Azrue CosmosDB コンテナーの監視に利用できるクエリの例を以下に示す。

指定した期間の Azure CosmosDB のすべての診断ログをクエリする

AzureDiagnostics
| where ResourceProvider=="Microsoft.DocumentDb" and Category=="DataPlaneRequests"

リソースでグループ分けされたすべての操作をクエリする

AzureActivity
| where ResourceProvider=="Microsoft.DocumentDb" and Category=="DataPlaneRequests"
| summarize count() by Resource

リソースでグループ分けわれたすべてのユーザーアクティビティをクエリする

AzureActivity
| where Caller == "test@company.com" and ResourceProvider=="Microsoft.DocumentDb" and Category=="DataPlaneRequests"
| summarize count() by Resource