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MS365サービスだけで申請のワークフローを作る

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はじめに

世の中には様々なワークフロー製品がありますが、それらのものをMS365で実装できないかと考えました。

要件

  • 申請するユーザから予め作成されたFormsで申請をしてもらう
  • 申請の内容が申請を受ける部門のPlannerタスクとして登録される
    • 受けた申請を忘れずに管理をできるようにするため
  • 申請の内容が申請を受ける部門のSharePointリストに登録される
    • 受けた申請を後から確認できるようにするため
  • 申請内容を処理した後Plannerタスクを完了にすると、SharePointリストの内容に完了者と完了日が追加される

利用するサービス

  • Forms
  • PowerAutomate
  • Planner
  • Teams
  • SharePointOnline

作業内容

Formsで申請に必要な項目を作成する

例えば、以下。

  • 期日
  • 部署
  • 作業内容
  • 期限
  • その他

screencapture-forms-office-Pages-ResponsePage-aspx-2020-08-22-22_41_58.png

SharePointOnlineのリストを作成する

Formsの内容に加えて、あとで監査などをすることを考えて以下を追加する。

  • タイトル
  • 対応者
  • 対応日

スクリーンショット 2020-08-22 22.45.40.png

Plannerのプランを作る

なんでもOK。とりあえず作る。

スクリーンショット 2020-08-22 22.47.51.png

PowerAutomateでフローを作る

ここからはやや複雑なので、少し詳細に説明。
まずは、申請した時にSharepointリストに情報を入れて、 Plannerタスクを作る処理を作成する。

PowerAutomate画面で自動フローの作成を選択

トリガーはFormsの新しい応答が送信される時、にする。

スクリーンショット 2020-08-22 22.52.32.png

フォームIDに先ほど作成したフォームの内容を入れる

スクリーンショット 2020-08-22 22.53.35.png

Formsの応答の詳細を取得するステップを追加する

スクリーンショット 2020-08-22 22.55.46.png

フォームIDには先ほどと同じフォームを選択、応答IDには応答IDを選択

スクリーンショット 2020-08-22 22.56.55.png

タスクを作成するステップを追加する

スクリーンショット 2020-08-22 22.58.13.png

パラメータを入力する。

  • グループIDは、プランの存在するグループ。プランIDは先ほど作成したプラン。
  • タイトルは、単純に「作業内容」だけでも問題ないのだが、せっかくなので部署と期限も入れておき、わかりやすくしておいた。
  • 開始日時が入っていないが、これを入れると終了日時との整合性がないと(開始日時<期限日時)でないとエラーになるので、いったんエラー可能性を下げるため入れないことにした。
  • バケットIDはプランの中のカテゴリのようなもの。デフォルトはTodoのみ。

スクリーンショット 2020-08-22 23.02.21.png

※ 期限日時にFormsの内容を入れようとしてもデフォルトでは出てこない。選択肢の上にある「もっと見る」を押すと出てくる。(非常にわかりにくい)

スクリーンショット 2020-08-22 23.08.39.png

SharePointの項目作成のステップを追加する

スクリーンショット 2020-08-22 23.06.35.png

項目を入力する。

  • 対応者と対応日は、申請後作業したあとに入力するものにするので、空白のまま。
  • その他はFormsの内容をそのまま流用している

スクリーンショット 2020-08-22 23.17.30.png

Plannerのタスクの詳細更新のステップを追加する

スクリーンショット 2020-08-22 23.19.40.png

ここが少しテクニカルな部分になるが、申請を受けて作業したあとに、自動でSharePointリストを更新するためには、SharePointリストに追加したリストのIDが必要となる。
そのため、リストIDの情報をタスクの詳細に入れておくというもの。

プランのタスクIDを入れる

やや見つめるのが難しいので、キャプチャを貼っておく。
スクリーンショット 2020-08-22 23.22.55.png

説明に、SharePointリストアイテムのIDを入れる。

スクリーンショット 2020-08-22 23.24.24.png

Teamsのメッセージを投稿ステップを追加

一応、通知はしましょうということで、Teamsメッセージを投稿

スクリーンショット 2020-08-22 23.26.10.png

ここまでで、申請したものがSharepoint、Planner、Teamsに連携されることになります。
次からは、申請を受けて作業したあと、完了したことをSharePointに通知する処理です。

自動フローの作成で、タスクが完了した時をトリガーにして作成

スクリーンショット 2020-08-22 23.36.01.png

グループIDとプランIDはこれまで作成したもの。

スクリーンショット 2020-08-22 23.34.53.png

タスクの詳細を取得するステップを追加

SharePointリストアイテムを特定するためのIDが入っているタスクの詳細を取得
引数には、完了したタスクのIDを設定。

スクリーンショット 2020-08-22 23.35.20.png

変数を初期化するステップを追加

このあとSharePointリストアイテムを更新しにいくが、SharePointリストアイテムのIDは整数型。
タスクの詳細で取得した文字列は文字列型のため、データ型を変換する必要がある。
本ステップはそのデータ型の変換を行う処理。

アクションで「変数」で検索すると変数を初期化するアクションが出てくるため、選択する。

スクリーンショット 2020-08-22 23.39.22.png

  • 名前は適当に設定。種類は、整数にする。
  • 値は、「式」からint(value)を選択
  • そのあとで、動的なコンテンツから「説明」を選択
  • すぐしたのOKを押す

スクリーンショット 2020-08-22 23.42.36.png

スクリーンショット 2020-08-22 23.43.08.png

SharePointリストの項目の取得ステップを追加する

スクリーンショット 2020-08-22 23.45.52.png

SharePointの項目の更新ステップを追加する

スクリーンショット 2020-08-22 23.48.16.png

  • IDには、アイテムIDを入れる
  • 対応者、対応日以外は取得した内容をそのままセットする
  • 対応者は、タスクの割り当てられたユーザを設定する
  • 対応日は、タスクの完了日時にする

スクリーンショット 2020-08-22 23.50.36.png

以上で、PowerAutomateの設定は完了。

挙動確認

Formsで申請を提出

screencapture-forms-office-Pages-ResponsePage-aspx-2020-08-22-23_53_46.png

Teamsで通知される

スクリーンショット 2020-08-22 23.55.01.png

Plannerでタスクが作られる

スクリーンショット 2020-08-22 23.57.10.png

ここで、作業者を特定するために、タスクに担当者を割り当てておく。

SharePointリストにアイテムが追加されている

もちろん、対応者と対応日は入っていない。

スクリーンショット 2020-08-22 23.58.07.png

Plannerのタスクが完了するとSharePointリストアイテムが更新される

スクリーンショット 2020-08-23 0.22.37.png

一連の流れが確認できました。

おわりに

監査の統制という面で言えば、SharePointリストの権限を狭くする必要や、バックアップとしてExcelにも記載しておくなど考えることはありますが、申請→作業→クローズという流れはMS365のみでも十分行けるなぁと思いました。

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