PONOS Advent Calendar 2022の9日目の記事です。
昨日は@ackylaさんでした。
はじめに
最近のWeb決済事情を把握するために各社のWeb決済サービス(ライブラリ)を調査しました
詳しくない分野なので他によいサービスがありましたら教えて頂けると助かります!
比較対象サービス
前提条件
・クレジットカード決済対応
・通貨は最低でも、ドル、円は対応
ライブラリやAPIが提供されており、導入コストが軽めなWeb決済サービスを対象とします。
手数料など数値がはっきりしないサービスは除外しています。
・Stripe
・Square
・Opn Payments (旧Omise)
・Pay.jp (ベーシックプラン)
・Pay.jp (プロプラン)
・Paypal
・Amazon Pay
比較条件
・初期費用
・月額費用
・決済手数料
・対応しているカードの種類
・通貨
・ライブラリ(SDK)の対応プログラム言語
※サーバー側への組み込みを想定
比較表
(略称) Visa: V, Master Card: M, JCB: J, AMEX: A, Diners: D, Discover: Ds
名称 | 初期費用 | 月額費用 | 決済手数料 | カード種類 | 通貨 | プログラム言語 |
---|---|---|---|---|---|---|
Stripe | 無料 | 無料 | 一律3.6% | V,M,J,A,D,Ds | ドル 円 その他 |
Ruby,Python,PHP Java,Node,Go .NET |
Square | 無料 | 無料 | 3.75% JCBのみ3.95% |
V,M,J,A,D,Ds | ドル 円 その他 |
Ruby,Python,PHP Java,Node,.NET |
Opn Payments | 無料 | 無料 | V, M:2.95% J, A, D:3.95% |
V,M,J,A,D | ドル 円 その他 |
Go,Java,Node PHP,Python,Ruby Swift,.Net,Elixir |
Pay.jp (ベーシック) | 無料 | 無料 | V, M:3.0% J, A, D, Ds:3.6% |
V, M, J, A, D, Ds Apple Pay |
円のみ | Python,Ruby,PHP Java,Node,Perl Go |
Pay.jp (プロ) | 無料 | 10000円 | V, M:2.59% J, A, D, Ds:3.3% |
V, M, J, A, D, Ds Apple Pay |
円のみ | Python,Ruby,PHP Java,Node,Perl Go |
Paypal | 無料 | 3000円 | 30万円以下:3.6 % +40 円 / 件 30万円超100万円以下:3.4 % + 40 円 / 件 100万円超1,000万円以下:3.2 % + 40 円 / 件 1,000万円超:2.9 % + 40 円 / 件 |
V, M, J | ドル 円 その他 |
Node |
Amazon Pay | 無料 | 無料 | デジタルコンテンツ 4.5% デジタルコンテンツ以外 3.9% |
V,M,J,A,D,Ds | ドル 円 その他 |
PHP,.NET,Java Node |
メリット、デメリット
名称 | メリット | デメリット |
---|---|---|
Stripe |
開発者用ドキュメントが見やすい フロントエンド、バックエンド共にサンプルがあり工数軽めの印象 日本語での問い合わせ可能 透明性の高く、均一で、お手頃な利用料金 海外への販路拡大が可能 支払いのプロセスの幅広いカスタマイズが可能 購入手続きのために顧客がウェブサイトを離れるリスクなし 24時間365日体制のサポートを含め、様々なサポートの種類を提供 PCIに完全に準拠 |
開発者でない場合、Stripeのツールとソフトウェアを最大限に活用できない可能性も 対面での支払いオプションが少ない 外国のカードから支払いを受ける場合は+1%、通貨を変換する必要がある場合は+1%の手数料がかかる Stripeによる払い戻しの保証はないないため、顧客との協議で負けてしまうと、料金が発生してしまう |
Square |
実店舗も対応 規模の小さなストアに最適 返金保証 |
実店舗がない場合は、手数料の高さがネック 多くの事業を展開する大企業の場合費用がかさむ |
Opn Payments | 初期費用、月額費用、トランザクション費用すべて無料 (決済手数料/振込手数料のみ) 入金までの期間さえ最大の21日間でも問題なければ決済手数料も低め PCI認定 |
定額課金機能まわり等一部細かい機能のところで不完全な部分もある |
Pay.jp | 初期費用、月額費用、トランザクション費用すべて無料 (決済手数料/振込手数料のみ) 利用コストが業界最低水準 (PayJP 指定のVC or 会社からの投資か紹介があればさらに低価格に) シンプルでわかりやすい API 運営元が BASE のグループ会社なので安心の日本語サポート PCI DSS Version 3.2.1 に完全準拠 |
グローバル非対応 |
Paypal |
シェア世界最大級 最高水準の不正防止モデルを独自に確立 すべてのお取引を24時間、365日モニタリング 適用条件を満たせば売上代金の補償も可能 日本語でサポートあり Global、導入しやすさ、セキュリティ、安定性等総合で考えると一番良いようにみえる |
日本での普及はさほどではない ドキュメントが手薄感ある Paypalのアカウントベース |
Amazon Pay | 安心のセキュリティ 1つのアカウントでかんたんに決済ができる QRコードがあればで実店舗でも使える Amazonマーケットプレイス保証が使える・不正利用の申し立てができる Amazonギフト券も利用可能! |
デジタルコンテンツの手数料の高さ Amazonのアカウントベース |
まとめ
仕事とは関係なく、個人的に気になったので調べてみましたが
・技術的観点
・ビジネス的観点
共に深い思慮が必要で勉強になりました。
もし将来サービス選定する機会があったら手数料、グローバル対応、セキュリティー、導入コストのバランスからStripe と Paypal は有力候補にしたいと、思考も整理できました。
本記事が誰かのお役に立れば幸いです!
明日は @ferret_itachi さんの「スクラム開発について」です。お楽しみに!