こちらの記事は Oracle Cloud Infrastructure Advent Calendar 2020 Day 7 の記事として書かれています。
OCI の仮想クラウド・ネットワーク(VCN)のCIDRブロックの追加・削除、変更およびサブネットのCIDRブロック・マスクの変更が可能になったのでやってみた。
はじめに
OCIの仮想クラウド・ネットワーク(VCN)のCIDRブロックは変更できないとなっていましたが、2020年11月12日のUpdateにより、VCNに対してCIDRブロックの追加や削除、既存CIDRブロックの拡張や縮小が可能になりました。
CIDRブロックの拡張・縮小はサブネットにたいっしても実行が可能です。
2020年11月12日のUpdateでは1つのVCNは最大5つのCIDRブロックを割り当てることができます。
VCNへCIDRブロックの追加
CIDRブロックリソース
WebコンソールのVCNの詳細画面に「CIDRブロック」というリソースが追加され、現在割り当てられいるCIDRブロックとそのIPアドレス範囲、IPアドレスの数を確認することができます。
CIDRブロックの追加
「CIDRブロックの追加」をクリックし、「CIDRブロックの追加」ダイアログに追加するCIDRブロックを入力します。
CIDRブロックの追加作業中はVCNが更新中の状態になり、VCNのリソース操作(作成や更新)ができないメッセージが表示
この例では15秒で作業が完了しました。
CIDRブロックが追加されていることを確認
サブネットの追加
追加したCIDRブロックを使用するサブネットを作成してみた。
問題なく作成できました。
6つ目のCIDRブロックの追加時のメッセージ
VCNが保持できるCIDRブロックの現在の最大数5 を超えてCIDRブロックを追加しようとするとメッセージが表示されます。
VCN のCIDRブロックの編集
CIDRブロックの編集
CIDRブロックのアクションメニューから「CIDRブロックの編集」を選択
「CIDRブロックの編集」ダイアログでCIDRブロックの変更
アドレスやサイズの変更が可能です。
CIDRブロックの編集の失敗
縮小する変更の場合、縮小されるアドレスが使用されている場合エラーとなります。
今回の例では、25秒で完了しました。
CIDRブロックの削除
CIDRブロックの削除
CIDRブロックのアクションメニューから「CIDRブロックの削除」を選択
サブネットマスクの変更
サブネットのマスクの変更も可能です。
サブネットのアクションメニューから「編集」を選択
縮小する場合、縮小範囲のアドレスを使用している場合、メッセージが出力されます。
サブネットのマスク変更は作業リクエストではなく実施されました。
おわりに
仮想クラウド・ネットワーク(VCN)とサブネットのサイズ変更が簡単にできるようになりました。
この更新により想定より多くのアドレスが必要になった際にも、既存環境を変更することなく拡張が可能になりました。
また、サブネットのマスク変更もアプリケーションによっては非常にありがたい更新です。
なお、今回は試しませんでしたが、VMwareソリューションで利用するVLANについても変更が可能になっています。