はじめに
最近、AIがコードを書いてくれるという話をよく耳にしますよね。僕自身もエンジニアとしてCursorやOpenAIのCodexなどを日常的に使っていますが、今回は新たに注目されているAIコーディングアシスタント「Claude Code」を試してみました。
この記事では、以下のポイントを順序立てて詳しくお話ししていきます。
- Claude Codeとは?他のAIツールとの違い
- 具体的な使用感と現場での活用事例
- AIを用いた開発でのボトルネック
- テスト自動化の重要性と実践方法
- コードの中身に意味がなくなる
- Claude Codeを効率的に使うための工夫
- 今後のAI開発プロセスの展望とエンジニアの役割
1. Claude Codeとは?他のAIツールとの違い
Claude Codeは特にロングタスクに強いという特徴があります。僕はこれまでCursorを中心に開発をしていたのですが、Cursorだと約25回のアクションでAIが一時停止しますが、Claude Codeはこのような制限がなく、長い作業も安心して任せられます。
※ 7時間自律して動くという話もありますよね。
また、Codexとの比較では、これはシンプルにモデルの特性によるものではありますが、UI構築においてClaude Codeの方が「今どき」な洗練されたデザインを出力する傾向があります。
とはいえCodexも難しいタスクをこなしてくれたこともあったので、使い所かなとは思います。ただ開発体験という意味ではClaude Codeの圧勝です。
2. 具体的な使用感と現場での活用事例
以下のような作業でClaude Codeを効果的に活用しています。
- 新規機能の追加:コード生成が安定していて迅速
- リファクタリング:コード整理を自動化し、生産性向上
特にリファクタリングは人間が苦手とする単調な作業をAIがカバーしてくれるため、より創造的な作業に集中できます。ただ全然完璧ではない部分も多く・・・(後述)
3. AIを用いた開発でのボトルネック
ボトルネックは明確で、人間によるレビューやテストです。
AIでの開発は並列で稼働させることもでき、お金をかければ無限にスケールする状態になりました。しかし100倍の速度でAIが開発してもリリースは100倍になりません。人間がボトルネックだからです。
例えばリファクタリングで、意図しないUI変更や機能の保証が難しいことがあります。つまり、人間が細かなレビューやチェックをしなくても問題がない状態をAIだけで維持するのはまだ難しいということです。
4. テスト自動化の重要性と実践方法
そこで重要になってくるのが、テストの自動化です。特にE2Eテストは不可欠で、これまで以上に重要度が上がりそうです。単体テストももちろん重要ですが、特にフロントエンド領域では果たせる役割はごく一部です。
今まで私たちが行ってきた開発フローを振り返ってみても、
開発 → 動作確認 → 上手くいかない部分を直す
これの繰り返しですよね。
このフローをAIに行わせる必要があります。
さらに視覚的な変化を検知するビジュアルリグレッションテストも併用すれば、品質管理の精度は大きく上がりますね。
5. コードの中身に意味がなくなる
すべてのフローが想定通りに動作することをテストで保証できたとき、それ以上のものが必要でしょうか?コードレビューはボトルネックになるだけじゃないですか?
まじでわかっちゃいました。
コードの中身に意味がなくなり、レビューもなくなります。
6. Claude Codeを効率的に使うための工夫
Claude Codeを最大限に活用するためには、モデル選択機能を上手に使うのがポイントです。例えばSonnetモデルを選ぶとトークン消費が抑えられ、レート制限にも引っかかりにくくなります。初めて使う方は100ドルプランのSonnetモデルから試すとコスト面でも効率が良いでしょう。
僕自身は当初100ドルのClaude Maxプランを使いましたが、デフォルトモデルではすぐに制限がかかったため、現在は200ドルプランに切り替えています。ただし、Sonnetモデルを選択すれば100ドルプランでも長期間使用できると感じています。
7. 今後のAI開発プロセスの展望とエンジニアの役割
AIの進化に伴い、AIがエラー検知から修正、デプロイまでを自動で行う時代も現実味を帯びています。
とはいえ、人間の役割が完全になくなるわけではありません。「AIが作成したテストケースは本当に適切なのか?」「UIはこれが適切なのか?」などの判断は最終的に人間に残るでしょう。
おわりに:AIとの理想的な付き合い方
AIを活用した開発を進める上で一番大切なことは、「AIに完璧を期待しすぎない」という姿勢です。完璧でないのは人間も同じです。
完璧でないからLinterでルールを守らせるし、テストもちゃんとする。そしてそれを改善していくという心構えが、AIとの良い関係を築くポイントです。
Claude Codeは、そのような理想的なパートナーとして活躍してくれるでしょう。皆さんもAIとの共存を楽しみつつ、新たな開発スタイルを模索してみてください!