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ヒューマノイドロボットの時代がもうすぐ来る

Last updated at Posted at 2025-03-01

はじめに

記事に興味を持っていただきありがとうございます!
AI関連の技術進化は目覚ましく、毎日のように新しいニュースがでてきていますね。
最近では、AIエージェントの波が来ており、DevinやClineなどのエージェント型開発ツールが注目を集めています。

しかし、それとは別にもう一つとても大きな波が近づきつつあります。
それがヒューマノイドロボットの波です!

本記事では、ヒューマノイドロボットの概要、重要性、将来のユースケース、そして個人的に注目しているヒューマノイドロボットについて紹介をします。

少し先の未来を体感する一助になれば幸いです。

目次

  1. ヒューマノイドロボットについて
    1. 概要
    2. 重要性
    3. 将来のユースケース
  2. 注目しているヒューマノイドロボット
    1. Tesla - Optimus
    2. Figure AI - Figure 02/Helix
    3. Unitree Robotics - G1/H1
    4. 1X Technologies - NEO Gamma
  3. おわりに

ヒューマノイドロボットについて

概要

ヒューマノイドロボットとは、外見や動作を人間の形に似せて設計されたロボットのことを指します。人間が作り上げた環境で活動できるようにも設計されている点が特徴です。
(参考:Redditで人間の形に似せる意味があるのか議論がありました。Zephos65さんが言っていることがしっくりきました。)

「ヒューマノイド(Humanoid)」は「人間のような」という意味を持ち、「ロボット(Robot)」という言葉の語源は、チェコ語の「robota(強制労働)」とスロバキア語の「robotnik(労働者)」を組み合わせたものとされています。

つまり、ヒューマノイドロボットは労働力(強制)として、時には人間の代替になり時には人間と共に作業することで、生産性を向上させる目的で開発されています。物体の把持、運搬、積み下ろしなど、人間が物理的にできる様々な作業を学習し、実行することができます。

重要性

ヒューマノイドロボットの開発が進められる主な理由は、やはり人間の代わりの労働力となるからです。

労働力不足への対応

大手コンサルティング会社デロイトの調査によると、海外では優先的に対処すべきリスクの2位に「人材不足」があります。日本ではそのリスクがさらに深刻で、最優先課題の第1位とされています。

ある推計では、2035年の労働力不足が2023年の約2倍(1.85倍)に達すると報告されています。特に日本では少子化の勢いが想定より早く、今年は9年間連続で子供の出生数が過去最少を更新しているため、今後ますます労働力不足が加速すると思われます。(なんとかしないと、、)

image.png

危険な作業の代替

また、ヒューマノイドロボットは危険な作業を担うことも可能です。
例えば、NASAはMITと共同で「ヴァルキリー」というヒューマノイドロボットを開発し、将来的には宇宙探査や火星移住計画に活用することを目指しています。また、ヒューマノイドロボットは自然災害の現場などでも活躍が期待されています。

将来のユースケース

こちらの記事を参考に以下、リストアップしました。

1. 製造業および産業オートメーション

  • 精度と効率性: 組み立て・溶接・包装などの反復作業を高精度で実行し、生産性向上・エラー削減。
  • 安全性: 危険環境や有害物質の取り扱いを担い、人間の安全を確保。
  • 柔軟性: プログラム可能で多様なタスクに対応し、生産ニーズの変化に適応。

2. 医療およびヘルスケア

  • 手術支援: 高精度の動作で外科手術や医療処置をサポート。
  • リハビリ: 患者の回復を促進。
  • ケアギバー: 高齢者・障害者をサポートし、社会交流を提供。
  • 患者モニタリング: バイタルサイン監視や異常の早期発見。

3. カスタマーサービスおよびホスピタリティ

  • 顧客対応: ホテル・レストランでのチェックイン、案内、注文受付。
  • 情報提供: 空港・ショッピングモールで訪問者案内。

4. 教育およびトレーニング

  • 教育支援: ティーチングアシスタントとして学生を指導。
  • トレーニング: 医療・軍事分野でリアルなシミュレーションを提供。

5. 災害対応および緊急サービス

  • 捜索救助: 瓦礫内の移動、生存者捜索、物資提供。
  • 危険作業の代行: 人間にとって危険なタスクを実行。

6. 個人利用および家庭内支援

  • 家事支援: 掃除・料理・洗濯などを実行。
  • コンパニオン: 家族との交流やエンターテインメントを提供。

7. エンターテインメントおよびメディア

  • パフォーマンス: ダンス・演劇などで観客を魅了。
  • インタラクティブ体験: テーマパークや展示会での活用。

8. 宇宙探査および研究

  • 宇宙ミッション: 宇宙空間での作業・探査を支援。
  • 過酷環境での研究: 人間が立ち入れない場所でのデータ収集。

このようにヒューマノイドロボットは多分野で活躍し、効率性と安全性を向上させることが期待されています。

注目しているヒューマノイドロボット

Tesla - Optimus

TeslaはEVメーカーとして有名ですが、実はヒューマノイドロボットのメーカーとしても有名です。
2024年10月にあった「WE, ROBOT」というテスラの最新プロダクトイベントではダンスをしたり、人々に飲み物を配ったりして話題になりました。(遠隔操作疑惑はありましたが笑、でもすごいです)

以下のyoutube動画では、ElonがOptimusの未来について語っています。

要約すると

  • 価格は$20,000~30,000程度を想定
    • 大量生産が進めば車より安価になり、誰でも購入可能に
  • 幅広い用途に対応可能
    • 一般家庭向けのロボットに
    • 教師、ベビーシッター、犬の散歩、飲み物の提供など、ほぼ何でもできる
  • 世界最大の製品になる可能性を秘めている

ElonはSpaceXという宇宙開発企業のCEOもやっており、ミッションは人類の多惑星種族化なので、今後Optimusは月や火星など宇宙開発分野にも使用されていくと思います。

Figure AI - Figure 02

Figure AIのミッションは「Expand human capabilities through advanced AI.」であり、目標は自律的なヒューマノイドロボットを世界規模でデプロイすることで労働力不足を解消することです。すでに、BMWでヒューマノイドロボットによる自動車生産をテストしています。記事はこちら

また、最近では「Helix」という、初のVLA (Vision-Language-Action)モデル(端的に言うと、自然言語指示に従い、ロボットの上半身を高精度に制御するモデル)を発表しました。
こちらの動画はぜひ見てください。人間が自然言語でヒューマノイドロボットに指示を与え、自律的に作業すると同時に、ヒューマノイドロボット同士で共同作業をしています。

Helixについてはこちらの記事が参考になります。

ちなみに私はElonの大ファン、Figure AIのCEOであるBrett Adcockの中ファンです。

Unitree Robotics - G1/H1

Unitree Roboticsは中国のロボット開発メーカーです。こちらのヒューマノイドロボットは2025年蛇年CCTV春節ガラ(中国における大晦日の紅白歌合戦みたいな番組)に出ていて話題となっていました。

耐久性がありながらとても機敏な動きをしています。先日はカンフーをしていました。

1X Technologies - NEO Gamma

こちらはノルウェーのヒューマノイドロボット開発企業です。ミッションは安全で知的なヒューマノイドによって、豊富な労働力を生み出すことです。家庭用のロボットは開発が難しいらしいですが、こちらのロボットはお湯を沸かして運び、掃除機をかけるなど家事全般をこなします。人間のように服を着ていて親しみやすさや温かさを感じるのが私個人的にとらえているNEO GAMMAの特徴です。(ちなみに着ている服みたいなものは、島精機製作所によるナイロンの3D印刷らしいです。ニュースになっていました)

自然言語による対話もできるそうです。

おわりに

いかがだったでしょうか?

ヒューマノイドロボットは「ターミネーター」など映画の世界の話と思いきや、人間との共生がかなり近づいてきているのです。ヒューマノイドロボットが登場する映画って悲劇系が多い気がするので、怖い印象があるかもしれません。たしかにセキュリティについて考える必要はあります、例えばElonは将来的にヒューマノイドロボットが普及するときローカルで制御できる「緊急停止スイッチ」が必要だと述べています。理由はインターネットにつながっていると、悪い人やAIに遠隔操作で簡単に乗っ取られてしまう可能性があるからです。

そういうリスクはあるかもしれませんが、ヒューマノイドロボットは今後世界がより持続的に幸せを実現するために必要不可欠な存在になっていくと思います。ヒューマノイドロボットを家庭に迎えて料理を作ってもらったり一緒にボードゲームをしたりする未来を考えるとワクワクしますね。

記事を読んでいただきありがとうございました。

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