記事の目的
接着剤で接合した材料(複合材料)の機械特性を知りたいことがあります。
今回、無料で有限要素法解析ができるソフトウェアのFreeCADを使用して、機械特性を解析しました。
FreeCADを使用して、複合材料の計算をした日本語のページが見当たりませんでしたので、
共振周波数解析を備忘録かねて記載します。
そのほかに必要な解析があれば、少しの変更で済むかと思います。
なお、基本的なFEMの知識やFreeCADの基本の使い方に関しては、今回の記事では言及しません。
今回の記事は、参考資料に挙げたyoutubeの動画を参考にしています。
注意:解析手順のみに焦点を当てていますので、精度などは要確認。
キーワード
FreeCAD、複合材料、マルチマテリアル、積層板、古典積層理論
対象とする構造
- 寸法5mm×10mmの複層板2枚を貼り付けた複合材料
- 厚さがそれぞれ1mm、2mm。
- 材質は、X6CrNiTI8-10とPET(適当)
2枚を貼り合わせた複合材料の計算手順
- (Part Designモード) 2つのBodyを作成します。
- (Partモード) 2つのBodyを選択した後、BooleanFragmentsに集約します。
- (Partモード) 形状に欠陥が無いことを確認するため、シェイプのコンテンツを確認します。
⇒この段階で、COMPSOLID:0、COMPOUND:1となっています。
- (Partモード) プロパティ→Mode→StandardからCompsolidに変更します。
- (Partモード) シェイプのコンテンツを確認すると、COMPSOLID:1、COMPOUND:1となります。
- (Partモード) BooleanFragmentを選択し、CompondFilterにまとめます。
- (Partモード) シェイプのコンテンツを確認すると、COMPSOLID:1、COMPOUND:0となっていれば、FEM計算することが可能です。
- 後は、FEMモードに移動し、解析を進めます。
Analysisを追加し、メッシュを追加します。
- メッシュが別の材料の接続部で連続的であることを確認してください。
- 1つ目の計算したい材料を選択し、"ジオメトリー参照セレクター"で、ソリッドを選択してください。
- 2つ目の計算したい材料を選択し、"ジオメトリー参照セレクター"で、ソリッドを選択してください。
- 最後に計算を行ってください。
以上
参考資料
FreeCAD FEM Tutorial - Unterschiedliche Materialien in einer linear mechanischen Analyse : (URL) https://www.youtube.com/watch?v=T-ggqH3tXHs&list=PL4ScHMOvJjwfVegT2aCp63gnhJ5XEeZaq&index=19