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AIシミュレータに聞いてみた:「紙巻きたばこ1200円」になったら喫煙者数はどうなる?

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Last updated at Posted at 2026-03-11

AIに日本社会をシミュレーションさせてみた

「紙巻きたばこ1200円」の未来

この記事では、LLMマルチエージェント社会シミュレーション環境 MiroFish を使って行った社会シミュレーションの結果を紹介します。

前回の記事では、MiroFishの環境構築方法を解説しました。

今回はその環境を実際に使い、

「紙巻きたばこが1箱1200円になった場合、日本社会はどう変化するのか」

というテーマのシミュレーションを行いました。


前回の記事

MiroFish環境構築はこちら


MiroFishとは

MiroFishはAIエージェントを大量に生成し
仮想SNS上で社会現象を再現する マルチエージェント社会シミュレーションフレームワークです。

AIエージェントは

  • 消費者
  • 企業
  • メディア
  • SNSユーザー

などの役割を持ち、互いに投稿・議論・意思決定を行います。

その結果として

  • 市場構造
  • 世論
  • ブランドシェア

などが時間経過とともに変化します。


今回のシミュレーションテーマ

今回のテーマはこれです。

紙巻きたばこ 1200円

現在の日本では
紙巻きたばこは約600円前後です。

仮にこれが

1200円

まで値上げされた場合

  • 喫煙者はどう動くのか
  • 市場構造はどう変わるのか

をAI社会で検証しました。


Seed(現実世界データ)

MiroFishでは、まず現実世界の情報を
**Seed(現実の知識)**として投入します。

今回使用したデータはこちらです。

電子たばこ産業協会の統計データ

このページの公開資料のうち

「リトルシガー以外」

のデータを使用しました。


そのまま投入すると問題が発生

最初はこのレポートを
そのままSeedとして投入しました。

しかし結果は

Token上限超過(LLMが一度に処理できる文章量を超えた)

でした。

MiroFishはSeedをそのままLLMに渡すため

  • レポートが長い
  • データが多い

と処理が止まってしまいます。


解決方法

そこで今回は

GPTに要約してもらったデータ

をSeedとして使用しました。

流れ

1 元レポートをGPTに投入
2 市場構造が分かる形で要約
3 要約をSeedとして使用

これにより

  • Token削減
  • 市場構造維持

を両立できました。


Seedとして使用した要約

日本のたばこ市場は紙巻きたばこ、加熱式たばこ、電子たばこの三つのカテゴリで構成されている。

紙巻きたばこは長年市場の中心であり、日本たばこ産業(JT)が主要なシェアを持つ。近年は健康志向や価格上昇の影響により消費量は減少傾向にある。

加熱式たばこは2015年頃から急速に普及した。フィリップモリスのIQOSを中心に市場が拡大し、日本は世界でも加熱式たばこの普及率が高い市場となっている。

電子たばこは欧米では普及しているが、日本ではニコチン入り製品の規制の影響で市場は比較的小さい。

価格政策や税制変更は市場構造に大きな影響を与える。紙巻きたばこの価格が大幅に上昇した場合、消費者は加熱式たばこや電子たばこへ移行する可能性が高い。

SNSや口コミの影響により、新しい喫煙スタイルの普及速度は加速する傾向がある。

UIについて

MiroFishは中国語UIです。

そのため今回は

Google Chromeのサイト翻訳

を使用して操作しました。


Step1 Seed投入

最初にSeedとなるデータを投入します。

スクリーンショット 2026-03-12 4.24.45.png

ここでは

  • 市場レポート
  • 分析データ

などをアップロードします。

最下部には今まで作成したプロジェクトが表示され、
クリックすることで大まかなステップへ飛べます。


Step2 プロンプト設定

次にシミュレーションのテーマを設定します。

今回のプロンプトは

「日本で紙巻きたばこの価格が1箱1200円になった場合、5年間で喫煙者はどのように推移するか。 また紙巻き、加熱式、電子タバコの市場シェアはどう変化するか。 主要ブランドのランキングも予測してください。」

です。


Knowledge Graph生成

Seedから市場の関係性が生成されます。
スクリーンショット 2026-03-11 23.55.42.png

この段階で

  • ブランド
  • 市場
  • 消費者

などの関係がグラフとして生成されます。

最初に簡易的なグラフが作成されたあと、
処理の段階でエンティティタイプ(タバコ会社)が増えていきます。
関連付ける線もどんどん増加します。


処理の進行

グラフ生成後

シミュレーションの準備が進みます。


Code500エラー

途中で Code500エラー が発生しました。
画面下部のコンソールとターミナルのバックエンド側ログにエラーが表示されます。
Web画面上ではパット見で気付きづらいです。
スクリーンショット 2026-03-11 22.30.14.png

原因は

Token上限超過

です。

Seedが長すぎる場合
このエラーが発生します。

対処として

Seedの要約

を行いました。


Step04 エージェント生成

次にAIエージェントが生成されます。

画面右側です。
スクリーンショット 2026-03-11 23.59.45.png

エージェントは

  • 消費者
  • メディア
  • ブランド

などの役割を持っています。


Step05 シミュレーション設定

ここで

ラウンド数

を設定します。

スクリーンショット 2026-03-12 4.38.34.png

デフォルトでは

120ラウンド

でした。

しかし

120では処理が終わらなかったため
(gpt-4oの上限到達のため、gpt-5-miniへ変更し再度生成し直し)

40ラウンド

に変更しました。


ノード生成

シミュレーションが始まると

ノードが生成されます。

(グラフが途切れており、すみません。。)
screencapture-localhost-3000-simulation-sim-076d3d88d509-2026-03-12-04_28_14.png


仮想SNS

AIエージェントは
仮想SNS上で議論します。

画像右側です。

スクリーンショット 2026-03-12 0.07.44.png
スクリーンショット 2026-03-12 0.01.00.png

例えば

  • 値上げへの反応
  • ブランド評価
  • 新商品の拡散

などが投稿されます。


レポート生成

シミュレーション終了後

自動でレポートが生成されます。

いくつかのセクションに別れており、
順に作成されていくようです。
スクリーンショット 2026-03-12 1.44.34(2).png

出力完了後のWEB画面
スクリーンショット 2026-03-12 5.05.04(2).png

ディレクトリに出力されたレポート(GPTによる日本語訳版)

# 紙巻きたばこ価格が1箱1200円に上昇した場合の5年後予測レポート

> 紙巻きたばこ価格の急激な上昇(1箱1200円)は、5年間で紙巻きたばこの消費を大幅に縮小させ、加熱式たばこが市場の中核を占めるようになり、電子タバコが若年層および代替志向の層を中心に着実に拡大する可能性がある。ただし、闇市場の拡大、格差、未成年者の流入などのリスクも顕在化する可能性がある。

---

## 5年後の市場・喫煙者のマクロ像

**マクロ的な全体像(5年後の観測ポイント)**

- シミュレーション世界で形成された共通認識として、紙巻きたばこの総消費量と使用頻度は価格ショック後に大きく低下する。一方で加熱式たばこ(HTP)と電子タバコ(e-cigarette)が共存しながら急速に成長する。
- 値上げ初期には短期的な買いだめや局所的なグレー市場・ブラック市場の需要が発生するが、長期的には合法的な代替製品の拡大と喫煙率全体の低下が主流の経路となる。

**市場基準および進化の証拠(シミュレーション事実)**

> "Cigarettes are performing at around 94% compared to the previous year's corresponding period, while heated tobacco products are performing at around 108% in the cumulative period from April to December of Fiscal Year 2025."

(訳)  
2025年度4月から12月の累計期間では、紙巻きたばこの販売は前年同期比約94%、加熱式たばこは約108%となっている。

> "The sales revenue for heated tobacco products in the Japanese tobacco market reached 1.7831 trillion yen in Fiscal Year 2024."

(訳)  
2024年度の日本のたばこ市場における加熱式たばこの売上は1.7831兆円に達した。

> "The volume of heated tobacco products sold in the Japanese tobacco market reached 65.9 billion sticks in Fiscal Year 2024. The volume of cigarettes sold was 82.8 billion sticks."

(訳)  
2024年度、日本市場における加熱式たばこの販売本数は659億本、紙巻きたばこの販売本数は828億本であった。

---

## 5年以内の製品カテゴリーの市場シェア変化

**傾向(複数のAgentの発言に基づく)**

- 紙巻きたばこ  
  → 年々縮小し、5年後には約25〜40%まで低下

- 加熱式たばこ  
  → 急速に拡大し、5年後には40〜60%の最大カテゴリーとなる

- 電子タバコ  
  → 規制の影響を受けつつも徐々に成長し、5〜25%の範囲に達する可能性

---

## 市場変化のメカニズム

価格上昇により次の段階的変化が発生する。

1. 価格ショック
2. 消費量削減・買いだめ
3. 代替製品の試用
4. 加熱式たばこの普及
5. 市場構造の再安定化

このプロセスは以下の時間軸で進行する。

| 期間 | 行動 |
|---|---|
| 数週間〜数ヶ月 | 買いだめ・消費抑制 |
| 6〜24ヶ月 | 代替製品の試用 |
| 1〜3年 | 代替製品の普及 |
| 3〜5年 | 市場の再均衡 |

---

## 喫煙者の行動パターン

### 重度喫煙者

- 加熱式たばこへ比較的早期に移行
- 理由  
  - 吸いごたえが近い  
  - ニコチン供給が安定  
  - 使用儀式が似ている

> 「私は短期的には購入頻度と本数を減らす。  
> しかし長期的には加熱式たばこへ移行する可能性が高い。」

---

### 価格に敏感な層

- 買いだめ
- 非合法市場の利用
- 電子タバコへの移行

ただし多くの消費者は闇市場に対して以下の懸念を持つ。

- 品質
- 安全性
- 法律リスク

---

### 若年層

- 新製品の採用速度が速い
- 電子タバコの受容性が高い

ただし以下の要因に強く影響される。

- 規制
- 入手可能性

---

## ブランド順位の変化(5年後予測)

複数のAgentの分析から以下の順位が予測される。

1. IQOS(PMI)
2. Ploom(JT)
3. glo(BAT)
4. Mevius
5. Marlboro

> "Expected brand ranking:  
> 1) IQOS  
> 2) Ploom  
> 3) glo  
> 4) Mevius  
> 5) Marlboro"

---

## 地域・人口による差

### 都市部

- 代替製品の普及が速い
- 若年層の採用率が高い

### 地方

- 代替製品の流通が遅い
- 黒市依存の可能性

### 収入差

- 低所得層  
  → 非合法市場の利用リスク

- 高所得層  
  → 加熱式への移行

---

## 潜在リスク

### ブラックマーケット

発生要因

- 価格差
- 規制の弱さ
- オンライン販売

---

### 未成年者の流入

要因

- フレーバー
- SNS
- 入手の容易さ

---

### 社会格差

- 低所得層の健康リスク増加
- 非合法市場への依存

---

## 結論

紙巻きたばこ価格が1箱1200円になった場合、日本のたばこ市場は以下の方向に進む可能性が高い。

- 紙巻きたばこは大幅に縮小
- 加熱式たばこが市場の中心になる
- 電子タバコが若年層を中心に拡大

この市場構造の変化は **3〜5年程度で新しい均衡に到達する可能性が高い。**

シミュレーション結果

AIエージェント社会の結果は

カテゴリ 変化
紙巻きたばこ 減少
加熱式たばこ 増加
電子たばこ 緩やかに増加

つまり

紙巻き1200円

は市場構造を大きく変える可能性がある
という結果になりました。


AI社会を見て思ったこと

MiroFishを使うと

AIの中に社会が生まれる

感覚があります。

エージェント同士が議論し
意見が分かれ
市場が動きます。

見ていてかなり面白いです。

結果としては私でも容易に予想のつくものとなっていまい、
少し残念です。
もっとエージェントと増やしたり、ラウンドを調整すると良いのかもしれません。


まとめ

今回の実験では

紙巻きたばこ1200円

というシナリオに対して

  • 紙巻きは減少
  • 加熱式は増加
  • 電子たばこは徐々に成長

という結果になりました。

AIエージェント社会を使うことで

未来の市場変化を仮想的に検証

できる可能性があります。

また作成者の主観だけでなく、客観的な観測ができるメリットもあります。
もちろんソースやプロンプトによって多少のバイアスは生まれると思いますが、
それでも興味深い結果でした。

またnoteの方で有名AI3種の今後のシェア率と誰がなんの目的でどのAIを使用するのかの結果を有料にてアップ予定です。
財力と時間が許す方は探してみてください。
もし興味があれば、以下のテーマでも試してみたいと思っています。

・酒税増税
・ベーシックインカム
・SNS規制

もし面白そうなテーマがあればコメントで教えてください。


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