Fetchmail で IMAP のメールをどこかに転送

私の設定を並べておく。

まず、fetchmail は 未読フラグを元に配送の可否を決める ので、事前にすべてのメールを既読にしておくこと。

インストール

sudo apt install fetchmail
vim /etc/default/fetchmail # START_DAEMON=yes にする

メール転送のSMTPサーバーとして exim4 も入れておく。

sudo apt install exim4

デーモン有効化 & 起動 (注意: 以下「確認」で動作確認しておいたほうがよい)

systemctl enable fetchmail
systemctl start fetchmail

/etc/fetchmailrc

以下の内容で、

• 60秒おきにフェッチ
• 未読メールを転送
• サーバーからメールを削除しない

という設定になる。

パスワードは平文になってしまうため、 chown root /etc/fetchmailrc; chmod go-rwx /etc/fetchmailrc が必要。

set daemon 60
set postmaster root
set syslog

# 送信者にメールを返送しない（重要！）
set no bouncemail

defaults
  bad-header accept
  protocol auto
  no mimedecode
  no fetchall
  # メールをIMAPサーバーから削除しない
  keep

poll hostname.of.your.imap # IMAPサーバーのホスト名
  protocol imap
  port 993
  # IMAP にログインするためのユーザ名/パスワード
  username "your_user_name" 
  password "pasSsw0Rd"
  ssl
  # 転送先
  smtpname "[e-mail]" 
  # 転送に使うSMTPサーバー
  smtphost localhost

転送用ローカル SMTP サーバー (exim4) の設定

exim4 からプロバイダなりのメールサーバーを経由して送る。
注意しなければならないのは、Gmail だと (確か) From が送信者に書き換わってしまうことだ。私はプロバイダのメールを使っている。

/etc/exim4/update-exim4.conf.conf

sudo dpkg-reconfigure exim4-config で設定して、以下のような内容であることを確認しておく。　

dc_eximconfig_configtype='smarthost' # 'satellite' でもよいが, ローカルユーザー向けのメールも外に行ってしまう
dc_other_hostnames='your.host.name' # dpkg-reconfigure が適当に埋めるはず
dc_local_interfaces='127.0.0.1 ; ::1'
dc_readhost='your.host.name' # dpkg-reconfigure が適当に埋めるはず
dc_relay_domains=''
dc_minimaldns='false'
dc_relay_nets=''
dc_smarthost='your.smtp.server::25' # 適当に置き換える。プロバイダのメールなら hostname::port のようにコロンが2つでないとNG. プロバイダなら ::587 かもしれない
CFILEMODE='644'
dc_use_split_config='false'
dc_hide_mailname='true'
dc_mailname_in_oh='true'
dc_localdelivery='mail_spool'

/etc/exim4/passwd.client

送信メールサーバーに認証が必要なら、/etc/exim4/passwd.client にユーザ名とパスワードを書いておく。

your.smtp.server:your_user_name:pasSw0Rd

確認

fetchmail を、上記の /etc/fetchmailrc を参照しつつコマンドライン起動する。

sudo -ufetchmail bash
FETCHMAILHOME=/var/lib/fetchmail fetchmail -c -f /etc/fetchmailrc -v -v

ここで -c は set daemon 60 を無視して1度だけメールを取得して終了するオプション。 -f ファイル は設定ファイルの指定、 -v -v は ログの詳細度の増加. FETCHMAILHOME=/var/lib/fetchmail は、fetchmail ユーザのホームディレクトリの指定 (必要でないかもしれない)。