こんにちは、ナレコムのDreamです。
Azure LogAnalyticsに触れる機会があったので、まとめていきたいと思います。
#Azure LogAnalyticsとは
- そもそもAzure LogAnalyticsとはどんなサービスで何ができるのかを簡単にまとめます。
- Azureサービス/Azure VMはもちろんのこと、オンプレミス/他クラウドサービスのWindowsやLinuxのログを収集し分析するためのサービスです。
- 対象サーバにエージェントをインストールするだけで、簡単に使用することができます。
- 収集したデータに閾値を設定し、アラートを発報することができる。
- 収集したデータをダッシュボードに集約し、可視化が可能。
[補足]
最近Azure Monitor ログという名称に変更がありました。
これは、Azure Monitor に大きな変更が加えられ、Azure のお客様が監視を簡単に行えるようにするためにさまざまなサービスが統合された為です。
※本記事では、Azure LogAnalyticsで統一します。
[参考URL:https://www.slideshare.net/ssuser147cbc/azure-log-analytics-107802877]
####収集できるデータ
収集データ | 概要 |
---|---|
Windowsイベントログ | Windowsイベントログのイベントのみを収集(Azure Monitor での Windows イベント ログのデータ ソース) |
Windowsパフォーマンスカウンター | Windowsのハードウェアコンポーネント、オペレーティングシステム、およびアプリケーションのパフォーマンスに関する情報の収集(Azure Monitor での Windows および Linux のパフォーマンス データ ソース) |
Linuxパフォーマンスカウンター | Linuxのハードウェアコンポーネント、オペレーティングシステム、およびアプリケーションのパフォーマンスに関する情報の収集(Azure Monitor での Windows および Linux のパフォーマンス データ ソース) |
IISログ | W3C形式で格納されたIISログファイルのみを収集(Azure Monitor での IIS ログを収集する) |
カスタムログ | WindowsとLinuxの両方のテキストファイルからイベントを収集(Azure Monitor のカスタム ログ) |
Syslog | Linuxのrsyslogまたはsyslog-ngによって送信されたメッセージの収集(Azure Monitor の Syslog データ ソース) |
####価格
LogAnalyticsでは、サービスに取り込まれたデータがギガバイト(GB)単位で課金されます。
※デフォルトの設定ではデータ保持期間が30日に設定されています。
機能 | 含まれている無料ユニット | 料金 |
---|---|---|
データインジェスト | 顧客あたり5GB/月 | ¥374.08/GB |
データ保持 | 31日 | 1GBあたり¥16.80/月 |
####使用方法
- AzurePortalへログインし、[LogAnalyticsワークスペース]を選択
- LogAnalyticsワークスペースを新規作成
- ワークスペース名/サブスクリプション/リソースグループ/場所/価格レベルを選択
※LogAnalyticsワークスペースを作成するリソースグループは運用条件によって、LogAnalytics専用のグループを作成するか監視対象リソースと同じグループを使用するかを決める
- ワークスペースのデータソースより[仮想マシン]を選択
- 対象の仮想マシンを選択し接続(接続に時間を要する場合があります)
※本記事ではAzure VM(WindowsServer)を対象にしてます。
- LogAnalyticsワークスペースの[詳細設定]から収集するデータを選択
- Dataから収集したいデータを選択し保存
※Azure VM(Windows)のパフォーマンスカウンターを取得したい場合は、別途Azure VMの[診断設定]-[ゲストレベルの監視を有効にする]をONにする必要があります。
- LogAnalyticsワークスペースの[ログ]から収集したデータの検索やアラートの設定が可能
- ここではKustoクエリを使用します。(kustoクエリ 概要)
####Kustoクエリ
- 英語のみとなりますが、ウェビナーもあります。(Kusto Query Language (KQL) from Scratch)
- 以下にAzure LogAnalyticsでよく使用するクエリをまとめます。
- クエリの基本構文は テーブル名|コマンド1|コマンド2... となります。
テーブル名 | 説明 |
---|---|
Syslog | LinuxのSyslogの取得 |
Event | Windowsイベントログの取得 |
Perf | パフォーマンスカウンターからリソース使用率を取得可能(Perfのみで実行すると接続しているコンピュータ名が確認可能) |
Heartbeat | 死活監視等に使用します。 |
※Azure Monitor ログ クエリの例 |
####グラフ
- LogAnalyticsワークスペースから[ビューデザイナー]を選択
- 一部プレビューの機能もあります。
- 表示したいグラフを選択し、表示メトリックのクエリ等を設定する
##さいごに
便利な機能が多いので、すべてを書ききれてはいませんが、Azure LgAnalyticsについてまとめました。
次の記事では、Azure VM(WindowsServer)を対象に、Azure LogAnalyticsを使用してのリソース監視についてまとめたいと思います。