3行まとめ
- LaravelのMiddlewareは書いた順に実行されるわけではない
- LaravelのバージョンをアップしたりするとMiddlewareの実行順が変わったりして危険
-
app/Http/Kernel.php
に$middlewareGroups
を指定して、優先度を明確にしましょう。
RouteでMiddlewareを設定する
LaravelでMiddlewareを指定するときにはどこで指定していますか?私はroute.phpのrouteの指定でmiddlewareを設定することがよくあります。以下の様な感じですね。
<?php
Route::get('/hoge', 'HogeController@index')
->middleware(['a_middleware'])
->name('hoge.index');
このように指定して/hoge
にアクセスが来たときにa_middleware
を実行します。
では適用したいミドルウェアが複数あるときはどうでしょうか?以下のように書きますね。
<?php
Route::get('/hoge', 'HogeController@index')
->middleware(['a_middleware', 'b_middleware'])
->name('hoge.index');
このとき、書いたプログラマーとしてはa_middleware→b_middlwareという順番で実行されると期待するはずです。
しかし残念ながらそうではありません。実際にLaravelのバージョンをアップグレードしたらMiddlewareの実行順が変わってテストが落ちたので慌てて優先度を設定するということがありました
Middlewareには優先度がある
実はドキュメントにも書かれているのですが、LaravelではMiddlewareの優先度を指定することが出来ます。
https://laravel.com/docs/8.x/middleware#sorting-middleware
しかしこの優先度は事前にapp/Http/Kernel.phpに書いておくと反映されるという形式のもので、routeの設定に書いたらその順番に実行してくれるというようなものではありません。
<?php
class Kernel extends HttpKernel
{
... 略 ...
protected $middlewarePriority = [
\Illuminate\Cookie\Middleware\EncryptCookies::class,
\Illuminate\Session\Middleware\StartSession::class,
\Illuminate\View\Middleware\ShareErrorsFromSession::class,
\Illuminate\Contracts\Auth\Middleware\AuthenticatesRequests::class,
\Illuminate\Routing\Middleware\ThrottleRequests::class,
\Illuminate\Session\Middleware\AuthenticateSession::class,
\Illuminate\Routing\Middleware\SubstituteBindings::class,
\Illuminate\Auth\Middleware\Authorize::class,
];
むしろroute.phpの配列に渡している順番は保証されないと思って、信用せずに書いたほうが良いでしょう。