はじめに
ダンボールでプロッター等を制作している理由の一つに、材料を安価に入手できる点があります。
プロッターの場合、モーター、制御基板、制御端末と追加投資が必要になるので、追加投資は500円以内の百円ショップの商品で作製できるものを、検討しました。
海外発のYoutubeでは、スピログラフを作製している例がありましたので、ダンボールと百円ショップの商品で作製することとしました。
スピログラフ
スピログラフは、曲線を組み合わせて幾何学模様を描く定規の一般名です。
Wipediaに掲載の歯車に開いた穴にペンを差し込んで模様を描いたことがある方もおられると思います。
ダンボール製スピログラフ初号機
初号機では、回転用サーボモータの回転方向と速度を制御しています。
丸く切ったダンボールの周囲に片ダンボールを貼り付けることで歯車にしました。
サーボモーターの動きが、段ボールの歯車を通して伝達されます。
初号機は、2025年5月2日に開催された「M5stack Japan Tour 2025 Spring Osaka」で展示を行いました。
ダンボールの形状変化で歯車のかみ合わせが悪くなることがあり、他の運動伝達方法を検討しました。
ダンボール製スピログラフ弐号機
運動の伝達を、歯車からプーリーに変更しました。
左下に写っているプーリーの棒を回すことで、3つのプーリーが連動して動きます。
2色印刷を実現しています。
材料
はさみ、カッターナイフ、コンパス、木工用ボンドを除くと以下のものになります。
A4サイズぐらいの穴あきボード
丸い割りばし
ゴムひも
ダンボール
丸い割りばしは、コンビニエンスストアでつけてくれるものに相当します。
穴あきボードの割りばしを挿す穴を変えることで、模様が変わります。
反響と課題
弐号機を2025年7月5日に開催された「Hamamatsu Micro Maker Faire 2025（ハママツマイクロメイカーフェア 2025）」の「遠江国何加作利隊」展示ブースで展示しました。
小さなお子さんから大人の方まで、ハンドルをぐるぐる回して模様を描いてくれました。
ご自身でも作るために、何枚も写真を撮る方もおられました。
昼休憩の確保ができないほどの来客でした。
一方で、解決すべき問題がありました。
筐体が軽いので、支えが必要になります。
長く使用しているとゴムひもが伸びて、うまく回らなくなります。
ハンドルへの力の加え方で、ハンドルが外れてしまうことがあります。
おわりに
課題はたくさんありますが、ダンボール製スピログラフの展示を楽しんでくれる方を見ると励みになります。
今後は、3色以上の多色化とデモ用のモーター駆動のスピログラフを作っていきます。