はじめに
私の行っているOSCでの展示の悩みに、レトロハードウェアやオープンハードウェアの自作基板の展示がメインだと、運搬が大変なことがあります。
本記事の内容の一部は、2025年5月31日に開催された「FediLUG・東海道らぐのLT大会OSC名古屋出張版」での発表内容を含みます。
OSCでの展示の悩み
かさばる周辺機器
ビデオ入力のあるディスプレイ
テンキーも付いたPS/2キーボード
電源が巨大なモジュラー
機体がデリケートなので手持ち
劣化部分の破損
配線の断線
FPGAやエミュレータ上での動作
FPGAやエミュレータ上での動作があります。
しかし、実機での動態動作にくらべると、醍醐味にかけるような気がします。
周辺機器だけでも小型化できればと考えました。
周辺機器の小型化の試みの例
ボードとWio terminal製VT100エミュレータの組み合わせでは、配線を除くとA6サイズの大きさになります。

これなら、事務用カバンで運べる大きさと軽さを実現できます。
OSC2024名古屋での展示を見ると、Wioterminaの2.4インチディスプレイは小さすぎます。

ディスプレイは7インチ前後が望ましいと考えらえれます。
手元にある7インチディスプレイの端末
手元にあるOS入れ替え可能なハードとして、ASUSのEeePC 701 SDXがあります。
スペックは以下の通りです。
CPU: Celeron M 353 900MHz/1コア
画面: 7 型(インチ) WVGA (800x480)
RAM: 2 GB
SSD: 32 GB
無線LAN: IEEE802.11b (11Mbps)
IEEE802.11g (54Mbps)
10/100Mbps有線LAN,
D-Sub、USB2.0x3、SDカード
PAE非対応PC用32ビットLinuxが動きそうです。
PAE非対応PC用軽量32bit Linux
2025年4月頃に生成AIに「X86 non-paeで動作するLinuxディストロ」を問いあわせると、以下の回答が得られました。


使いたいと思うディストロの紹介はありませんでした。
Damn Small Linux 2024
インターネットを検索していると、「Damn Small Linux」の2024版(以降、DSL 2024)が公開されていることを発見しました。
DSL 2024インストール
「Safe Video Mode」を選択

AntiXがベースだとわかります。

DSL 2024はLiveUSBからインストールするのですが、Installerを動かす際、パスワード入力を要求されます。

「demo」と入力後に「OK」ボタンを押すことで、インストールが進みます。
このパスワードに関する記載はForum内のフランス語書き込みにあります。
DSL 2024 rc 5以降から必要になったようです。
実際の起動
「ログイン画面」でパスワードを入力するとデスクトップが表示されます。

時計の内部のような壁紙で、右半分にシステムの状態が表示されます。

インターネットに接続されていると、「apt」コマンドでアプリケーションをインストール可能です。
ターミナルソフトの「tio」をaptでインストールして、起動しました。
USBケーブル経由で、Raspberry pi picoにインストールしたFUZIXにアクセスできました。

おわりに
Celeron M 353 900MHz/1コアマシンと32bit CPU noPAE Linuxで、自作ボード用のシリアルターミナルを作成できました。
