はじめに
MSX1に機能を追加してMSX2+に拡張するボードにMSXgoauld_tn20kが存在します。
MSX1本体を使わずに、MSXgoauld_tn20kと必要最小限の周辺機器を追加して、MSXとして活用する方法を模索していました。
そこへ、Facebookのプライベートグループ「MSX Home Computers」に「MSXnano」の情報が流れてきました。
MSXnano
「MSXnano」はTang Nano 20kを利用するMSX2+コアです。
60kや138kへの拡張が予定されているようです。
再現する機能は以下の通りです。
- Z80
- V9958 with hdmi output
- MSX2+ BIOS
- SD Card support + Nextor 2.1
- 4MB mapper
- 2MB megaram SCC
- RTC
- PSG
- OPLL
- FPGA Companion used as HID (keyboard, gamepads) interface
スロットマップは以下の通りです。

Sofarunが起動するとMegaramが自動的に検出されるそうです。
大容量ROMカートリッジのイメージも動作しそうです。
残念なことにカセットテープのゲームはうまく動かないようです。
その時は、「poke -1,0」を使うようです。
先行するプロジェクトのMSXgoauldSD_tn20kでは、MSX1の筐体が必要でしたが、MSXnanoには不要です。
Youtubeに動画が公開されていました。
動画を見ると、USBハブにTang Nano 20k、無線キーボードのドングルが接続されているのがわかります。
USBハブを介して給電しているようです。
BIOSのライセンスの問題がありますので、「https://github.com/RetroSilicon/MSXnano/tree/standalone/fpga/src 」以下のhexファイルをご自身の所持するMSX2+マシンのBIOSに置き換えて利用するようにしましょう。
おわりに
Tang Nano 20kにUSBキーボードをつなぐことで、MSX2+として動作させるプロジェクトは、中古市場が高騰しているので、バックアップ機器の購入に躊躇している身には大変ありがたいです。
PINが空いているので、MSXCartridgeスロットを接続する
機能拡張が実現しないかと妄想しています。
余談ですが、作者のRetroSiliconのさんは他のレトロマシンもTang Nano 20kで実現しています。
Atari XL/XE (enhanced) core
ZX Spectrum core
FPGAでレトロコンピューターを復元するプロジェクトでは、ZX-UNOの例が知られていました。
搭載チップの入手が難しい基板を入手容易なFPGAチップのプロジェクトで置き換えていくトレンドが続きそうです。