最近Xで見かけたネタとしてz-imageという画像生成AIがあったので、試しに動かして遊んでみました。上記トップ画像に張り付けたような高品質な画像が生成できたので、非常に驚きました。
基本的に下記の記事(まゆひらaさん著)から大部分参考にしている所があり、ワークフローファイルなども流用しています。大感謝。
忙しい人向けの結論ファイル
Colab実行用ノートブックファイル
ワークフロー用JSONファイル
Z-Imageとは、
Z-Imageは、2025年11月25日に公開された新しい画像生成AIモデルです。
組み込みLinuxのカーネルイメージの名前ではありません。 ←自分は最初にコレを思いました。
※ここら辺の詳しい記事はきままさんの記事をよみ勉強させていただきました。
小型モデルながらそれなりの品質でバランスの良いモデルとの事です。
※XではCPUでも高速に生成できるって話題でしたが、気になりますね。(当記事後段でCPUで試してみた結果もあり)
z-image-turboを使うにはComfyUIというツールを使う必要があるそうです。
ComfyUIとは
ComfyUIはモデル管理やプロンプト入力など画像生成AIの為のWebUIツールです。
昔からあるものだとStableDiffusionWebUIがありますが、ComfyUIはノードベースで処理の流れ(ワークフロー)を組み立てる事が出来、柔軟性と拡張性がとても高い事が特徴です。
※StableDiffusionWebUIやComfyUIまわりの歴史は下記の記事で勉強させていただきました。
これから画像生成AIをやるならComfyUIが良いよね、という事だと理解しました。
始めにトライしたAMD APU環境での実行(結果は失敗)
手持ちにはAMD APU搭載のBOX PCがあり、折角なのでこれで試してみようと思いました。
AMDのROCmにも最近対応したとの事で、やってみたいなーと思ったものでもあります。
※参照kemariさん記事
AMDのGPUアクセラレーション周りの話
AMDにはROCmというAMD版CUDAっぽいモノがありますが、WindowsではHIPSというROCmのサブセット部分しか提供されていなかったりで、基本的にはLinux環境での利用が前提となります。
あとZLUDAというCUDAエミュレーション機構もありますが、AMD公式ではなく、CUDAの資産を使っていたり法的にリスクの高い実装だったりします。AMDもそんなPJ知りませんの姿勢。
あとWindowsOSだと上記記事にもあるStability Matrixが非常におススメです。
このツールは画像生成AIに関連する作業(Pythonでpip installして、対応torchを持ってきて、モデルを配置して等)をワンクリックで操作できるものです。
またComfyUIだけではなくStableDiffusionWebUI Forge、SD Next、Fooocusなど複数のWebUIが簡単に導入できます。
インストール方法も2種類あり、普通にインストールする方法以外にもPotableインストールも出来て、ダウンロードしたモデル群やPython環境を任意の場所に固める事が出来、例えばポータブルSSDとかに入れて持ち運びも出来ます。(これは便利)
自分もStabilityMatrixでComfyUI、ComfyUI-ZLUDAの2つをインストール&実行してみました。が、どちらも動作しませんでした。
- ComfyUI(GPU有効)の実行
GPUワークロードが始まると、VRAM消費の傾向が見られたものの、実行途中でExceptionが発生して落ちてしまいました。
色々やってみましたが解決できず、、AMD APUのROCmでやるってのが難易度高かったのかもしれません。
Starting server
To see the GUI go to: http://0.0.0.0:8188
got prompt★ここから開始
Using split attention in VAE
Using split attention in VAE
VAE load device: cuda:0, offload device: cpu, dtype: torch.bfloat16
Requested to load ZImageTEModel_
loaded completely; 95367431640625005117571072.00 MB usable, 7672.25 MB loaded, full load: True
CLIP/text encoder model load device: cuda:0, offload device: cpu, current: cuda:0, dtype: torch.float16
Exception Code: 0xC0000005
0x00007FFC7F5C97C0, C:\Users\kazu3\sd-work\Data\Packages\ComfyUI\venv\Lib\site-packages\_rocm_sdk_core\bin\amdhip64_7.dll(0x00007FFC7F1C0000) + 0x4097C0 byte(s), hipHccModuleLaunchKernel() + 0x84430 byte(s)
~100行くらい~
0x00007FFCA134C53C, C:\WINDOWS\SYSTEM32\ntdll.dll(0x00007FFCA12C0000) + 0x8C53C byte(s), RtlUserThreadStart() + 0x2C byte(s)
- ComfyUI-ZLUDA(GPU有効)の実行
なんかエラーが出て実行できませんでした。
unobserved Task Exception - Win32Exception
An error occurred trying to start process
'C:\Users\kazu3\sd-work\Data\Packages\ComfyUI-Zluda\zluda\zluda.exe'
指定されたファイルが見つかりません。
- ComfyUI(CPU版/GPU無効)の実行
CPU版は動作しました。が、、当然ながら非常に遅かったです。
詳しく計測してませんが、1枚の画像生成に1時間以上かかりました。
メモリ不足でスワッピングしまくってる気もします。メモリ追加して実行しようかも考えましたが、めんどくさくなり諦めました。
Google Colabでの実行
どうしようかなーと途方に暮れてた所、やはりというかComfyUIをGoogle Colabで動かす手順がありました。
見たところ最小限の手順となっていたので、少し修正しました。
・pyavが普通に不足してたので追加(pip install av)、
・GGUFモデルを読み込ませる必要があるのでインストール時に有効化する様に修正
・デフォルトでダウンロードするモデルをz-image系に修正、、など
また、まゆひらaさんの記事ではFP8版モデルを使う手順もありますが、無料のColabでは動きません。
無料のColabで使えるGPUはT4であり、VRAMが16GBしかないためです。実行させようとすると推論の途中で落ちる挙動が確認できます。
無料Colabで実行させるためには下記のGGUFモデルの組み合わせにする必要があります。
・Qwen_3_4b-imatrix-IQ4_XS.gguf (2.11GB)
・z_image_turbo-Q4_K_M.gguf (4.63GB)
上記を踏まえて作ったnotebookファイルが下記になります。
これを
- Git clone the repo and install the requirements. (ignore the pip errors about protobuf)
- Download some models/checkpoints/vae or custom comfyui nodes (uncomment the commands for the ones you want)
- Run ComfyUI with cloudflared (Recommended Way)
の順で実行すれば動きます、手順3はcloudflareを使ってVPNを確立してブラウザへのアクセス先を生成してくれます。
https://XXXXXX.trycloudflare.com の様なURLが生成されるので、そこにアクセスすればComfyUIのWebUIが表示されます。
ComfyUIが表示されたらz-image用のワークフローを読み込ませる必要があります。
下記をダウンロードして、ComfyUIのFileメニューから読み込ませるとz-image用のワークフローが読み込まれます。
※これも基本的にたまゆひらaさんのファイルを使ってるのですが、Windows向けのディレクトリ接続子の"\"を"/"に変えただけです。
プロンプトの入力が出来るようになるので、あとは好きなプロンプトを入れて実行ボタンを押せば画像が生成されます。
基本的にプロンプトはまゆひらaさんの記事から使わせてもらってるので、ほぼ同じ画像が生成される結果になりました。
- 実行時間
1回目:Prompt executed in 86.19 seconds
2回目:Prompt executed in 43.36 seconds
3回目:Prompt executed in 43.58 seconds
※1回目はモデルのロード処理の為、数十秒ほど余計に時間がかかります。
GoogleColabを使う事でz-imageが無料で試せるのは非常にありがたいですね。
ただしT4の性能がそれほど良くないのと無料枠はすぐ枯渇するので、本格的にやる場合はColab Proに移行するか専用HWを用意するのが良いと思います。
おまけ1(JetsonOrinNX環境での実行)
JetsonOrin環境でもComfyUIは使えます。基本的にはJetsonLabの手順に沿ってセットアップします。
追加でやる事としてはComfyUI Managerとggufのプラグインを入れておく必要があります。
そこにz-image-turboの動作に必要なモデルを配置します。
JetsonOrinNXも所詮16GBのVRAMしかないため、軽量なGGUFモデル2つ(Qwen_3_4b-imatrix-IQ4_XS.gguf + z_image_turbo-Q4_K_M.gguf)じゃないと動かなかったです。
動かしてみた結果が下記になります。
- 実行時間
1回目:Prompt executed in 302.47 seconds
2回目:Prompt executed in 272.82 seconds
3回目:Prompt executed in 277.02 seconds
※1回目はモデルのロード処理の為、数十秒ほど余計に時間がかかります。
※生成された画像の品質はGoogleColabのものと同等です、モデルもワークフローも一緒なので当たり前ですが、
GoogleColab環境の(T4 GPU)よりも6倍くらい遅いですね、がんばって実行したのに残念。
おまけ2(ComfyUI-Zluda再挑戦)
ComfyUI-Zluda実行時に出ていた下記エラーメッセージですが、同じエラーに遭遇していて、対処法を説明している記事を発見しました。
unobserved Task Exception - Win32Exception
An error occurred trying to start process
'C:\Users\kazu3\sd-work\Data\Packages\ComfyUI-Zluda\zluda\zluda.exe'
指定されたファイルが見つかりません。
自分の場合は、Windows Defenderが原因だったみたいで、Windows Defenderの除外フォルダにStabilityMatrixの動作フォルダを追加設定したら次の処理(pytorchのビルド?20分くらいかかった)に進めることが出来ました。
おおGPU ComputeとVRAM使ってるのに落ちない(VRAMといってもAPUだから普通のDDRの共有メモリだけど、)

イケそうなのでkemariさん記事のZluda高速化も入れてみましょうか。
https://note.com/kemari_81ckqlbg/n/nfe7b81522b78#aa39b3a1-f039-44e0-ac09-27a2b0c39f68
そしてその結果は?、、
すみません、ワークフローのKサンプラーあたりで例外発生してて、動作確認できませんでした。予定投稿締切(12/15)の為、エラー解消策は課題として、今回はここまでとしたいと思います、
※なんとなくですが、ログ上のスループット(s/it)はJetsonOrinNXでの実行速度より早そうな感じでした。
参照させていただいた記事
ComfyUIでFP8/GGUF版のZ-Image-Turboを試す(VRAM 8GB以上)(非常に参考にさせて頂きました、激感謝)
https://note.com/mayu_hiraizumi/n/nbe83755cbf46
Z-Image-Turbo_clear を公開! 軽量・高速の次世代モデル【画像生成 AI】
https://note.com/ai_image_journey/n/nd1323246e146
【画像生成AI】Stable Diffusion webUI と ComfyUI どちらを使う? 登場から比較してみよう!
https://note.com/ai_image_journey/n/n156ec1cca0d3
【AMD GPU】StabilityMatrixが更新!ComfyUIがROCmとZludaで選べる2択に!?
https://note.com/kemari_81ckqlbg/n/nfe7b81522b78
Github - StabilityMatrix
https://github.com/LykosAI/StabilityMatrix
Github - ComfyUI
https://github.com/comfyanonymous/ComfyUI/
Github - ComfyUI-Manager
https://github.com/Comfy-Org/ComfyUI-Manager
ComfyUI and Flux on Jetson Orin
https://www.jetson-ai-lab.com/tutorial_comfyui_flux.html
【ComfyUI-Zludaが起動しない】「Win32Exception 指定されたファイルが見つかりません」エラーの原因と対処法
https://error-daizenn.hatenablog.com/entry/2025/11/02/214609



