概要
テキストの感情分析をするクラウドサービスについて、2019年の対応状況をまとめた。
2018年版はこちらの記事に。
テキストの感情分析をするためのクラウドサービス比較(2018年)
比較項目
- 日本語対応の有無
- 無料で使える範囲
- クレジットカード登録の有無
- 料金
- 呼び出し方
Google Cloud natural Language
Amazon Comprehend
比較項目 |
調査内容 |
日本語対応の有無 |
2019年11月に日本語対応した。ただし、東京リージョンでは対応していないので、リージョン選択に注意。https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/amazon-comprehend-japanese/
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無料で使える範囲 |
12ヶ月間で5M文字まで無料。月ごとの無料枠があるわけではなく、アカウント作成から12ヶ月間の期限つきの無料枠。 |
クレジットカード登録の有無 |
必要。無料枠を使い切ると自動的に課金されるが、上限に近づいたらメールで通知する機能がある。 |
料金 |
リクエストは100文字を1ユニットとして計算されて、各リクエストに月3ユニットが最低料金となる。料金は10Mユニットまでは、ユニットあたり0.0001$なので、最小のリクエストを1000リクエスト投げても、3$。 |
呼び出し方 |
言語ごとにAPIが準備されていて、それを叩く。戻りはJSON。 |
Azure Cognitive Services
比較項目 |
調査内容 |
日本語対応の有無 |
日本語に対応した。ドキュメントも日本語対応している。 |
無料で使える範囲 |
Azureは無料枠が2つある。ゲスト・・・7日間の試用期間が与えられる。クレジットカードの登録は不要だが、試用期間終了後にデータが削除される。無料のAzureアカウント・・・有効期限のない無料プラン。1ヶ月5000トランザクションまで無料。そのほかに22,500円のクレジットが付与される。コンテナ作成時にFreeレベルで作成しておけば、5000トランザックションを超えると制限がかかるため、自動的に課金されることはない。 |
クレジットカード登録の有無 |
ゲストは不要、無料のAzureアカウントは必要 |
料金 |
500,000テキストレコードで224円。1テキストレコードは1000文字。1300文字は2テキストレコードとなる。 |
呼び出し方 |
RESTで投げるとJSONで帰ってくる。.NETはAPIが準備されている。 |
IBM Watson Tone Analyzer
比較項目 |
調査内容 |
日本語対応の有無 |
APIは日本語未対応。ドキュメントは日本語もあるが、詳細なドキュメントは英語。 |
無料で使える範囲 |
ライトアカウントであれば、1ヶ月あたり2,500件のAPI呼び出しが無料。標準アカウントの場合は、1,000回のAPI呼び出しまで無料。 |
クレジットカード登録の有無 |
ライトアカウントであればクレジットカードの登録は不要。 |
料金 |
250,000呼び出しまでは、1呼び出しあたり0.0088$。 |
呼び出し方 |
RESTで投げるとJSONで帰ってくる。SDKもある。 |
COTOHA
比較項目 |
調査内容 |
日本語対応の有無 |
NTTコミュニケーションズのサービスなので、もちろん日本語対応している。 |
無料で使える範囲 |
for Developersプランだと、APIごとに1日1000コールまで無料で利用可能 |
クレジットカード登録の有無 |
for Developersプランでは不要。ただし、アカウント登録時に所属企業・団体名と氏名が必要。 |
料金 |
for Developersプランだと、APIごとに1日1000コールまで無料で利用可能。for Enterprizeは月13万円で月に約260万コール利用可能とあるが、呼び出すAPIによってコールあたりの料金携帯が違うので、「約」となっている。つまり、月13万円までは定額だが、それを超える分については従量課金制となっている。初回登録から3ヶ月は無料で使える。ただし、紙面での申し込みが必要。 |
呼び出し方 |
RESTで投げると、JSONで帰ってくる。 |
まとめ
有名どころの5サービスについて2019年12月時点での日本語対応状況を調査をしたが、日本語の感情分析に対応したサービスが増えてきた。
自身の使っているサービスとの連携のやりやすさや、精度によって使うサービスを使い分けれるようになってきている。