はじめに
こんにちは、普段はROS2を使ってロボットを動かしてる高専生です。
今回は、UbuntuなどのLinuxで回路シミュレータのLTspiceを動かす方法を紹介します。
普段使いしているPCがUbuntuの私にとって、毎回再起動してWindowsのLTspiceを起動することが非常に億劫なんですよね。そういうLinuxだけで完結させたいという思想のもとで、Bottlesを使ってWindows版のLTspiceを動かしてみました。
せっかくなので、その方法を紹介します。
この記事について
- この記事は2026年5月後半に動作確認し、7月に公開したものです。
- また、スクリーンショットは、Ubuntu 24.04(VirtualBox)で動作確認したものです。
- 久しぶりに、生身の人間がタイピングして書いた文章です。
- 誤字脱字や表現の確認には
GPT5.6 Solを使用しました。
確認した環境
- GNU/Linux
- Ubuntu 22.04および24.04
- Flatpak版Bottles
- LTspice XVII for Windows(サポート終了版)
動作は未確認ですが、Flatpakの入るLinuxディストリビューションで基本的に実行可能です。
下準備
LTspiceのダウンロード
ブラウザを開き、Windows版のLTspiceをダウンロードしましょう。
- LTspice XVII for Windows(サポート終了版)
を選択してダウンロード。
aptパッケージの更新
aptレポジトリの更新を行います。
sudo apt update
flatpakの設定
aptでFlatpakをインストールします。
Flatpakは、Linuxデスクトップ向けにアプリケーションを簡単に導入・実行するためのパッケージ管理システムです。OSの種類(Ubuntu、Fedora、Archなど)を問わず、様々なアプリが動く利便性と、アプリをサンドボックスで隔離して実行する高いセキュリティを両立しています。
sudo apt install flatpak
sudo apt install gnome-software-plugin-flatpak
flatpak remote-add --if-not-exists flathub https://dl.flathub.org/repo/flathub.flatpakrepo
レポジトリの登録が完了したら、PCを再起動しましょう。
Bottlesのインストール
FlathubからBottlesをダウンロード、インストールします。
Bottlesは、Linux上でWindows向けソフトウェアを動かすWine環境を、GUIで作成・管理できるアプリケーションです。
flatpak install flathub com.usebottles.bottles
BottlesがWine系ランナーを管理するので、別途Wineをインストールする必要はありません。
Bottles環境の設定
Bottlesの起動
Bottlesを起動してください。日本語環境だとソフト名が「ボトル」となっている場合があります。
説明を読み進めてください。

ボトルの作成
- 次の手順でボトルを作成してください。
- ボトル名は「ltspice」としましょう。
- 他の設定はデフォルトの値で今回は進めました。
フォントの設定
作成したボトルには、日本語を表示できるフォントが十分に含まれていない場合があります。そこで、次の手順で依存関係のcjkfontsをインストールしましょう。
そうすると、「□□□」のようなTofuと呼ばれる表示がされなくなります。
[余談] Googleなどが開発したNotoフォントという有名なフォントがありますが、「豆腐(Tofu)をなくす(No)」という意味を込めて「Noto」と名付けられたそうです。
という余談は置いといて、早速依存関係のインストールを進めましょう。
LTspiceのインストール
先ほどの詳細画面に戻って、ボトルで実行するソフトウェア、今回で言うとLTspiceのインストーラを選択しましょう。

序盤に、ダウンロードしたLTspiceのインストーラーを選択してください。

ライセンス条項を$\dot{\text{し}}\dot{\text{っ}}\dot{\text{か}}\dot{\text{り}}$確認し、同意できる場合は、同意(Accept)を押してください。


インストール完了画面が表示され、「OK」をクリックすると、しばらくすると次のようにLTspiceの画面が表示されます。

LTspiceの起動方法
- 詳細画面から起動する方法
- デスクトップエントリを作る方法
1.詳細画面から起動する方法
2.デスクトップエントリとしてLTspiceを追加する方法
デスクトップエントリが作成されない、またはアプリケーション一覧に表示されない場合は、Bottlesを終了してから次のコマンドを実行し、再度Bottlesを起動してください[参考:Bottlesのドキュメント]。
flatpak override com.usebottles.bottles --user --filesystem=xdg-data/applications
LTspiceの回路データの場所
ボトル(Windows互換環境)のファイルは、通常のDocumentsディレクトリには保存されず、次の隠しディレクトリ
~/.var/app/com.usebottles.bottles/data/bottles/bottles/[ボトル名]/
に保存されます。
次のようにシンボリックリンクを作成すると、homeディレクトリからかんたんにアクセスできるようになります。以下は、作成したボトルがltspiceの場合の例です。
ln -s ~/.var/app/com.usebottles.bottles/data/bottles/bottles/ltspice/drive_c/users/steamuser/Documents/LTspiceXVII ~/LTspiceXVII
BottlesやLTspiceのバージョンによって、Windows側のユーザー名や保存先が異なる場合があります。
他の方法
「表示」ボタンを押して、users→steamuser→Documents→LTspiceXVII のようにディレクトリを下っていくと見つかると思います。
まとめ
- LinuxでWindowsのソフトは割とかんたんに動かせる。
- BottlesはFlatpak形式でインストールできるため、環境に依存せずに実行できる。
- フォントの豆腐表示を防ぐため、Bottlesの依存関係から日本語フォントをインストールできる。
- LTspiceは電気電子の血が騒ぐ。










