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SPSS CADSでジョブのスケジュール実行を行う

Last updated at Posted at 2022-09-26

SPSS Modelerで作ったストリームをSPSS Collaboration and Deployment Services(略初CADS)でスケジュール実行をしてみます。

  • テスト環境
    • SPSS modeler 18.4
    • SPSS CADS 8.4
    • Windows Server 2019

CADSジョブのスケジュール実行のアーキテクチャー

CADSのジョブのスケジュール実行は以下のようなアーキテクチャーで動きます。

  1. CADSのスケジューラがCADSJOBを起動する。
  2. CADSJOB内のストリームをCADSのレポジトリから取得して、Modeler Serverで実行する
  3. ストリームがModeler Serverで動き、Modeler Server上の入力ファイルを読み、処理結果を出力ファイルに出力する

image.png

以下の点に注意が必要です。

  • ジョブ実行をするためにはModeler Serverが必須です
  • 入出力データはModeler Serverから参照できる場所にある必要があります
  • ストリームはCADSレポジトリにあらかじめ登録が必要です

解説動画(8分)

ストリーム解説

ここでは「過去センサー故障データ」をつかって、センサーデータから故障を予測するストリームを作りました。
このモデルに「前日センサーデータ」を入力して、「故障予測結果」を出力するというストリームになっています。

image.png

「過去センサー故障データ」には各装置の過去のセンサーデータと故障したかどうかのフラグ「故障」が含まれています。
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「前日センサーデータ」には各装置の前日分のセンサーデータが含まれています。「故障」フラグは含まれていません。
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「故障予測結果」には、「前日センサーデータ」の情報に加えて「$R-故障」という故障の予測結果と「$RC-故障」というその予測の確信度が含まれています。前日のセンサーのデータからこの予測結果が得られました。
image.png

このストリームで、「前日センサーデータ」によって「故障予測結果」を得ることができます。これをスコアリングといいます。ですので、このスコアリングを毎日行えば、毎日故障の可能性のある装置を把握できますので、故障前にエンジニアが点検したり、部品交換をして、計画外停止を最小限に抑えることができます。

ストリームのCADSレポジトリへの保存

ストリームをスケジュール実行するためには、まず、CADSレポジトリにこのストリームを保存します。

「ファイル」メニューの「格納」_「ストリームとして格納」を選びます。
image.png

リポジトリ―サーバーへの接続を行います。CASDレポジトリのURLを入力します。
image.png

ユーザーIDとパスワードを入力して「OK」で進みます。
image.png

CADSレポジトリ内の保存先のフォルダを選びファイル名を指定して「保管」します。
image.png

CADSジョブの作成

CADSレポジトリに保存したストリームをスケジュール実行するには、CADSジョブを作成する必要があります。

CADSの管理クライアントであるDeployment ManagerでCADSレポジトリに接続し、先ほど保存したストリームを確認します。

image.png

新規にCADSジョブを作成します。
ジョブを保存するフォルダで右クリックして、「新規」_「ジョブ」を選びます。
image.png

名前を付けて「終了」をクリックします。
image.png

ジョブ作成のエディターが開きます。このキャンパスに「装置故障.str」をドラッグアンドドロップします。
image.png

「装置故障.str」のジョブステップを設定します。

「全般」タブ設定

「全般」タブでModelerServerとコンテンツリポジトリ―サーバー(CADSレポジトリ)を選択し、またそれぞれの「ログイン」には各サーバーに接続するためのユーザーとパスワードを登録した「資格情報」を選択します。

また、「オプションの実行」の「枝の実行」で実行したいターミナルノードを選びます。ここでは「故障予測結果.csv」だけを実行したいので、「故障予測結果.csv」を選びます。
image.png

ストリーム内の「故障予測結果.csv」だけを実行するという意味になります。
image.png

データファイルの確認

「データファイル」タブに移動して、パスとファイル名を確認します。ストリームから自動的に抽出されますが、CADSでの実行時には違うパスを使う場合にはここで指定します。なおストリームはModeler Serverで実行されるので、このパスはCADSサーバーではなく、Modeler Server上のパスになります。この例だと「C:data\IOT\装置CADS」の「前日センサーデータ.csv」を読み取って、「故障予想結果.csv」に出力することになります。

image.png

ジョブステップ通知設定

ジョブステップの失敗通知で、ストリームが失敗した場合にメールを送る設定をします。
「通知」タブに移動して、「ジョブステップの失敗通知の受信者」の「更新」ボタンをクリックします。
image.png

通知先のEメールアドレスを登録します。
image.png

image.png

登録ができたら、ジョブを保存します。
image.png

ジョブ実行

スケジュール実行を設定する前に、ジョブが正しく動作するかを確認してみます。

正常実行

ジョブ実行前に入力ファイル「前日センサーデータ.csv」が配置されているか確認します。

image.png

ジョブを右クリックで「ジョブの実行」を選択します。
image.png

image.png

「ジョブ履歴を表示」します。

image.png

「ジョブ履歴」のビューが開きます。ステータスが「成功」になっていればOKです。
image.png

「故障予想結果.csv」が「C:data\IOT\装置CADS」に出力されています。
image.png

異常実行

入力ファイルのファイル名を変えて、わざとエラーを起こしてみます。
image.png

ジョブを実行します。ジョブを選択した状態でツールバーがから実行することもできます。
image.png

以下のようなメールが届きます。URLを開きます。

image.png

ブラウザが開き、Deployment Portalのログインページに飛びますので、ユーザーとパスワードを入力し、ログインします。
image.png

「ログ」をクリックします。
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入力ファイルが見つからなかったことがわかります。
image.png

Deployement Managerでも同じようにエラーのログを確認できます。
「ジョブ履歴」ビューに「失敗」ログが記録されます。「装置故障.str_step」のログを右クリックして、ログを開きます。
image.png

ログが開きます。
image.png

CADSジョブのスケジュール作成

ジョブを選び、右クリックで「新しいスケジュール」_「時間ベース」を選びます。

image.png

ジョブを実行するユーザーを「参照」で選びます。

image.png

image.png

ユーザーを選んだら、「次へ」で進みます。
image.png

開始時刻を設定し、反復パターンに「日単位」を選び、「終了」します。ここでは毎日「16:00」に実行するというスケジュール設定をしました。
image.png

ジョブを選び、右クリックで「スケジュールの表示」を選びます。
image.png

以下のようにスケジュールが表示されます。
image.png

毎日16:00までに「前日センサーデータ.csv」を「C:data\IOT\装置CADS」においておけば、「故障予想結果.csv」が出力される設定ができました。

スケジュールが実行されると「前回の実行」「前回の実行ステータス」が更新されます。
image.png

詳細な履歴は「ジョブ履歴」のビューで確認します。

image.png

参考

ブログで学ぶSPSS_Modeler #10- 異常検知の自動化!CADSの設定を動画でご紹介 | IBM ソリューション ブログ

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