(2020/07/05 追記ここから)
ZFSを使う場合は、ちょっと古いカーネルを利用した方が良さそうです。そのためLTS版カーネルでインストールする事にしました。その手順は下記になりますので、そちらをご覧ください。
俺様サーバー構築記 - ZFS の上に Arch Linux をインストール; やり直し(Linux-LTS)@デスクトップパソコン(BIOS)
(2020/07/05 追記ここまで)
「俺様サーバー構築記 - 基本方針」に基づいてデスクトップマシンにまず ArchLinux をインストールしたのが、ええと今年2019年、平成31年の2月ですか。
実はその後、会社で廃棄処分になったHDDを貰ったりして。これが 500GB の Enterprise Storage で、今のものよりスペックが上。ノートパソコン3台にインストールして知見を広げた事であるし、諸々込でやり直す事にしました。
インストールの準備
「俺様サーバー構築記 - ZFSをarchisoに埋め込む@物理マシン(BIOS)」で作ったZFS埋め込みarchisoを使用して、物理マシンに Arch Linux をインストールします。このarchisoもだいぶ古いんですけどね。インストーラとしてならまだまだ問題無く使えるようです。
ZFS関連ツールを埋め込んだarchisoを焼き付けたUSBメモリをマシンに挿して電源を入れ、BIOSでブートメディアを設定。
そして起動すると、いつもの Arch Linux インストールメディアのメニューが出ます。
後はいつも通りに操作して起動。
キーボード
# loadkeys jp106
コンソールフォント
コンソールフォントはそのまま変更しません。日本語が表示されればそれなりに便利そうだけども、当面は必要無いと判断。
起動モードの確認
BIOSだという事はわかっていますが念の為。
# ls /sys/firmware/efi/efivars
ls: cannot access '/sys/firmware/efi/efivars': No such file or directory
パーティション
HDDを確認しておきます。廃棄直前に、HDD内部を綺麗に消した上でサーバ構築実験か何かをした模様。訳の分からないパーティション分けになってます。
# ls /dev/sd*
/dev/sda /dev/sda1 /dev/sda2 /dev/sda3 /dev/sda4 /dev/sda5 /dev/sda6 /dev/sdb /dev/sdb1 /dev/sdc /dev/sdc1 /dev/sdc2
lsblkコマンドを使うと、多少整理されて見えます。
# lsblk
NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
loop0 7:0 0 573.2M 1 loop /run/archiso/sfs/airootfs
sda 8:0 0 465.8G 0 disk
├sda1 8:1 0 18G 0 part
├sda2 8:2 0 18G 0 part
├sda3 8:3 0 424.3G 0 part
│└VG_XenStorage--7f7c7256--7b1f--2791--e7f1--83837f05e1ed-MGT 254:0 0 4M 0 lvm
├sda4 8:4 0 512M 0 part
├sda5 8:5 0 4G 0 part
└sda6 8:6 0 1G 0 part
sdb 8:16 0 465.8G 0 disk
└sdb1 8:17 0 465.8G 0 part
sdc 8:32 0 7.3G 0 disk
├sdc1 8:33 1 686M 0 part /run/archiso/bootmnt
└sdc2 8:34 1 64M 0 part
sr0 11:0 1 1024M 0 rom
/dev/sdc
とその眷属(/dev/sdc1
/dev/sdc2
)は、起動する時に使用したUSBメモリです。mountコマンドの結果にそれが表れます。
# mount | grep /dev/sd
/dev/sdc1 on /run/archiso/bootmnt type iso9660 (ro,relatime,nojoliet,check=s,map=n,blocksize=2048)
/dev/disk/by-id
を見ると、ファイル名(=デバイスID)からもう少し情報を得られる可能性があります。どのようなデバイスなのかによって命名されるらしいので。BIOS画面などから得たHDDの商品名などと突き合わせればハッキリするでしょう。
# ls -l /dev/disk/by-id
total 0
lrwxrwxrwx 1 root root 9 May 4 06:40 ata-TSSTcorp_DVD+_-RW_TS-H653F -> ../../sr0
lrwxrwxrwx 1 root root 9 May 4 06:40 ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7949276 -> ../../sdb
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7949276-part1 -> ../../sdb1
lrwxrwxrwx 1 root root 9 May 4 06:40 ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470 -> ../../sda
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470-part1 -> ../../sda1
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470-part2 -> ../../sda2
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470-part3 -> ../../sda3
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470-part4 -> ../../sda4
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470-part5 -> ../../sda5
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470-part6 -> ../../sda6
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 dm-name-VG_XenStorage--7f7c7256--7b1f--2791--e7f1--83837f05e1ed-MGT -> ../../dm-0
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 dm-uuid-LVM-AeHdk8BhI6szQ8OfbY2esBY2mWmoFFR9A7Aq8jAjYPOjv4v6A0G00rIC0Iwe4gKJ -> ../../dm-0
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 lvm-pv-uuid-EamEil-Kfvu-L3Xo-xVPp-278T-gyLQ-31i2xk -> ../../sda3
lrwxrwxrwx 1 root root 9 May 4 06:40 usb-058f_6387_17082208002200-0:0 -> ../../sdc
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 usb-058f_6387_17082208002200-0:0-part1 -> ../../sdc1
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 usb-058f_6387_17082208002200-0:0-part2 -> ../../sdc2
lrwxrwxrwx 1 root root 9 May 4 06:40 wwn-0x50014ee003d2be9e -> ../../sda
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 wwn-0x50014ee003d2be9e-part1 -> ../../sda1
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 wwn-0x50014ee003d2be9e-part2 -> ../../sda2
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 wwn-0x50014ee003d2be9e-part3 -> ../../sda3
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 wwn-0x50014ee003d2be9e-part4 -> ../../sda4
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 wwn-0x50014ee003d2be9e-part5 -> ../../sda5
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 wwn-0x50014ee003d2be9e-part6 -> ../../sda6
lrwxrwxrwx 1 root root 9 May 4 06:40 wwn-0x50014ee059271534 -> ../../sdb
lrwxrwxrwx 1 root root 10 May 4 06:40 wwn-0x50014ee059271534-part1 -> ../../sdb1
いくつか知らないデバイス名が見えますが、今回は関係無いので放置!
という訳で /dev/sda
と /dev/sdb
がHDDです。ちなみに /dev/sr0
は、デバイスIDからわかる通りDVDドライブです。
デバイスを確認した所で、HDDにパーティションを切ります…が、
1.11 性能が今ひとつなんだけど。 - ZFS on Linux FAQという記事を発見。
ディスク全体を使ってpoolを作成する: ディスク全体を指す名前を使ってzpool createを実行します。こうするとZFSは、正しい配置になるように自動的にパーティションを作成します。さらにwholedisk設定のおかげで他のZFS実装との相互運用性も改善されます。
ZFSに詳しい方にとっては常識なのだと思いますけども。そういう訳でパーティションを一切作りません。内蔵HDDだけでは完結しなくてちょっと悔しいですが、ブートに関しては外部メディアに頼る事にします。詳しくは後述。
スワップ領域については パーティショニング - ArchWiki の [パーティションの大きさはどうすればいいですか?] に下記のような記述があります。
大容量のメモリ(1024MB 以上)を積んでいるときは、スワップパーティションは小さく、または作らなくてもかまわないでしょう。2GB 以上の物理 RAM を持っているなら、スワップパーティションがないほうが一般的に良いパフォーマンスを発揮すると思われます。
これを信じてスワップパーティションは作りません。
また以前も書きましたが、一応、HDDフォーマットの前に wipefs
コマンドを実行します。が、なぜか失敗しました
# wipefs -a /dev/sda
wipefs: error: /dev/sda: probing initialization failed: Device or resource busy
理由は不明ですが、全データを潰しても問題無い…というより全データを潰したいデバイスなので、強制的に実行するオプションを付けて実行。
# wipefs -af /dev/sda
/dev/sda: 8 bytes were erased at offset 0x00000200 (gpt): 45 46 49 20 50 41 52 54
/dev/sda: 8 bytes were erased at offset 0x7470c05e00 (gpt): 45 46 49 20 50 41 52 54
/dev/sda: 2 bytes were erased at offset 0x000001fe (PMBR): 55 aa
/dev/sdb
の方は問題無し。
# wipefs -a /dev/sdb
/dev/sdb: 8 bytes were erased at offset 0x00000200 (gpt): 45 46 49 20 50 41 52 54
/dev/sdb: 8 bytes were erased at offset 0x7470c05e00 (gpt): 45 46 49 20 50 41 52 54
/dev/sdb: 2 bytes were erased at offset 0x000001fe (PMBR): 55 aa
/dev/sdb: calling ioctl to re-read partition table: Success
パーティションのフォーマット
いよいよ ZFS です。
参考文献:3 ディスクのフォーマット - ZFS に Arch Linux をインストール - ArchWiki
まず、ZFS モジュールがロードされていることを確認。
下記コマンドで、結果が何も表示されなければ成功です。わかりにくい…
# modprobe zfs
どうしても画面に反応が欲しいなら wc -l で出力行数を数えましょう。
0 だけが表示されれば成功です。問題があれば、エラーメッセージも表示される筈です。
# modprobe zfs | wc -l
0
zpool を作成します。
このzpoolの名前なんですが、ArchWikiにはzpoolと書いてあります。コマンド名と同じというのも混乱の元ですし、そもそもOracle製のマニュアルに書いてある実行例ではtankなんですよね。FreeNASもtankです。
という訳で、ArchWikiとは違いますがここではtankと名付けます。
そしてもう1点。
デバイスの指定にはidを使え、とArchWikiに書かれています。しかしデバイス名からidを取得するコマンドが無い。SCSI関係のコマンドで取得できるようですが。
ls -l /dev/disk/by-id
を見ればわかるんですが、シンボリックリンク先が相対パスになっているのがまた残念。
それでも目で見ればわかるんですが、ファイル名が長いですし、コマンドで取得します。
# cd /dev/disk/by-id
# for p in /dev/sda /dev/sdb; do ls ata-* | while read d; do if [ "$(readlink -f $d)" = "$p" ]; then echo "/dev/disk/by-id/$d"; fi; done; done | xargs -t zpool create -f tank mirror
zpool create -f tank mirror /dev/disk/by-id/ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470 /dev/disk/by-id/ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7949276
/dev/disk/by-id/ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470 is in use and contains a unknown filesystem.
…失敗。先程の wipefs
の時と同じですね、 /dev/sda
が使用中の扱いになっているようです。再起動してもう一度やったらうまく行きました。
# reboot
〈再起動の過程は省略〉
# loadkeys jp106
# cd /dev/disk/by-id
# for p in /dev/sda /dev/sdb; do ls ata-* | while read d; do if [ "$(readlink -f $d)" = "$p" ]; then echo "/dev/disk/by-id/$d"; fi; done; done | xargs -t zpool create -f tank mirror
zpool create -f tank mirror /dev/disk/by-id/ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470 /dev/disk/by-id/ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7949276
# zpool status
pool: tank
state: ONLINE
scan: none requested
config:
NAME STATE READ WRITE CKSUM
tank ONLINE 0 0 0
ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470 ONLINE 0 0 0
ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7949276 ONLINE 0 0 0
errors: No known data errors
最後のエラー「No known data errors」は「既知のエラーは何も無い」という意味です。だったら「Success」とか「ok」とか表示してくれればいいのに…
メインのファイルシステムとして tank/main を作成します。また tank のマウントポイントは鬱陶しいので削除しますが、念の為 legacy にしておきます。
# zfs create -o mountpoint=/ tank/main
cannot mount '/': directory is not empty
filesystem successfully created, but not mounted
# zfs set mountpoint=legacy tank
# zfs list
NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINT
tank 136K 449G 24K legacy
tank/main 24K 449G 24K /
また、今回もサブファイルシステムを作りません。/home や /var を個別のデータセットに分けるとか、そこまでしなくてもいいかな、と。
ちなみにシステムディレクトリ(/home とか /var とか /usr とか)の為にデータセットを作成した場合には、色々と細かい設定があるようです。上述の参考文献に色々書いてありますので、必要ならば参照して下さい。
ルートファイルシステムに bootfs プロパティを設定します。
# zpool set bootfs=tank/main tank
プール tank をエクスポートして、インポートし直します。理由が良くわからないんですが、やれって書いてあるので。
# zpool export tank
# zpool import -d /dev/disk/by-id -R /mnt tank
ここで、マウントポイントの /mnt を確認します。
# mount | grep tank
tank/main on /mnt type zfs (rw,xattr,noacl)
# find /mnt
/mnt
最後に、新しいシステムに zpool.cache ファイルをコピーします。そしてイヤらしい事に、 /etc/zfs/zpool.cache は存在するんですが中身がありません。最初はこれに気付かなくてエライ目に遭いました。
# ls -l /etc/zfs/zpool.cache
-rw-r--r-- 1 root root 0 May 4 07:46 /etc/zfs/zpool.cache
# zpool set cachefile=/etc/zfs/zpool.cache tank
# ls -l /etc/zfs/zpool.cache
-rw-r--r-- 1 root root 2176 May 4 07:48 /etc/zfs/zpool.cache
# cp --parents /etc/zfs/zpool.cache /mnt
bootパーティションのマウント
bootパーティションが無いのでマウントはしません。
# mkdir /mnt/boot
インターネットへの接続
ネットワーク環境が確立しているかどうか、外部へのpingによって確認します。…が、今回はネットワークがぼろぼろでした。
# ping -c2 archlinux.jp
ping: archlinux.jp: Temporary failure in name resolution
# ping -c2 8.8.8.8
connect: Network is unreadhable
# ip addr
1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1000
link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00
inet 127.0.0.1/8 scope host lo
valid_lft forever preferred_lft forever
inet6 ::1/128 scope host
valid_lft forever preferred_lft forever
2: enp2s1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
link/ether 00:11:22:33:44:55:df brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
inet6 fe80:907f:405a:1381:d765/64 scope link
valid_lft forever preferred_lft forever
3: enp0s25: <NO-CARRIER,BROADCAST,MULTICAST,UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state DOWN group default qlen 1000
link/ether 00:11:22:33:44:55:94 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
仕方が無いので自力でネットワークを設定します。
# cat >/etc/systemd/network/all.network <<___
\`heredoc> [Match]
\`heredoc> Name=*
\`heredoc>
\`heredoc> [Network]
\`heredoc> DHCP=ipv4
\`heredoc> ___
# systemctl start systemd-networkd
# ip addr show enp2s1
2: enp2s1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
link/ether 00:11:22:33:44:55:df brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
inet 10.0.0.250/24 brd 10.0.0.255 scope global dynamic enp2s1
valid_lft 86392sec preferred_lft 86392sec
inet6 fe80:907f:405a:1381:d765/64 scope link
valid_lft forever preferred_lft forever
# systemctl start systemd-resolved
今度は成功!
(2020/02/09 修正ここから)
archlinux.jp は、現在何故か名前が解決できない事があるようです。その場合は example.com を使ってみました。まあ、確認できれば何でも良いです。
# ping -c2 example.com
PING example.com (93.184.216.34) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 93.184.216.34 (93.184.216.34): icmp_seq=1 ttl=52 time=130 ms
64 bytes from 93.184.216.34 (93.184.216.34): icmp_seq=2 ttl=52 time=115 ms
--- example.com ping statistics ---
2 packets transmitted, 2 received, 0% packet loss, time 1000ms
rtt min/avg/max/mdev = 115.331/122.739/130.148/7.408 ms
(2020/02/09 修正ここまで)
システムクロックの更新
ntpサーバは自分で設定したい。日本なら ntp.nict.jp が鉄板です。特殊事情が無ければこの一択。システム推奨なんか知りませ~ん。
# cd /etc/systemd
# sed -i -e"s/^#NTP=.*$/NTP=ntp.nict.jp/" timesyncd.conf
# timedatectl set-ntp true
# timedatectl status
Local time: Sat 2019-05-04 08:23:30 UTC
Universal time: Sat 2019-05-04 08:23:30 UTC
RTC time: Sat 2019-05-04 08:23:30
Time zone: UTC (UTC, +0000)
System clock synchronized: yes
NTP service: active
RTC in local TZ: no
# systemctl status systemd-timesyncd
systemd-timesyncd.service - Network Time Synchronization
Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/systemd-timesyncd.service; enabled; vendor preset: enabled)
Active: active (running) since Sat 2019-05-04 08:19:55 UTC; 4min 53s ago
Docs: man:systemd-timesyncd.service(8)
Main PID: 1329 (systemd-timesyn)
Status: "Synchronized to time server 133.243.238.163:123 (ntp.nict.jp)."
Tasks: 2 (limit: 4915)
Memory: 1.2M
CGroup: /system.slice/systemd-timesyncd.service
└1329 /usr/lib/systemd/systemd-timesyncd
May 04 08:19:54 archiso systemd[1]: Starting Network Time Synchronization...
May 04 08:19:55 archiso systemd[1]: Started Network Time Synchronization.
May 04 08:23:25 archiso systemd-timesyncd[1329]: Synchronized to time server 133.243.238.163:123 (ntp.nict.jp).
インストール
ミラーの選択
日本ならJapanをリスト先頭に持ってきましょう。っていうか、Japanだけ抜き出しました。下手に編集などするよりもコマンドが簡単なので。
# cd /etc/pacman.d
# sed -i -ne"/^#.*Japan$/,+1 p" mirrorlist
# cat mirrorlist
## Japan
Server = http://ftp.tsukuba.wide.ad.jp/Linux/archlinux/$repo/os/$arch
## Japan
Server = http://mirrors.cat.net/archlinux/$repo/os/$arch
## Japan
Server = http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ArchLinux/$repo/os/$arch
ベースシステムのインストール
BIOSブートに必要なパッケージも同時に落としてきます。ブートローダは GRUB を使います。
今時は、CPUのデバッグ用パッチもOSが面倒を見るらしい。その為のパッケージ intel-ucode も落としておきます。
ZFS関連パッケージも落とします。
とりあえず現時点で必要最小限のパッケージはこれだけ。他に必要なパッケージは、必要に迫られた時に追加する事にします。
(2020/02/08 修正ここから)
# pacstrap /mnt base linux linux-firmware linux-headers zfs-dkms vi man-db man-pages texinfo intel-ucode grub
〈表示省略〉
(2020/02/08 修正ここまで)
システムの設定
pacman.conf
pacman.conf ファイルに zfs 関連のリポジトリを追記。これを忘れると、カーネルのアップグレードの際にzfsモジュールが追従しなくて酷い目に遭います。というか遭いました…
追記に当たってはヒアドキュメントを使ってもいいんですが、その場合は $repo のドル記号をバックスラッシュでエスケープして $repo とする必要があります。どっちでもいいんですけど、ちょっと面倒臭いんで、標準入力からキーボード入力します。こんな細っかい使い分けなんかどうでもいいですが。
(2020/02/08 修正ここから)
エスケープする必要の無いヒアドキュメントの書き方を覚えたので、以下はそのように修正します。
# cd /mnt
# cat >>etc/pacman.conf
[archzfs]
SigLevel = Never
Server = http://archzfs.com/$repo/x86_64
〈Ctrl-d〉
(2020/02/08 修正ここまで)
fstab
# genfstab -U -p . >>etc/fstab
# cat etc/fstab
# Static information about the filesystems.
# See fstab(5) for details.
# <file system> <dir> <type> <options> <dump> <pass>
# tank
tank/main / zfs rw,xattr,noacl 0 0
hostid
zfsインストールに当たってはhostidが必要らしいです。ここで設定しておきましょう。
参考文献:最初に起動した後 - ZFS に Arch Linux をインストール - ArchWiki
ここに「/etc/hostid に hostid を書き出してから initramfs イメージを再生成する方法もあります」と書かれているので、その為の仕込みをします。
# ls etc/hostid
ls: cannot access 'etc/hostid': No such file or directory
# hostid >etc/hostid
chroot、タイムゾーン
# arch-chroot .
# ln -fs /usr/share/zoneinfo/Japan /etc/localtime
# hwclock --systohc --utc
ロケール
どの文字コードを有効にしても良いんですが。私は日本語系を全て有効にしました。いわゆる Shift_JIS、そのMicrosoftの方言である cp932 も有効にしておきます。
# sed -i -e"s/^#\(ja_JP\)/\1/" /etc/locale.gen
# locale-gen
Generating locales...
ja_JP.EUC-JP... done
ja_JP.UTF-8... done
Generation complete.
# localedef -f WINDOWS-31J -i ja_JP ja_JP.sjis
# echo LANG=C >/etc/locale.conf
# echo KEYMAP=jp106 >/etc/vconsole.conf
日本語フォントが入っていない場合は LANG=C にしておきましょう。文字化けが非常に鬱陶しい事になります。
ホストネーム
マシンに名前を付けます。こういうのはセンスが出ますよね。なんて思うのは私だけ?
# echo 〈ホスト名〉 >/etc/hostname
Initramfs
ZFS対応の為に /etc/mkinitcpio.conf を修正します。
もしも /usr のデータセットを別に作成した場合は zfs フックの後に usr フックが必要らしい。今回は作っていないので不要。
また、ext3 や ext4 のファイルシステムを使用する場合は、末尾に fsck フックを入れます。今回は ZFS だけなので不要。
# sed -i -e"s/^HOOKS=.*$/HOOKS=(base udev autodetect modconf block keyboard zfs filesystems)/" /etc/mkinitcpio.conf
initramfsを生成。
# mkinitcpio -p linux
〈表示省略〉
但し、途中で警告が出た:
==> WARNING: Possibly missing firmware for module: wd719x
==> WARNING: Possibly missing firmware for module: aic94xx
良くわからないが、ひとまず無視
## Rootパスワード
# passwd
New password: 〈root用パスワード〉
Retype new password: 〈root用パスワード〉
passwd: password updated successfully
ブートローダー
GRUB をインストールします。
参考文献: BIOS マザーボードの場合 - ブートローダーのインストールと設定 - ZFS に Arch Linux をインストール - ArchWiki
パーティションレスディスクへのインストールってのもありましたけど、推奨されていないとの事。動作原理を考えれば当然です。
そこで、外部メディアのUSBメモリにGRUBをインストールします。起動用メディアを別に用意しなければならないのも業腹ですが、仕方ありませんな。
USB端子に挿すとほんのわずかしか飛び出さないタイプのUSBメモリを購入してきました。最小容量が16GB、お値段にして410円。これを、生きているUSB端子に挿します。
# lsblk
NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
loop0 7:0 0 573.2M 1 loop
sda 8:0 0 465.8G 0 disk
|-sda1 8:1 0 465.8G 0 part
`-sda9 8:9 0 8M 0 part
sdb 8:16 0 465.8G 0 disk
|-sdb1 8:17 1 8M 0 part
`-sdb9 8:25 1 64M 0 part
sdc 8:32 1 7.3G 0 disk
|-sdc1 8:33 1 686M 0 part
`-sdc2 8:34 1 64M 0 part
sdd 8:48 1 14.7G 0 disk
`-sdd1 8:49 1 14.7G 0 part
sr0 11:0 1 1024M 0 rom
/dev/sdd が新しいUSBメモリです。調べると何やらWindows用のツールが入っているようですが、今回は不要なので全部廃棄。そしてGRUBをインストールします。
参考文献1: 2.3.1.2 USB スティックにインストール - GRUB - ArchWiki
参考文献2: GRUB2 からZFS rootの FreeBSDの起動を試す - とりあえず TBD
残りの領域は捨てても良いんですが、折角なので使えるようにフォーマットしておきます。念の為 FAT32 にしておきます。
# exit
exit
# wipefs -a /dev/sdd
/dev/sdd: 2 bytes were erased at offset 0x000001fe (dos): 55 aa
/dev/sdd: calling ioctl to re-read partition table: Success
# sfdisk /dev/sdd <<___
\`heredoc> ,16M
\`heredoc> ,
\`heredoc>___
〈省略〉
# mkfs.fat /dev/sdd1
mkfs.fat 4.1 (2017-01-24)
# mkfs.fat -F32 /dev/sdd2
mkfs.fat 4.1 (2017-01-24)
# arch-chroot /mnt
# mount /dev/sdd1 /mnt
# grub-install —-target=i386-pc —-boot-directory=/mnt/boot /dev/sdd
Installing for i386-pc platform.
Installation finished. No error reported.
# cd /dev/disk/by-id/
# for p in /dev/sda /dev/sdb; do ls ata-* | while read d; do if [ "$(readlink -f $d)" = "$p" ]; then echo "/dev/$d"; fi; done | xargs -rt ln -s "$p"; done
ln -s /dev/sda /dev/ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7972470
ln -s /dev/sdb /dev/ata-WDC_WD5003ABYX-50WERA1_WD-WMAYP7949276
# cd /mnt/boot/grub
# grub-mkconfig -o grub.org
Generating grub configuration file ...
Found Linux image: /boot/vmlinuz-linux
Found initrd image: /boot/intel-ucode.img /boot/initramfs-Linux.img
/usr/bin/grub-probe: error: unknown filesystem.
/usr/bin/grub-probe: error: unknown filesystem.
Found fallback initrd image(s) in /boot: initramfs-linux-fallback.img
/usr/bin/grub-probe: error: unknown filesystem.
done
# cp grub.org grub.cfg
# vi grub.cfg
〈編集〉
# diff -U0 grub.org grub.cfg
--- grub.org 2019-05-04 18:34:18.000000000 +0900
+++ grub.cfg 2019-05-04 18:36:56.000000000 +0900
@@ -84 +84,2 @@
- insmod gzio
+ search --set --label tank
+ insmod zfs
@@ -87 +88 @@
- linux /main@/boot/vmlinuz-linux root=ZFS=/main rw quiet
+ linux /main@/boot/vmlinuz-linux zfs=tank/main rw
@@ -95 +96,2 @@
- insmod gzio
+ search --set --label tank
+ insmod zfs
@@ -98 +100 @@
- linux /main@/boot/vmlinuz-linux root=ZFS=/main rw quiet
+ linux /main@/boot/vmlinuz-linux zfs=tank/main rw
@@ -105 +107,2 @@
- insmod gzio
+ search --set --label tank
+ insmod zfs
@@ -108 +111 @@
- linux /main@/boot/vmlinuz-linux root=ZFS=/main rw quiet
+ linux /main@/boot/vmlinuz-linux zfs=tank/main rw
# rm grub.org
# sync
# cd
# umount /mnt
ネットワーク
ネットワークを有効にします。
# systemctl enable systemd-networkd
Created symlink /etc/systemd/system/dbus-org.freedesktop.network1.service → /usr/lib/systemd/system/systemd-networkd.service.
Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/systemd-networkd.service → /usr/lib/systemd/system/systemd-networkd.service.
Created symlink /etc/systemd/system/sockets.target.wants/systemd-networkd.socket → /usr/lib/systemd/system/systemd-networkd.socket.
Created symlink /etc/systemd/system/network-online.target.wants/systemd-networkd-wait-online.service → /usr/lib/systemd/system/systemd-networkd-wait-online.service.
NICのデバイス名についてですが。
systemdを使用すると、デバイス名を固定してくれるようです。
参考文献:CentOS 7のネットワーク名「enp1s0」という文字列の謎に迫る
従って面倒な設定は省きます。
とするとやる事はDHCPクライアントの設定になりますが、今回は最初にLANを自力設定したので、その時に用意したファイルをコピーするだけです。
# exit
exit
# cp --parents /etc/systemd/network/all.network /mnt
名前解決は /etc/resolv.conf
ではなくて、systemd-resolved を使用するようですが、これも最初の自力設定時に設定済。
# ln -fs /run/systemd/resolve/resolv.conf /mnt/etc/resolv.conf
デフォルトで /etc/nsswitch.conf
の hosts: 行に resolve が書かれているようですので、それを確認。
# grep "^hosts:" /mnt/etc/nsswitch.conf | grep resolve
hosts: files mymachines myhostname resolve [!UNAVAIL=return] dns
再起動
マシンをシャットダウン。
# cd
# zfs umount -a
# zpool export tank
# shutdown -h now
そして、インストールメディアであるUSBメモリを外した後に電源を入れます。GRUBをインストールしたUSBメモリはそのままにして、GRUBから起動するようにします。
最初に起動した後
ここまで問題が無ければ、再起動すると最初にGRUBのメニュー画面が表示されます。数秒放置するか、Enterキーを押すと起動します。
rootログイン
rootユーザーでログインします。パスワードは先ほどpasswdコマンドで設定した通り。
Arch Linux 5.0.10-arch1-1-ARCH (tty1)
〈ホスト名〉 login: root
Password: 〈root用パスワード〉
ネットワークの名前解決
# systemctl enable systemd-resolved
Created symlink /etc/systemd/system/dbus-org.freedesktop.resolve1.service -> /usr/lib/systemd/system/systemd-resolved.service.
Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/systemd-resolved.service -> /usr/lib/systemd/system/systemd-resolved.service.
ZFS の設定
# systemctl enable zfs.target
Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/zfs.target -> /usr/lib/systemd/system/zfs.target.
# zpool set cachefile=/etc/zfs/zpool.cache tank
最後の cachefile の設定は、自動でマウントさせたいプールごとに実行する必要があるとの事。今回は tank のみです。
念の為に shutdown -h now
→電源入れ直して、再起動を確認できればOK。
も一つ念を入れて、再起動・ログイン後にzfsを確認:
# mount | grep zfs
tank/main on / type zfs (rw,relatime,xattr,noacl)
やったね