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#Oracle Cloudの最前線を伝えたい 2026【Oracle AI World Tour Tokyo 2026】

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Last updated at Posted at 2026-04-30

はじめに

社内で
「#Oracle Cloudの最前線を伝えたい 2026」というテーマで登壇してきました。

この記事では、その登壇内容をもとに、Oracle AI World Tour Tokyo 2026で感じたOCIの現在地を整理します。

Oracle AI World Tour Tokyo 2026とは

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Oracle AI World Tour Tokyo 2026は、2026年4月16日にザ・プリンス パークタワー東京で開催されたOracle主催のイベントです。

本記事では、以降 Oracle AI World Tour Tokyo 2026 を OAIWT と略します。

OAIWTでは、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)、Oracle AI Database、Oracle Applications、AI Data Platformなど、Oracleが展開するAI・クラウド・データ活用の最新トピックが扱われていました。開催概要は、オラクルエンジニア通信のイベント案内にもまとまっています。

他の参加レポートでも、OCIのインフラ、分散クラウド、マルチクラウド、Data & AIといった観点が整理されており、僕自身の受け止めとしても、今回のOAIWTは単に「AI機能の紹介イベント」というより、AIを業務データにどうつなぐか を前面に出したイベントだったと感じています。

最近のOCIニュースから見える流れ

OAIWTの内容に入る前に、最近のOCI関連ニュースを並べると、Oracleがどこに力を入れているのかが見えやすくなります。

日付 トピック 個人的な見え方
2026-01-30 日鉄ソリューションズとOracleが、Oracle Alloyを採用し、東京・九州でクラウドを提供する協業を発表 ソブリン、国内運用、データ主権がより具体的な提供形態になってきた
2026-02-05 Oracle AI Database@AWSがAWSアジアパシフィック(東京)リージョンで提供開始 既存AWS環境を活かしながらOracle Databaseを使う選択肢が現実的になってきた(AWS大阪リージョンも提供中)
2026-04-14 NECがOCI向け運用支援(NEC Oracle Cloud運用支援サービス)を発表 Oracle AI Database@AWS や Oracle AI Database@Azure の普及に伴い、導入・運用時の技術問い合わせやサポート体制も拡充してきている
2026-04-16 ソフトバンクがOracle Alloyを採用したCloud PF Type Aで、国産LLM「Sarashina」を活用した生成AIサービス提供を発表 「国内にデータを置いたままAI活用したい」という需要への回答に見える

これらを見ても、最近のOCIは次の3点をかなり強く打ち出しているように感じます。

  • AIを業務データにつなぐための基盤
  • データ主権や国内運用に応える提供形態
  • 既存クラウド資産を活かせるマルチクラウド

印象に残ったトピック1: AIの主役はやはりデータ基盤

AI活用というと、どうしてもモデル性能やプロンプトの話に目が行きがちです。

ただ、OAIWTで感じたのは、エンタープライズ領域では AIの主役はモデル単体ではなく、データ基盤 だということです。

社内データ、基幹データ、顧客データ、ログ、外部データなどを、どう安全につなぐか。
そして、誰がどのデータを使えるのかを、どう制御するか。

ここにOracle AI Databaseの強みがありました。

AI Data Gatewayな考え方

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AI Data Gatewayという言葉で、次のような考え方を整理しました。

データを全部コピーしてAI側に寄せるのではなく、Oracle AI Databaseをゲートウェイとして、既存の業務データへ安全につなぐ。

もちろん、すべてのケースでデータ移動が不要になるわけではありません。
ただ、AI活用のために毎回大きなETLやデータ複製を前提にするのではなく、データがある場所に近いところで活用する、という方向性はかなり重要だと感じました。

Deep Data Security

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もう一つ印象的だったのが、Deep Data Securityです。

AIエージェントが業務データへアクセスする世界では、アプリケーション側の権限制御だけに依存するのは怖さがあります。

たとえば、AIエージェントが動的にSQLを生成する場合、アプリケーションの想定外の経路でデータに触れてしまう可能性があります。

そのため、データベース層で行・列・セル単位のアクセス制御を行い、エンドユーザーやエージェントのID、ロール、実行時コンテキストを踏まえて制御する、という考え方が重要になります。

AI時代のセキュリティは、「AIに何をさせるか」だけでなく、AIがどのデータに触れてよいか をデータ層で管理する方向に進むのだと思いました。

印象に残ったトピック2: Oracle Alloyがかなり前面に出てきた

2つ目に印象に残ったのは、Oracle Alloyです。

Oracle Alloyは、OCIの技術をベースに、パートナー企業が自社ブランドのクラウドとして運営・提供できる仕組みです。

今回のOAIWTでは、Oracle Alloyが日本市場向けの重要なテーマとしてかなり前面に出てきた印象があります。

背景には、次のようなニーズがあると感じました。

  • データを国内に置きたい
  • 運用主体を国内企業にしたい
  • 金融・公共など、規制やガバナンス要件が強い領域でクラウドを使いたい
  • AI活用は進めたいが、データ主権やセキュリティは妥協したくない

OAIWT前後の発表でも、NRI、日鉄ソリューションズソフトバンクなど、Oracle Alloyに関連する話題が目立っていました。

個人的には、Oracle Alloyは単なる「専用クラウド」ではなく、AI時代のデータ主権に対する実装パターンの一つ として見ると分かりやすいと感じています。

印象に残ったトピック3: マルチクラウドは代替案ではなく本筋

3つ目は、マルチクラウドです。

以前の自分は、マルチクラウドを「OCIに寄せられない場合の代替案」のように捉えていた部分がありました。

しかし、最近のOracleのメッセージを見ると、少し違います。

既存クラウドを活かしたまま、Oracleの強みを使う。

この考え方が、かなり本筋になってきているように感じます。

たとえば、すでにAzure上に業務アプリケーションがあるなら、Oracle AI Database@Azureを使う。
すでにAWS上にアプリケーションや運用基盤があるなら、Oracle AI Database@AWSを検討する。

つまり、「クラウドを移行するかどうか」だけでなく、今あるクラウド資産を活かしながら、データベース層にOracleの強みを取り込む という選択肢が取りやすくなっています。

これは、基幹系システムやミッションクリティカルなワークロードを扱ううえでかなり現実的です。

クラウド選定の考え方も、次のように変わっていくのかもしれません。

状況 選択肢の例
Oracle Databaseを中心に据えたい OCI
データ主権や国内運用が強く求められる Oracle Alloyを活用した国内主体のクラウド
Azure資産を活かしたい Oracle AI Database@Azure
AWS資産を活かしたい Oracle AI Database@AWS
オンプレミス中心でクラウド移行を進めたい OCIやOracle AI Databaseのクラウドサービス

正解は一つではなく、お客様がすでに使っているクラウド、制約条件、運用体制、データの置き場所に合わせて選ぶことが重要になってきていると感じます。

まとめ

Oracle AI World Tour Tokyo 2026をきっかけに、最近のOCIの方向性を整理しました。

個人的なまとめは、次の3つです。

  • AIの価値は、モデル性能だけでなく 業務データにどう安全につなぐか で決まる
  • Oracle Alloyは、ソブリン / データ主権 / 国内運用という日本市場の課題に対する有力な選択肢
  • マルチクラウドは代替案ではなく、既存クラウド資産を活かすための本筋の選択肢になってきている

OCIは「Oracle Databaseを動かすクラウド」というイメージから、AI、データ主権、マルチクラウドを含む、より広いデータ基盤へ広がってきているように感じます。

AIを使いたい人にとっても、クラウドを移行したい人にとっても、既存クラウドを活かしたい人にとっても、OCIやOracle AI Database周辺の選択肢は、今後ますます重要になっていきそうです。

参考

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