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RiverpodとFlutter Hooksを使う、はじめの一歩

Last updated at Posted at 2020-08-01

はじめに

この記事では、RiverpodとFlutter Hooksを使う、はじめの一歩として、
カウンターアプリを作ってみようと思います。

今回作成したコードはこちらのリポジトリに公開しています。
https://github.com/karamage/riverpod_flutterhooks_example

スクリーンショット 2020-08-01 14.34.35.png

Flutterの状態管理パターン

みなさん、Flutterの状態管理パターンは、何を使っていますでしょうか?

Flutterの状態管理パターンはいっぱいあります。
大すぎですw

  • StatefulWidget
  • Redux
  • BLoC(Stream/InheritedWidget) + Provider
  • ChangeNotifier + Provider
  • StateNotifier + freezed + Provider
  • StateNotifier + Flutter Hooks + Riverpod 【new】

私は、これまでは**「StateNotifier + freezed + Provider」**を主に使っていました。

「StateNotifier + freezed + Provider」の使い方については、以下に記事を書きました。
https://qiita.com/karamage/items/4b1aff984b1af7541b73

新たなパターン登場

そんな今日この頃ですが、状態管理パターンにキラボシのごとく輝く新星が現れました。

**「RiverpodとFlutter Hooks」**です。

最近、Flutter界隈では、RiverpodとFlutter Hooksが話題です。

@mono0926 さんがツイッターで、Riverpodの発言をしているのをよく拝見します。

そこで、私もいっちょやってみようかなと思いました。

ざざっと、RiverpodとFlutterHooksを使ってカウンターアプリを作ってみましたので、当記事にまとめます。

Riverpodとは

Providerの作者による、Providerの進化版です。

Provider, but different

Riverpod公式ページ
https://riverpod.dev
スクリーンショット 2020-08-01 14.36.53.png

「Providerってなに?」って方は、以下のページが詳しいです。

FlutterのProviderパッケージを使いこなす
https://itome.team/blog/2019/12/flutter-advent-calendar-day7/

もともと使いやすかった「Provider」を**さらに強化したのが「Riverpod」**なのですね!

Riverpodの良いところ

  • Flutterに依存しなくなった(Pure Dart)

    • ProviderがInheritedWidgetをラップしたものだった。
    • RiverpodはInheritedWidgetを使わずゼロから構築した。
    • Providerから状態を読み込む際、BuildContextが必要なくなった。
  • コンパイル時にエラーを検知できる

    • Providerでは実行時にしかエラーが検知できなかった。
    • よくあったのが、Providerから状態を読み出そうとして、「Providerが見つからない」エラー
  • 同じ型のProviderを複数配信できる

  • ProviderをPrivateにできる

  • ProviderをWidget Tree限定でなく、Model/Domain Logic/Repositoryどこでも利用できる

  • グローバル変数としてProviderを宣言できるようになった

  • 使われていないProviderの状態をdisposeできる

  • Computedで、Providerの状態を使って計算した値を状態として持てる。

  • 他にも、Family、AutoDisposeProviderなどの新機能多数

  • Hooks的な使い方も可能(ゆえにHooks APIとの相性がよい)

    • Hooksなしでも使える

※ただし、Flutter公式はHooksを肯定的には捉えていない。今後の動向に注目。

Riverpodの悪いところ

  • まだまだ開発段階
  • Hooks推しがどうなるか不明。(Flutter公式は否定的
  • これから破壊的な変更が入りそう
  • プロダクトに組み込むにはまだ早い感じ
    • stableされるまで待とう。(将来的には、Flutter標準に取り込まれるのを願う)

Flutter Hooks とは

「React Hooks」のFlutter版みたいなイメージです。

参考:5分でわかるReact Hooks
https://qiita.com/Mitsuzara/items/98d1bc4a83265a764084

https://riverpod.dev
Riverpodの公式ページを見る限り、RiverpodとFlutter Hooksはセットで使うのが、作者の推しみたいです。
RiverpodはFlutter Hooksを外しても利用できます。

カウンターアプリを作ってみよう

Riverpod と Flutter Hooks と StateNotifierインストール

pubspec.yaml
environment:
  sdk: ">=2.7.0 <3.0.0"
  flutter: ">= 1.17.0"

dependencies:
  flutter:
    sdk: flutter
  flutter_hooks: ^0.11.0
  hooks_riverpod: ^0.5.1
  state_notifier: ^0.5.0

pubspec.yamlに上記のように書いて、ターミナルで「flutter pub get」しましょう。

flutter pub get

これでインストールは完了です。

それでは、コードを書いていきましょう。

lib/main.dart
import 'package:flutter/material.dart';
import 'package:hooks_riverpod/hooks_riverpod.dart';
import 'package:flutter_hooks/flutter_hooks.dart';
import 'package:state_notifier/state_notifier.dart';

final counterProvider = StateNotifierProvider((_) => Counter());

class Counter extends StateNotifier<int> {
  Counter() : super(0);
  void increment() => state++;
}

void main() {
  runApp(
    ProviderScope(
      child: CounterApp(),
    ),
  );
}

// Note: CounterApp is a HookWidget, from flutter_hooks.
class CounterApp extends HookWidget {
  @override
  Widget build(BuildContext context) {
    final state = useProvider(counterProvider.state);
    final counter = useProvider(counterProvider);

    return MaterialApp(
      home: Scaffold(
        appBar: AppBar(title: Text('CounterApp')),
        body: Center(
          child: Text(state.toString()),
        ),
        floatingActionButton: FloatingActionButton(
          onPressed:() => counter.increment(),
          child: Icon(Icons.add),
        ), // This trailing comma makes auto-formatting nicer for build methods.
      ),
    );
  }
}

めちゃくちゃコードがすっきり書けて感動。

実行して、「+」を押すと数字がカウントアップすると思います。
スクリーンショット 2020-08-01 14.34.35.png

コードの説明

グローバルにProviderを宣言することができる

final counterProvider = StateNotifierProvider((_) => Counter());

ProviderだとWidget Treeのrootのほうで、Providerを作成していたと思います。
Riverpodでは、グローバルに、Widget Treeに縛られることなく、Providerの作成が可能です。

Providerにスコープを設定できる

    ProviderScope(
      child: CounterApp(),
    ),

ProviderScopeを使えば、Providerにアクセスできる階層をコントロールすることができます。

Hooksをつかうためには、HookWidgetを継承する

class CounterApp extends HookWidget {

将来的にはclassではなく、「React Hooks」と同じように関数で書けるようになるといいですね。
そのためにもFlutte公式がHooksを認めてもらえるといいなと思います。

状態を読み込むには、useProviderを使う

final state = useProvider(counterProvider.state);

めっちゃ簡単でシンプルですね。
BuildContextが必要なくなったのが良い!

まとめ

  • Riverpodめっちゃ良い。Providerから正当進化している。使わない理由がない。
  • 今後は、Providerではなく、Riverpodを使っていきたい。
  • しかしながら、Hooksがどうなるかわからないので、もうしばらくは様子見かなぁ。
  • Hooksを外して使うのが良いかも。
  • まずは個人アプリで採用してみようと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今回作成したコードはこちらのリポジトリに公開しています。
https://github.com/karamage/riverpod_flutterhooks_example

参考リンク

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