2026年5月20日にリリースされたサイボウズの「連携コネクタ」。
今回は開発者ライセンスで連携コネクタの申込みをして、添付ファイル付きのアプリ間レコードをコピーを試してみました。
1.連携コネクタの申込み
連携コネクタをkintoneで使うには、スタンダードコース以上の契約+別途申込みが必要なのですが、開発者ライセンスでも30日間試用することができます。
開発者ライセンスでの申し込み方法は、以下のページに記載があるサイボウズドットコムストアの「お試し」ボタンからする方法の他に、cybozu.com共通管理のページの「試用」ボタンからでもできました。
「連携コネクタ」は、BizteX株式会社のBizteX ConnectをOEM提供されたサービスなので、BizteX Connectの画面でユーザ登録を行います。
登録画面がkintoneの見た目と全く異なるし、kintoneでは「ユーザー」となっている表記が、「ユーザ」となっているあたり、よくわからずにこの画面に来た人は「大丈夫かな?」とちょっと不安になってしまいそうです。
パスワードに「記号」が必須です!要注意。
申込みができたところで、どんな連携をさせようか考えました。
簡単なシステムだったら何も見ないでもとりあえずやってみればできるのですが、これはチュートリアルに沿って同じようにやってみないと難しそうだったので、連携コネクタを使ってみように載っている「kintoneのアプリにレコードが追加されたことを検知して、ゲストスペースのアプリに同期する」に「添付ファイルもコピーする」を追加したシナリオを作ってみることにしました。
2.kintoneアプリの準備
最初にkintoneにコピー元アプリとコピー先アプリを作成します。チュートリアルと同じようにコピー先アプリはゲストスペースに配置します。
コピー先アプリは連携コネクタに使用するため、APIトークンも設定しておきます。
コピー元アプリ
| フィールド名 | フィールドタイプ |
|---|---|
| コピー元文字列 | 文字列(1行) |
| コピー元添付ファイル | 添付ファイル |
| コピー元リッチエディター | リッチエディター |
添付ファイルフィールドがある場合は、APIトークン「レコード閲覧」のアクセス権を設定

コピー先アプリ(ゲストスペースに作成)
| フィールド名 | フィールドタイプ |
|---|---|
| コピー先文字列 | 文字列(1行) |
| コピー先添付ファイル | 添付ファイル |
| コピー先リッチエディター | リッチエディター |
3.プロジェクト作成
連携コネクタのサイトにログインしたら、まずは新規プロジェクトを作成します。
プロジェクトはシナリオのグループのようなものです。
私はとりあえず「連携コネクタのテスト」というプロジェクトを作成しました。
既存のプロジェクトにシナリオを追加する場合は、シナリオを追加するプロジェクトを選択します。
4.シナリオ作成
4-1.シナリオ名の設定
左のメニューバーにカーソルを持っていくと、「+新規シナリオ作成」になるのでクリックします。
左上にシナリオ名の入力欄があるので、適当なシナリオ名に変更します。(後で変更可能)
「アプリ間のレコードコピー」にしました。

4-2.(ステップ1)コピー元レコード取得
ここでは最初の「コピー元アプリにレコードが追加・編集されたら」の部分を設定します。
4-2-1.アプリ選択
「アプリを選択してください」という1.アプリ選択が出ているので、kintoneを選択します。
ちなみに2026年7月20日現在、選択肢にあるのは標準タブに以下の6つ、カスタムタブには何もありません。
- 一般
- OneDrive
- kintone
- Excel for the Web
- Outlook
- Sharepoint
4-2-2.イベント選択
2.イベント選択は「レコード追加/編集の検知」を選択します。
4-2-3.Webhookコネクタ設定
3.Webhookコネクタ選択では、kintone側で、レコード追加や編集などをした際にここで設定したURLに「kintoneでアクションがあったよ」というのをお知らせするWebhookのURLを設定します。
最初は何も設定されていないので「新しいコネクタを作成する」をクリックします。
タイトルに「コピー元アプリ」と入れて「コネクタ作成」をクリックするとWebhookコネクタが作成されるので、URLをコピーします。

kintoneの「コピー元アプリ」の[アプリの設定]-[Webhook]で「追加する」をクリックして、コピーしたURLを貼り付けます。通知を送信する条件なども設定して、アプリの更新をします。
https://は最初から入っているので、重複しないように削除する必要があるので注意です。
| 設定 | 値 |
|---|---|
| 通知を送信する条件 | ✅️レコードの追加 ✅️レコードの編集 |
| 有効化 | ✅️このWebhookを有効にする |
4-2-4.基本設定
連携コネクタのサイトに戻り、4.基本設定で「検知するイベントの種類」を設定します。
今回は、「コピー元アプリにレコードを追加した時と編集した時」にコピーしたいので、「追加」と「編集」を設定します。(1つずつ設定する必要があります。)
| 検知するイベントの種類の選択 | 追加と編集を両方設定したところ |
|---|---|
![]() |
![]() |
4-2-5.出力確認
このステップでの出力確認には、実際にレコード追加・編集をしてWebhookを発生させる必要があります。
連携コネクタの5.出力確認で「サンプル取得」-「Webhook待機」をクリックしてから、kintoneコピー元アプリでレコードの追加・編集をして保存します。
連携コネクタの画面の「出力確認」に自分の環境のURLなどが出ていれば成功です。

4-3.(ステップ2)コピー元レコード取得
4-3-1.アプリ選択
ステップ1の5.出力確認で「完了して次へ」をクリックすると、ステップ2の1.アプリ選択になります。
ステップ2では、コピー先にレコードを追加するので、kintoneを選択します。
4-3-2.アクション選択
2.アクション選択では、「レコードの追加」を選択します。
4-3-3.認証コネクタ選択
3.認証コネクタ選択では、レコードの追加をするためにkintoneに接続する認証コネクタを設定します。
最初は認証コネクタがないので、「新しいコネクタを追加」をクリックして、新しい認証コネクタを追加設定します。
ここでつまずきポイント。
APIトークンやサブドメインを入力しても、「コネクタ作成」が押せないのです。
しばらく悩みましたが、実はスクロールバーが隠れていて、サブドメインの下にもアプリIDの入力欄があっただけのことでした😁
認証コネクタ作成のダイアログは「サブドメイン」の下に「アプリID」などの入力フィールドがあります

※後で修正していますが、ゲストスペースのアプリへの認証コネクタの場合は、認証種別を「APIキー(ゲストスペース)」にする必要があります。
ゲストスペースに作成した「コピー先アプリ」のAPIトークンやアプリIDを設定して「コネクタ作成」をクリックします。
ここでもつまづきポイント!
作成した認証コネクタが選択された状態で、「次へ」をクリックしたら、エラーが出たのです。
ゲストスペース内のアプリを操作する場合は、リクエストの送信先を
「/k/guest/(ゲストスペースのID)/v1/...」にします。
ゲストスペースの認証コネクタを作成する場合は、認証コネクタを作成する際に、認証種別を変えないといけなかったのです。
ゲストスペースのアプリへの認証コネクタの場合は、認証種別を「APIキー(ゲストスペース)」にする必要があります。
4.認証コネクタ選択に戻って、「編集」で修正しようとしたら、コネクタ名しか編集できなかったので、新しい認証コネクタを作り直しました。

4-3-4.基本設定
4.基本設定では、「コピー先アプリ」の各フィールドに入れる「コピー元アプリ」の対応する値を設定します。
各フィールドの入力欄にカーソルをフォーカスすると、右にWebhookで取得した「コピー元アプリ」の情報が表示されるので、recordの右の「⌵」をクリックして展開し、対応するフィールドのvalueを基本設定の入力欄に入れます。

添付ファイルのfileKeyは、コピー元レコードの添付ファイルのfileKeyを入れてもコピーされないのでここでは入れません
4-3-5.出力確認
5.出力確認で、「テスト実行」をクリックしてみます。
「テスト実行が完了しました。」とでたら、ここまでは成功です。
ゲストスペース内の「コピー先アプリ」に添付ファイルを除いたフィールドの値がコピーされたレコードが追加されているのが確認できます。
基本設定で、コピー先添付ファイルにコピー元添付ファイルのfileKeyを入れていた場合は次のようなエラーになります。
kintoneでは、レコードに添付されているファイルのfileKeyをそのまま使って別のレコードへアップロードすることはできません。これは、レコードに保存されているfileKeyはファイルを参照するためのものであり、アップロードAPIで指定できるfileKeyとは別のものだからです。
レコードに添付されているファイルを別のレコードにコピーする場合は、一度ファイルをダウンロードし、再度アップロードして新しいfileKeyを取得する必要があるのです。
添付ファイルを取り扱えるようにするのは次に構築しますが、一旦保存。
右上でシナリオの保存をして、「シナリオ有効化」をONにしたら「コピー元アプリ」でレコード追加・編集をしたら「コピー先アプリ」にレコードが追加されます。(添付ファイルを除く)

4-4.(ステップ2に挿入)添付ファイルのダウンロード
添付ファイルをコピーできるようにするために、右上「編集」ボタンをクリックしてから、ステップ1とステップ2の間の「+」をクリックして、ステップ2とステップ3に添付ファイルのダウンロードとアップロードを追加します。まずはダウンロードから。
4-4-1.アプリ選択とアクション選択
1.アプリ選択は、kintoneを、2.アクション選択は「添付ファイルのダウンロード」を選択します。
4-4-2.認証コネクタ設定
3.認証コネクタ選択では、新たに「コピー元アプリ」への認証コネクタを追加して設定します。
4-4-3.基本設定
4.基本設定でファイルキーの入力欄をフォーカスすると、右に出力データの選択項目が表示されるので、「ステップ1 レコード追加/削除の検知」の
record > コピー元添付ファイル > value > 0 > fileKey
を入れます。

添付ファイルフィールドのvalueには0から順に添付ファイルの情報が入っているので、value>0>fileKeyというのは、1つめの添付ファイルのfileKeyになります。ここでは添付ファイルは1つだけがコピーされます。
4-4-4.出力確認
5.出力確認で「テスト実行」をクリックして「テスト実行が完了しました。」と出ればOKです。
4-5.(ステップ3に挿入)添付ファイルのアップロード
ステップ2とステップ3の間の「+」をクリックして、ステップ3に添付ファイルのアップロードを追加します。
4-5-1.アプリ選択とアクション選択
1.アプリ選択は、kintoneを、2.アクション選択は「添付ファイルのアップロード」を選択します。
4-5-2.認証コネクタ設定
3.認証コネクタ選択では、「コピー先アプリ(ゲストスペース)」への認証コネクタを選択します。
4-5-3.基本設定
4.基本設定のファイルは「個別に指定する」を選択すると、「ファイル名」と「ファイル内容」の入力欄に変わります。
「ファイル名」には右側の出力データ選択項目のうち「ステップ3 添付ファイルのダウンロード」からfile > nameを入れます。
「ファイル内容」は、「ファイル内容」をドロップダウンで選択します。

4-5-4.出力確認
5.出力確認で「テスト実行」をクリックして「テスト実行が完了しました。」と出ればOKです。
4-6.ステップ4に添付ファイルを追加設定
すでに設定されている、「ステップ4レコードの追加」の、4.基本設定を開き、空欄になっている「コピー先添付ファイル」に右側の出力データ選択項目のうち「ステップ3 添付ファイルのダウンロード」からfile > nameを入れます。
右上の「シナリオ有効化」がONになっていることを確認して保存をクリックします。
「コピー元アプリ」でレコード追加・編集をしたら「コピー先アプリ」に添付ファイルも含めたレコードが追加されます。
5.おわりに
実際に触ってみると、コードを書かずにここまでできるのは便利でした。
一方で、UIで迷うところや、添付ファイルのようにkintoneのレコード構造やデータの取扱方法を理解していないと難しい部分もあると感じました。
今回は「レコードが追加・編集されたら、コピー先に新しいレコードを追加する」ことを試しましたが、本来であれば編集時はコピー先のレコードも更新したいところです。また、添付ファイルも今回は1件目だけをコピーしていますが、複数ファイルをまとめてコピーしたいので、改めて試してみたいと思います。
(追記)
使っているうちにだんだん連携コネクタのコツがわかってきたので、大幅に内容を修正しました。まだまだ勘違いしている部分があるかもしれないので随時見直していきます。
さらに、編集時はコピー先レコードの更新をするようにしたので、投稿を追加しました。









