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SpeeeAdvent Calendar 2019

Day 1

AWS Configを駆使して使っていないSecurity Groupをお掃除する

Last updated at Posted at 2019-12-01

この記事はSpeee Advent Calendar 2019 1日目の記事です。

あらすじ

長い間AWSアカウントを運用していると、様々な理由で不要なリソースというものが生まれます。

  • 長く運用されているアカウントで昔のリソースがIaCされていなくて使われなくなったリソースが残り続けていたり
  • dev兼用だったりして不意に誰かの検証リソースが残っていたり
  • などなど理由は様々です

使ってないリソースは消すに限ります。
本記事では、使ってないSecurityGroupをAWS Configを使って洗い出す方法をご紹介します。

AWS Config

AWS Configには様々な機能がありますが、機能の一つにAWSリソース間の依存関係をSQLライクなクエリで抽出する機能があります。
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/config/latest/developerguide/querying-AWS-resources.html

使ったことがない方向けに雰囲気を共有するためにAWS Configのサンプルクエリを一つ紹介します。
下記は使っていないEBSボリュームを抽出するクエリです。

SELECT
    resourceId,
    resourceType,
    configuration.volumeType,
    configuration.size,
    resourceCreationTime,
    tags,
    configuration.encrypted,
    configuration.availabilityZone,
    configuration.state.value
WHERE
    resourceType = 'AWS::EC2::Volume'
    AND configuration.state.value <> 'in-use'

AWS ConfigのクエリはAWS Config用のデータのみを参照するのでFROM句は使いません。
基本的にSELECTとWHEREで欲しい情報の列と行を絞る感じになります。
JOINはサポートしていないけどGROUP BYはあります。HAVING BYはないです。

実際に使っていないSecurityGroupを抽出する方法

では実際に使っていないSecurityGroupを抽出していきます。

紹介するクエリはコンソールかCLIかSDKかなんらか方法で実行して下さい。
得られた結果を加工したりするので得意な言語のSDKがおすすめです。

Step1:他のAWSリソースから参照されているSecurityGroupを出す

まずは以下のクエリを実行します。

SELECT
    relationships.resourceId
WHERE
    resourceType != 'AWS::EC2::VPC' AND
    relationships.resourceType = 'AWS::EC2::SecurityGroup'
GROUP BY
    relationships.resourceId

このクエリを実行するとセキュリティグループを参照しているリソース(例えばELB)が参照しているリソース(例えばELBが参照しているVPC,SecurityGroup,Subnet)のID一覧を得ることができます。
ややこしいですね。

クエリを少し解説すると、WHERE句のrelationships.resourceType = 'AWS::EC2::SecurityGroup'はSecurityGroupを参照しているAWSリソースを抽出しています。relationshipsというカラムにそのリソースが参照している依存関係の情報があります。
VPCを除いているのは、全てのSecurityGroupはVPCに紐付けられるのでVPCにしか参照されていない(つまり他から使われていない)SecurityGroupもクエリに含められてしまうからです。

GROUP BYは参照先のリソースIDで集約しています。

このクエリを実行するとSecurityGroup以外にもVPCやSubnetのIDも含まれてしまうので、得られた結果のうちを sg- から始まるidだけをスクリプトか何かで抽出します。
本当はHavingが使えればそこで絞れて良いのですが...

最終的にここで抽出されたSecurityGroupのIdは、何かのawsリソースから参照されているSecurityGroupの一覧になります。

Step2:他のAWSリソースから参照されていないSecurityGroupを出す

全SecurityGroup - 他のAWSリソースから参照されているSecurityGroup = 他のAWSリソースから参照されていないSecurityGroupです。

以下のクエリを実行します。

SELECT
    resourceId,
    resourceName
WHERE
    resourceType = 'AWS::EC2::SecurityGroup' AND
    resourceId NOT IN (
        'sg-xxxxxx',
        'sg-yyyyyy',
        'sg-zzzzzz',
        ...
    )

IN句に入れるIDはstep1で抽出したIDになります。サブクエリとか使えると良いんですがね..

これで晴れて他のAWSリソースから参照されていないSecurityGroupの一覧が出せました。

Step3:SecurityGroupのルールで参照されているSecurityGroupを除く

もう一つ考慮するケースがあって他のSecurityGroupのsrcやdestに指定されているSecurityGroupは消すことができません。

なのでSecurityGroupのルールとして使われているSecurityGroupを除きます。

Step2:で得られたSecurityGroupIdに対して何らスクリプトでループを回して各SecurityGroupIdに対して以下のクエリを実行します。
(この辺もうちょいいい感じでクエリ書けるかもしれません)

SELECT
    *
WHERE
    resourceType = 'AWS::EC2::SecurityGroup' AND (
    	configuration.ipPermissions.userIdGroupPairs.groupId = 'sg-xxxxxx'
      OR
      configuration.ipPermissionsEgress.userIdGroupPairs.groupId = 'sg-xxxxxx'
 )

SELECTの結果が0ならどのSecurityGroupにも参照されていません。消せる候補です。

終わりに

以上のステップで使っていないSecurityGroupを洗い出すことができました。あとは一覧をチェックして消すのみです。一応消す前は人の目を挟んだ方がいいと思います。

不要なゴミは消して快適なAWS運用を実現しましょう!!

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