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フリーのUnityアセットを使って道路自動生成ツールを作成してみた

Last updated at Posted at 2021-08-29

#概要
フリーのUnityアセットを利用して,道路を自動生成するツール作成してみましたので,その内容を紹介します.

フリーのUnityアセットでは,様々な道路パーツがあります.本ツールでは,道路パーツを組み合わせて,様々な走行環境を構築することを目指しています.

#前提とする環境
##Unity
本ツールは,Unityを前提としています.
バージョンは,2021.1.16f 以降を想定しています.

##道路パーツ
道路のフリーのUnityアセットとして,今回は以下を利用しています.

#インストール手順

道路生成ツール用 Unity パッケージのダウンロード

以下のサイトから道路生成ツール用のファイルをダウンロードしてください.

ダウンロード対象ファイルは以下の通りです.

  • hakoniwa-road-creator.unitypackage
  • road_map.json
  • road_parts_type.json

Unityパッケージのインポート

新規Unityプロジェクトを作成し,hakoniwa-road-creator.unitypackageをインポートします.

インポート成功すると,以下のように,Scenesフォルダ配下に,RoadCreatorというシーンが現れますので,それをダブルクリックしましょう.

image.png

道路パーツのインストール

Webブラウザで,以下のサイトにアクセスしてください.

image.png

上記のOpen in Unityをクリックしましょう.

image.png

上図のimportボタンをクリックして,Unityアセットをインストールします.
成功すると,下図のように,CityVoxelPackというフォルダが作成されます.

image.png

インポートしたCityVoxelPackを,以下のように Resourcesフォルダへ移動してください.

image.png

道路パーツの微調整

インストールした道路パーツですが,道路自動生成するには,若干,位置の微調整が必要となります.

微調整が必要となるパーツは以下のものです(対象パーツを利用しない場合は対応不要です).

  • CityVoxelPack/Assets/roads/medium/Prefabs
    • road2/road2
      • 微調整内容:x=-2.5, z=2.5
  • CityVoxelPack/Assets/roads/tall/Prefabs
    • road12
      • 微調整内容:x=-2.0, z=2.0
    • road12bis
      • 微調整内容:x=-2.0, z=2.0
    • road12bisbis
      • 微調整内容:x=2.0, z=2.0

以下,road2の設定例です.画面右のTransform/Positionxzの位置を変更します.

image.png

これで準備完了です.

#利用手順
##道路パーツのコンフィグファイルの配置
まずは,作成したUnityプロジェクト直下に,さきほどダウンロードした以下の2ファイルを配置します.

  • road_map.json
  • road_parts_type.json

image.png

##道路生成する
UnityのWindowメニューから,道路生成用のメニューをクリックしてください.

image.png

成功すると,下図のような画面がポッポアップされます.

image.png

なお,Parentは,かならずRoadsを指定してください.

CREATEボタンを押下すると,以下のように道路が現れます.
image.png

この道路オブジェクトは,HierachyビューのRoads配下に配置されています.

image.png

なお,各オブジェクトには,コライダが割り当てられており,このままシーンビューを見ると,コライダが割り当たっていることがわかります.

image.png

#各種コンフィグ情報の説明
##road_map.json
ここで作成した道路ですが,road_map.jsonでその形状を定義します.
御覧の通り,2種類の道路パーツ(road1, road2)だけで構成されています.

{
	"entries": [
		{
			"prefab_name": "road2",
			"rotation": 0.0,
			"connect_direction": null,
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 0.0,
			"connect_direction": "+z",
		},
		{
			"prefab_name": "road2",
			"rotation": 180.0,
			"connect_direction": "+z",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 90.0,
			"connect_direction": "+x",
		},
		{
			"prefab_name": "road2",
			"rotation": 270.0,
			"connect_direction": "+x",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 0.0,
			"connect_direction": "-z",
		},
		{
			"prefab_name": "road2",
			"rotation": -270.0,
			"connect_direction": "-z",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 90.0,
			"connect_direction": "+x",
		},
		{
			"prefab_name": "road2",
			"rotation": 0.0,
			"connect_direction": "+x",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 0.0,
			"connect_direction": "+z",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 0.0,
			"connect_direction": "+z",
		},
		{
			"prefab_name": "road2",
			"rotation": 270.0,
			"connect_direction": "+z",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 90.0,
			"connect_direction": "-x",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 90.0,
			"connect_direction": "-x",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 90.0,
			"connect_direction": "-x",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 90.0,
			"connect_direction": "-x",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 90.0,
			"connect_direction": "-x",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 90.0,
			"connect_direction": "-x",
		},
		{
			"prefab_name": "road2",
			"rotation": 180.0,
			"connect_direction": "-x",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 0.0,
			"connect_direction": "-z",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 0.0,
			"connect_direction": "-z",
		},
		{
			"prefab_name": "road2",
			"rotation": 90.0,
			"connect_direction": "-z",
		},
		{
			"prefab_name": "road1",
			"rotation": 90.0,
			"scale": 1.285,
			"connect_direction": "+x",
		},
	]
}

以下,各項目の説明です.

  • prefab_name
    • 今回使用したフリーのUnityアセットの道路パーツの名前です
  • name
    • インスタンス化した道路パーツの名前です
    • 未設定時には自動で名前が振られます
      • 自動命名規則: {prefab_name}_{連続数値}
    • 任意の名前を付ける場合は,自動命名規則外の名前を指定してください
  • rotation
    • 道路パーツの回転角度を90度単位で指定します.
  • connection_direction
    • 一個前の道路パーツと接続する方向を指定します.
      • +x:+x軸方向に接続します.
      • -x:-x軸方向に接続します.
      • +z:+z軸方向に接続します.
      • -z:-z軸方向に接続します.
    • 以下の2つの指定方法で,接続するパーツを指定することもできます.
      • 指定方法1:最後に追加したprefab_name
        • +x/road2
        • 補足:交差点の道路パーツから複数のパーツを接続する場合は,この方法が有効です.
      • 指定方法2:道路パーツに名前を付けた場合のname(例:junction1)
        • 設定例:+x/junction1
        • 補足:指定方法1では最後のprefab_nameしか対応できないので,うまく指定できないケースが考えられます.その場合はこの方法で対応します
  • scale
    • 道路パーツのスケールを指定します.
    • 未指定の場合は1.0倍です.
  • repeat_num
    • 連続して同じ道路パーツを接続する場合は本項目で連続数を指定できます.
    • 未設定時は,連続数=1とみなします.

##road_parts_type.json
今回使用したフリーのUnityアセットの道路パーツの定義体です.
道路パーツを増やす場合や,異なるUnityアセットを利用する場合はこの定義体をアップデートすれば拡張できるようになってます.

以下,定義例です(複数の道路パーツ定義できますので,entriesの配列として指定します).

パーツ名 形状 補足
(座標) image.png -
road1 image.png x軸方向には他パーツは接続できない
road2 image.png +xと-z方向には他パーツは接続できない
{
	"entries": [
		{
			"prefab_path": "Assets/CityVoxelPack/Assets/roads/medium/Prefabs",
			"name": "road1",
			"size_x": 21.0,
			"size_z": 39.0,
			"shift_size": [
				{
					"_comment": "+z:0",
					"can_locate": true,
					"x": 0.0,
					"z": 19.5,
				},
				{
					"_comment": "+x:90",
					"can_locate": false,
					"x": 19.5,
					"z": 0.0,
				},
				{
					"_comment": "-z:180",
					"can_locate": true,
					"x": 0,
					"z": -19.5,
				},
				{
					"_comment": "-x:270",
					"can_locate": false,
					"x": -19.5,
					"z": 0.0,
				},
			],
		},
		{
			"prefab_path": "Assets/CityVoxelPack/Assets/roads/medium/Prefabs",
			"name": "road2",
			"size_x": 37.0,
			"size_z": 37.0,
			"patch_pos": {
				"x": -2.5,
				"y": 0,
				"z": 2.5
			},
			"shift_size": [
				{
					"_comment": "+z:0",
					"can_locate": true,
					"x": 0,
					"z": 26.5,
				},
				{
					"_comment": "+x:90",
					"can_locate": false,
					"x": 26.5,
					"z": 0.0,
				},
				{
					"_comment": "-z:180",
					"can_locate": false,
					"x": 0.0,
					"z": -26.5,
				},
				{
					"_comment": "-x:270",
					"can_locate": true,
					"x": -26.5,
					"z": 0.0,
				},
			], 
		},

以下,定義体の設定項目の説明です.

  • prefab_path
    • 利用するprefabが配置されているパスを設定します
  • name
    • 利用するprefabの名前を設定します
  • size_x
    • 利用するprefabのX軸方向のサイズを設定します
  • size_z
    • 利用するprefabのZ軸方向のサイズを設定します
  • patch_pos
    • 現時点(2021/09/06)では,未サポートですが,利用するprefabの位置調整を自動化することを目指して本項目を用意しています.
  • shift_size
    • 本prefab(道路パーツ)に対して,他の道路パーツを接続する場合,そのパーツの位置をどれくらいずらす必要があるかを設定します.
    • 本prefabの接続方向は4方向ありますので,+z, +x, -z, -x の順番で指定します.
    • 以下,shift_size内部の設定項目の説明です.
      • can_locate
        • 本方向に対して接続可能かどうかを指定します.
        • 接続可能:true
        • 接続不可:false
        • 接続不可なのに,接続させようとした場合はツールはエラー終了します.
      • x
        • x 方向のシフトサイズを指定します
      • z
        • z 方向のシフトサイズを指定します
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