ネットアップの小寺です。
Amazon FSx for NetApp ONTAP(以下、FSx for ONTAP)がS3アクセスポイントをサポートしました。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/12/amazon-fsx-netapp-ontap-s3-access/
本日はアップデートの概要、どのようにアクセスポイントを設定するのか?について、お伝えします!
S3アクセスポイントをアタッチする?
FSx for ONTAPファイルシステムに Amazon S3 アクセスポイントをアタッチできるようになりました。
ユーザはFSx for ONTAPに保管されたファイルデータを S3 上にあるかのようにアクセスできます。
また、アプリケーションの変更やファイルストレージからのデータ移動なしに、S3と連携するアプリケーションやAWSサービスでデータを利用できます。
S3アクセスポイントがアタッチされると、FSx for ONTAPボリューム内の各ファイルには一意のS3オブジェクト名が割り当てられます。このオブジェクト名にはファイルディレクトリ内の位置情報が含まれており、AWSサービスがファイルを特定してアクセスできるようにします。
さらに、S3 オブジェクト操作(GetObject、PutObject、ListObjectsV2 など)を使用したファイルデータへの読み取りおよび書き込みアクセスをサポートします。
発表時点で利用できるリージョンはこちらからご確認いただけます。
アップデートでうれしいこと
アップデートでのメリットはなんといっても、AIやデータ分析における「データ移動」の手間を解消できることに尽きるかと思います。
今まで、ONTAPに保管したデータをAmazon Bedrockに連携するためデータをコピーして利用いただいている方もいらっしゃったかと思います。
このアップデートにより、AIツールを利用するためにデータをコピー、コピーしたデータセットの管理をする手間及び費用が節約できるようになりました。
データをS3へエクスポート・変換・コピーする作業が不要になり、アプリケーションの再構築が求められることもありません。
どのようにFSx for ONTAPからS3アクセスポイントを設定するの?
最初に前提条件
・アクセスポイント名は、AWSアカウント間やAWSリージョン間で一意である必要はないのですが、単一のAWSリージョン内では、同一名前のアクセスポイントを2つ持つことはできません。
・S3アクセスポイントは、FSx for ONTAPボリュームと同じAWSリージョン内にのみ作成できます。
・S3アクセスポイントとFSx for ONTAPは同一のAWSアカウント内である必要があります。
・ONTAPバージョンは9.17.1以上
・アクセスポイント名に「-ext-s3alias」末尾が利用不可。
設定方法
マネジメントコンソール、CLI、SDKから設定可能です。
(1) 対象のボリュームを選んで、「S3アクセスポイントを作成」をクリックします。

(3) 「ファイルシステムのユーザー」で、「ユーザー名」を入力し、「ネットワーク設定」で接続経路をインターネットもしくはVPCのいずれかを選びます。
(4) オプションとしてアクセスポリシーが設定できます。設定後に「
S3アクセスポイントを作成」をクリックします。

なんと、FSx for ONTAPのバージョンがサポートされている9.17.1より低かったようでエラーになってしまいました。

再作成後にトライしてみたいと思います。
CLIで設定する際には、以下です。
aws fsx create-and-attach-s3-access-point --name my-ontap-ap(アクセスポイント名) --type ONTAP --ontap-configuration \
VolumeId=fsvol-XXXXXXX,FileSystemIdentity='{Type=UNIX,UnixUser={Name=ec2-user}}' \
--s3-access-point VpcConfiguration='{VpcId=vpc-0123467},Policy=access-point-policy-json
連携できるAWSサービス
以下のサービスとS3アクセスポイント経由で連携可能です。
・Amazon Bedrock
・Amazon QuickSuite
・Amazon Athen
・Amazon Kendra
・Amazon Q
・Amazon SageMaker
以上、Amazon FSx for NetApp ONTAPがS3アクセスポイントをサポートした概要について、お伝えしました。次回は、他サービスと連携をお届けできればと思います。



