NetAppでSales Specialistをしている小寺です。
最近よくお問い合わせをいただく、Cloud Volume ONTAP(CVO)について、削除時にやるべきことをまとめてみました。
AWS上で稼働しているCVOを削除する際には、単にインスタンスを消すだけでは不十分です。SnapMirrorの同期関係やピアリング、NetApp Agentの管理設定など、関連する構成をきちんと解除しないと、孤立したリソースが残り、コストやセキュリティリスクにつながります。
本記事では、以下の前提条件をもとに、CVOとNetApp Agentを完全に削除するための手順を整理します。
そもそもCVOって?Amazon FSx for NetApp ONTAPとの違いとは?
CVOはNetAppが提供する ソフトウェア型のONTAP仮想アプライアンスです。AWS上で EC2インスタンス+EBS+S3 を使って構築することができます。
利用方法としては、ユーザーが NetApp Console からデプロイ・管理を行い、ライセンスはAWS Marketaplceから購入できます。
CVOはEC2やEBSのサイズ選定、HA構成(Single/HAペア)、アップグレードなどをユーザーが管理するのに対して、FSx for ONTAPではAWSがインフラを完全管理し、運用負荷が低く運用が可能です。
前提条件
・NetApp Agent と CVOがアクティブな状態
・CVOを削除したい
・NetApp Agentも削除したい
・データ階層化(FabricPool)やCVOのバックアップは利用していない
・オンプレミスONTAPとのSnapMirrorでバックアップをしている
注意事項として、過去に「階層化」や「バックアップ」を利用していた場合、関連するS3バケットやバックアップ情報を削除する追加対応が必要です。
全体の流れ
(1) SnapMirror同期の停止と関係性削除
(2) CVOの削除
(3) オンプレミス側のピアリング削除
(4) NetApp Agentの削除
(5) その他リソース(EBSスナップショット、S3バケット等)の確認
ステップ1:SnapMirror同期の停止
オンプレミスのバックアップとして、CVOにSnapMirrorをしている場合はSnapMirror関係を削除します。
削除手順に従い解除します。
ステップ2:CVOの削除
CVOの削除は、手順に従いNetApp Consoleから実施します。
クラウド プロバイダーのアプリケーションからではなく、常にNetApp Consoleから削除する必要があるので注意してください。
ステップ3:オンプレミス側のピアリング削除
同期のリレーションの削除の対応ができていない場合(ステップ1が未対応の場合)、ソースのオンプレミス側のONTAPでリリースを行う必要があります。
SnapMirrorリレーション確認・リリース
snapmirror list-destinations
snapmirror release -destination-path <destination_vserver_alias>:<destination_volume>
※CVO関連のみ対象。完了後 snapmirror list-destinations が空であることを確認。
まだ同期できていないSnapShotが存在した場合、削除して問題ないかどうかの確認されますので、「y」で削除を行います。
※VOと関係性があるリレーションを全部リリースします。
DestinationはCVO以外にある可能性があるので、CVOと関係したリレーションのdestinationのみリリースをします。
vserverピアリングを削除します。
vserver peer show
vserver peer delete -vserver <local_vserver_name> -peer-vserver
clusterピアリングを削除します。
cluster peer show
cluster peer delete -cluster <destination_cluster_name>
ステップ4:NetApp Agentの削除
CVO以外にオンプレミスやFSx for ONTAP等他システム管理が不要な場合、Agentを削除します。
NetApp ConsoleでAgent削除する手順
Agent削除方法は、AWS CloudFormationで作成した場合はスタック削除を行います。
削除不可ならAgentがインストールされているEC2インスタンスTerminateしてもOKです。
EC2インスタンスをTerminateした場合、以下のようにステータス「不明」のエージェントのレコードが残るので、NetApp Consoleから削除します。

ステップ5:その他のリソース削除の確認
AWSコンソールで以下を確認・削除します。
・Agent用のEBSスナップショット
定期的なスナップショット取得の設定をしていた場合、スナップショットの削除を行います。
・S3バケット
過去にCVOの階層化やバックアップ設定をしていた場合、以下のS3バケットが作成されているので、手動で削除します。
fabric-pool-<システムID> (例:fabric-pool-99xxxy9y-x99y-99xy-9999-xx9y99x9x999)
netapp-backup-<システムID> (例:netapp-backup-99xxxy9y-x99y-99xy-9999-xx9y99x9x999)
AWS Marketplaceからライセンスをサブスクライブした場合は、該当の契約を選んだ上で、「サブスクリプションのキャンセル」をしてください。
完了後、「非アクティブなサブスクリプション」タブに表示されます。

まとめ
CVOの削除について、お伝えしました。
削除前に SnapMirror関係性を解除してください。
バックアップや階層化を過去に利用していた場合は追加対応が必要です。
最後にAWS側で各種リソースを確認し、不要なことストが発生しないようにしましょう。