1. 人月とは何か
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人月(man-month) とは「延べ工数」を表す単位。
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1人が1ヶ月(20営業日)働いた量を 1人月 と定義する。
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計算式:
$$
人月 = \frac{\text{稼働日数} \times \text{人数}}{20}
$$
例:
24日 × 4人 ÷ 20 = 4.8人月
これは「96人日分の仕事量」を示している。
2. 期間とは何か
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期間 はカレンダー上の時間の長さを指す。
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同じ工数でも人数を増減させると、期間は変化する。
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計算式:
$$
期間(月) = \frac{人月}{人数}
$$
例:
4.8人月 ÷ 4人 = 1.2ヶ月(約24日)
3. 両者の違い
- 人月 = 労働量(延べ工数)
- 期間 = スケジュール(カレンダー時間)
👉 人を増やすと「人月」は増えるか同じまま。
👉 人を増やすと「期間」は短縮できる可能性がある。
ただし現実には、人数が増えても効率が100%リニアにはならない(コミュニケーションコストや調整作業が発生する)。
4. まとめ
- 人月と期間は別物 であり、混同すると誤解を生む。
- 人月は「どれだけの仕事量か」、期間は「どれくらいの時間で終わるか」。
- 両者を分けて説明することで、開発計画の透明性と説得力が高まる。