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OpenAIのOperatorを使ってフォームマーケティングを自動化できるのか。RPAとの比較も。

Last updated at Posted at 2025-01-28

先日発表されたAIエージェント『Operator』を早速使ってみましたので、自社で提供しているクラウド型RPAと比較しながら、体験と今後の想定をまとめてみました。

現時点で日本から『Operator』を使う方法についてまとめてくださっている、以下の記事を参考にさせて頂きました。

ブラウザのAIエージェントで真っ先にやってみたかったこと

ズバリ、
『フォームマーケティングの自動化』
です。

フォームマーケティングとは

企業のコーポレートサイトやサービスサイトのお問い合わせフォームから「SEO対策しませんか?」「求人足りてますか?」などのセールスレターを送信する営業手法です。

現状フォームマーケティングを提供している会社は、たくさんのアルバイトさんを雇い、様々なお問い合わせフォームにセールスレターを送信する作業を手作業で行っています。

かなりの単純作業だと思います。
しかし、“RPAでの自動化は不可能”でした。

何故か。
企業にとってお問い合わせフォームの位置も、内容も異なるため、固定の操作記録では実現できないためです。

『Operator』なら自動化できるのか

さっそく試してみました。

まずは以下のようなプロンプトを送信してみました。

https://www.c-bot.pro/
このWebサイトからお問い合わせフォームを探して下さい”

1_send_prompt.png

Webブラウザが立ち上がり、お問い合わせフォームを探しています。
2_operator_processing.png
Operator内のブラウザで「お問い合わせ」の文字にマウスカーソルが移動しています。

正しく「お問い合わせ」をクリックし、お問い合わせフォームまで遷移しました。
3_operator_processing.png

続いて以下のプロンプトを送信しました。

“このお問い合わせフォームに以下の内容を入力して送信して下さい。
名前:山田太郎
メールアドレス:
お問い合わせ内容:ka*******.jp
WEBからの集客をさらに伸ばしませんか?
SEO無料相談・無料分析のご連絡”

4_send_prompt.png

フォームへの入力作業が始まりました。
名前の入力についてはしっかりと姓と名に分けて入力してくれています。さすがです。
5_operator_processing.png

お問い合わせの種類を指定していなかったので画面エラーになり、一旦停止しました。
追加で以下のプロンプトを入力しています。

“その他のお問い合わせを選んで下さい”

7_send_prompt.png

確認画面に進むか質問されましたので、「Yes」と回答しています。
8_send_prompt.png

確認画面でフォームの送信を行うか質問されましたので、「Yes」と回答しています。
9_send_prompt.png

完了画面が表示され、お問い合わせ内容が送信されました。
10_send_prompt.png

実際にお問い合わせメールが送信されたことも確認しました。
confirm_mail.png

このような流れで実際にお問い合わせフォームからセールスレターを送信する作業を依頼できました。

さらに「Save task」をクリックすると今回行った一連の操作に関するプロンプトを保存できるようになっていました。
次回実行時に、同一プロンプトで対象のWebサイトURLだけを変更して実行できそうです。
save_task.png

プロンプトに「確認は不要ですのでそのまま送信して下さい。」を追加したところ、送信前のユーザ確認などを行わずに最後まで自動実行してくれました。

目的としていたフォームマーケティングの自動化が『Operator』で実現できました。

注意点

同一のプロンプトで一連の操作を複数回検証してみましたが、
お問い合わせ種別が指定されていない事で、ユーザに指示を求める場合もあれば、勝手に「その他のお問い合わせ」を選択する場合もありました。
このあたりは、操作に一定のブレが出てくると想定されます。(ブレはプロンプトの記述で最小限にできると思います。)

クラウド型RPAとの比較

今回の検証を踏まえて、『Operator』と自社で提供しているクラウド型RPA『クラウドBOT』との比較表を作成してみました。

Operator クラウドBOT
操作の依頼方法 自然言語 ユーザ操作の記録
操作内容のブレ あり なし
エラー回避 ある程度自動回避 エラーを想定したタスク作りが必要
自動化可能な範囲 プロンプトで指示できる範囲のシンプルな操作 タスクで細かく調整できるためやや複雑な操作まで可

個人的な意見ですが、
現時点で『Operator』はプロンプトによる自然言語で指示できる範囲のシンプルな操作の依頼に向いていると思います。
正確かつ高速な処理を求める場合はクラウド型RPAに任せる方が運用しやすそうに感じました。

『Operator』はAPIの提供など、今後も様々なアップデートが控えていますので、どのような進化を遂げていくのか、楽しみです。

結論

『Operator』を使用したフォームマーケティングの自動化は、十分可能だと思います。
これ以外にも、「各メーカーの提供するシステム上での在庫チェック作業」など、作業手順は同じでも、対象のWebサイトが異なる事でRPAでの実現が難しいとうケースは多々あります。

今後どのくらいの料金で『Operator』を利用できるようになるかは気になるところですが、AIエージェントを活用する事で、RPAだけでは踏み込めなかった領域の自動化が実現できると感じました。

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