はじめに
人生初のアドベンドカレンダーを書かせていただきます。
イオンスマートテクノロジー株式会社 DX基盤チームのkamekenです。
今回は生成AIとの向き合い方について取り上げさせていただきます。
本記事は AEON Advent Calendar 24日目の記事です。
― 現場で使って感じた「ちょうどいい距離感」
ここ1〜2年で、生成AIは一気に身近な存在になりました。
ChatGPT をはじめとする対話型AIや、GitHub Copilot のようなコーディング支援ツールは、すでに日常業務の一部として利用している方も多いのではないでしょうか。
私自身も、私生活では ChatGPT Plus を、業務では GitHub Copilot を利用しています。
本記事では、実際に業務で生成AIを使う中で感じていることを整理しながら、「どう使うのが安全で、どう使うのが危ういか」という観点でまとめてみます。
日常と業務での生成AIの使い分け
まず前提として、私は生成AIを次のように使い分けています。
-
日常用途
- 調べ物の補助
- 思考整理
- 技術ドキュメントや英語文章の理解補助
-
業務用途
- 既存コードの理解を助けるための質問
- 自分の考えた設計やロジックをコードに落とす作業の補助
- 単調・定型的な記述の省力化
いずれの場合も共通しているのは、
**「最終的な判断や責任は人が持つ」**というスタンスです。
「わからないコードを書かせて使う」ことのリスク
生成AIは、それらしく動くコードを非常に自然に出力します。
しかし、ITの技術領域において次のような使い方はリスクが高いと感じています。
- 自分が理解していない技術領域のコードを、そのまま生成させて利用する
- 動いているから問題ない、と中身を確認せずに採用する
- セキュリティ・性能・例外系の考慮をAI任せにする
生成AIは「正しそうなコード」を生成しますが、
「要件や文脈に対して正しいかどうか」を判断することはできません。
この判断を人が放棄してしまうと、
- 保守が困難なコード
- 意図しない副作用
- セキュリティリスクの混入
といった問題を、後工程で人が背負うことになります。
私が意識している生成AIの使い方
① わからないことは「書かせる」のではなく「聞く」
知らない技術や構文に対しては、
- いきなり実装を任せる
- 完成コードをもらう
のではなく、
- 「このコードは何をしているのか」
- 「この処理の目的は何か」
- 「選択肢として他にどんな方法があるか」
といった形で、インプットの補助として使います。
これは、ドキュメントを読む・人に聞く、という行為の延長線上にあり、
理解の主体は常に自分にあります。
② 大枠を理解している処理の「細かい作業」を任せる
もう一つは、
- やりたいことの全体像は理解している
- 設計や責務の切り分けも自分で判断できる
- ただし、細かいロジックや記述に時間を使いたくない
というケースです。
この場合は、
- 処理の流れを文章で説明する
- 制約条件や前提を明示する
- 出力されたコードをレビュー前提で受け取る
という形で、コーディング作業の一部を任せることがあります。
これは、ジュニアエンジニアやペアプロで
「下書きをお願いする」感覚に近いと感じています。
生成AIは「代替」ではなく「増幅装置」
生成AIは、人の代わりに考えてくれる存在ではありません。
むしろ、
- 理解している人の生産性を大きく引き上げる
- 考えが浅いと、その浅さをそのまま増幅する
思考の増幅装置のような存在だと感じています。
だからこそ、
- 自分がどこまで理解しているか
- どこから先を任せているのか
- 最終的に何を自分で判断するのか
を意識しながら使うことが重要だと思います。
おわりに
生成AIは、正しく使えば非常に心強い相棒になります。
一方で、使い方を誤ると、リスクを静かに積み上げる存在にもなります。
「全部任せる」でも「一切使わない」でもなく、
自分の理解を軸に、ちょうどいい距離感で付き合うこと。
それが、現時点で私が考える生成AIとの向き合い方です。
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