はじめに
クラウド環境におけるデータ保護は安定した運用に必ず必要になってきます。
AWS Backupはさまざまなサービスのバックアップを一元管理できるサービスです。
AWS Backupとは
概要
- 自動化:バックアッププランを作成して、スケジュールを設定することで定期的にバックアップの実行が可能
- 一元管理:AWSリソースごとに異なる管理手法を統一
- クロスリージョン対応:別のAWSリージョンに複製することで災害復旧対策を強化
バックアップできるリソース
サービス | バックアップ内容 |
---|---|
Amazon EC2 | EBSボリュームのスナップショットをバックアップ |
Amazon EBS | Elastic Block Storeのボリュームデータをバックアップ |
Amazon EFS | Elastic File System(ファイルストレージ)のバックアップ |
Amazon RDS | リレーショナルデータベース(MySQL、PostgreSQL、MariaDB、Oracle、SQL Server)の完全なバックアップ |
Amazon Aurora | Auroraクラスターのバックアップ(MySQLおよびPostgreSQL互換) |
Amazon DynamoDB | テーブルデータのバックアップ |
Amazon FSx | FSx for Windows File Server、Lustre、OpenZFS、NetApp ONTAP |
AWS Storage Gateway | Tape Gatewayを含むストレージゲートウェイボリューム |
メリットとデメリット
メリット
- 管理の簡素化:複数のAWSリソースを単一のサービスでバックアップ・復元が可能
- 自動化:スケジュールポリシーで自動バックアップが可能
- 高いセキュリティ:AWS KMSによるバックアップデータの暗号化、データを保護
- 災害復旧の対応:クロスリージョンでのバックアップ機能で災害時の復旧が迅速に行える
- コスト効率:使用したストレージ量の応じたコストが発生。オンプレミスと比べるとコスト効率がいい。
デメリット
- 対応リソース制限:対応していないAWSサービスがある
- 学習コスト:初期設定での用語や設定方法の理解に時間がかかる
- データ転送コスト:クロスリージョンバックアップで、データ転送料金が発生して、運用コストが膨らむ場合がある
まとめ
AWS Backupは、クラウド上でのデータ保護を効率化し、複数のAWSリソースを一元管理できるサービスです。セキュリティ、柔軟性、コスト効率などの多くのメリットがありますが、一方で学習コストや一部のリソース制限といったデメリットも存在します。
AWS Backupの利用により、災害復旧(DR)や運用効率の向上を図ることができます。