はじめに
テレワークしてますか?
MTGもリモートで実施されるようになり、ホワイトボードを使えなくてお困りではないですか?
ということで、ホワイトボードツールに関する考察を書きます。
ホワイトボード
ホワイトボードに期待される機能は「フリーハンドで図や文字が書ける」かと思います。
それであれば、以下のツールを画面共有することでホワイトボードの代用になりそうです。
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Google スライド
パワポっぽい操作感で図や文字を共同編集可能。 -
Draw.io
ステンシルが豊富。パワポより細かい図形描画が簡単にできる。
VS Code の Extension も存在。 -
PlantUML
シーケンス図などは、手描きするより速く書ける。 -
MindMup 2
ブレスト用。ツリーを描くのは簡単だがそれ意外のモノを描くのは大変。
ただ個人的には、そもそもホワイトボードを使った会議には致命的な問題点があると思っているのでその点について触れたいと思います。
ホワイトボード会議の致命的な問題点
こんな経験はありませんか?
- ホワイトボードになぐり書きして白熱の議論となった
- これだけ喋れば伝わっただろうという達成感に満ち溢れた
- 会議終了時にホワイトボードはきれいに消された
- 同時に記憶からも記録からも消された
- 写真に撮っておいても無駄だった
- なぐり書きのメモの写真を見返しても何も思い出せなかった
- 実際には何も伝わってなかった
- 後日同じ様な事を別の人に聞かれて同じ図をホワイトボードに描く事になった
そもそも記録力ゼロの媒体に対して記憶しておくべき重要な情報を書き込むことって徹底的に無駄じゃないですか?
暫定一位ホワイトボードツール
この問題点を解決するホワイトボードツール暫定一位は 『エクセル方眼紙』 だと思います。
図形描画より共同編集の方がウェイトが高い場合は 『スプレッドシート方眼紙』 を利用します。
『ホワイトボードに期待される機能は「フリーハンドで図や文字が書ける」かと思う。』
上でホワイトボードに対する要件を述べましたが、もう少し整理すると、二次元の平面に対して文字や図を書ければよいという事に気がつきます。
ホワイトボードに自由に二次元で書かれた情報や散漫に会議で議論された内容とは別で、ワードやメモ帳やエバーノートで時間軸に沿って一次元の記録として議事録を残すのが一般的な会議の形式となっています。
しかし、もしもホワイトボードに書かれた情報が重要な情報なのであれば、その情報が書かれていない議事録は何の意味も持たないということになります。
結局のところ、本当に必要な記録というのは 『一次元のメモと、ホワイトボードの記憶または写真を元に情報を再整理した何か』 で、再整理するにはMTGと同程度またはそれ以上の時間が必要になりますが、誰がいつ見るかも分からない議事録にそのような工数をかけることもできないというジレンマがあります。
それであれば、例えば仕様MTGであれば、エクセル方眼紙を画面共有してそのまま仕様書として使える様な2次元のメモ、要件定義MTGであれば、要件定義書として使える2次元メモ、を書けばいいのではないでしょうか?
仕様書に書いてしまってその場で合意が取れれば、後から言った言わないで後から議事録をたどる必要もないのではないでしょうか?
エクセル方眼紙以外(部分的には draw.io,PlantUMLでも可)には、そのまま工程のアウトプットにできるツールは存在していないと思うので今の所暫定一位はエクセル方眼紙としました。
おわりに
昨今、DXで効率化とよく言われますが、DXで本当に解決すべき課題は何かをきちんと見据えた上でツール選定うべきだと思います。
20年以上前に、MTGのたびに言うことが変わるクライアント様の案件をやった時に 『エクセル方眼紙議事録兼仕様書』 は生まれました。議事内容を仕様書に書き直しているその瞬間にもクライアント様の考えは変わっていたのです。
流行ってるからDXで効率化したかったのではなく、DXでワークフローを変えないと仕事にならなかったので『エクセル方眼紙議事録兼仕様書』を作成しました。
何かの価値を製造するという共通のゴールに向かうためにMTGや議事録や仕様書は存在しているとは思いますが、わたし達は『MTGをしたり』、『議事録を取ったり確認したり』あるいは『仕様書を書くため』に仕事をしているわけではないですよね?