プロジェクトの空気の読み方
空気は吸ったり吐いたりするもので読むものではないです。
そんな目に見えないモノを読もうとしても読めるわけがないのですが、空気を読んで上手く立ち回っているっぽく感じる人がいるのも事実です。
では一体彼らは何を読んでいるのでしょう…?
そうです。
彼らは俯瞰してプロジェクトの大いなる流れを読んでいるのです。
プロジェクト全体の大いなる流れ、すなわち全体のタスクと各タスクの日程感を把握して、どのタイミングでどの様に振る舞うべきかを考えて行動しているのです。
目に見えない空気ではなく『目に見えるタスクと、それらのタスクの日程感を見て行動を考える』ことこそが『プロジェクトの空気の読み方』です。
基本は、与えられたタスクについて締切から逆算して何をすべきか考える。
誰か他の人が関係する時はその人のタスクについても同様に考える。
ついでにプロジェクト全体のタスクや締切も把握しておく。
これが空気の読み方ですがピンと来ないと思うのでいくつか例をあげてみましょう。
先輩が忙しそうだからと質問するのを躊躇、締切を守れなかった
分からないことがあるけれども、忙しそうな先輩に申し訳なくて声をかけることができない。
散々様子を伺ってようやく声をかけれた時には「なんで今聞くの?もっと早く聞きなよ?」と言われてしまう。
新人あるあるかと思います。
ここで「もっと早く聞きなよ?」と言われる理由を考察してみましょう。
おそらく先輩はあなたのタスクの締め切りも担保しなければいけない立場ではないでしょうか?
もしそうであれば、あなたの仕事が終わらないことも先輩の仕事が終わらないことも同義です。
あなたが早く質問していれば、適切にアドバイスをすることであなたの仕事を無事に終わらせることができたという状況であれば「もっと早く聞きなよ?」と言いたくなるかもしれません。
忙しそうにしているところに声をかけることと、締切に仕事が終わらないこととどちらが申し訳ないでしょうか?
できないことをできないと言えないまま締め切りを迎えた
できないことをできないということは勇気がいることです。
しかしながら、与えられたタスクができていないまま、できないとも言えずに締め切りを迎えると何が起きるのかを考察してみましょう。
学校の宿題ができなかったのであれば、あなたが先生に怒られて終わりです。ひょっとしたら成績が下るかもしれないし、下がらないかもしれない。その場さえ乗り切れば終わりだったかもしれません。
会社の仕事は基本的にはお客様との契約の上成り立っているチームでの仕事です。チーム全体がお客様との契約を履行できないという状況に陥ります。お客様に至ってはあなた達のチームに依頼した製品をリリースできず大きな損害を被ることになります。
できないと分かった時点でチームの誰かに相談しましょう。誰もあなたのことを責めないと思います。1
誰かがフォローするとしても、問題に対処する時間が少ないとフォローできないです。
時間が少なければ少ない程フォローができる人間は少なくなってしまいます。
作業見積もりを答えられない
やったことのない作業の見積もりを正確にできる人間はいません。
無理して根拠のない見積もりを申告するより、まずはx時間くださいと言って見積もり根拠を収集して精度の高い見積もりを出してみてはいかがでしょうか。
まとめ
プロジェクトの『空気』は、いつまでに何を納品するか、納品した開発物をお客様がどの様に利用するか、までを考えると読むことができると思います。
これはこれで大変なことではあるのですが、よく分からないことで思い悩むよりもアウトプットに集中するという考え方をした方が仕事がしやすくなるのではないでしょうか。
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責めないでください ↩