はじめに
どうも、職業エンジニア歴25年、プログラマ歴30年くらいのPM(プレイングマネージャ)です。
技術書と言うと言語や設計やプログラミングスタイルについての本が紹介されることが多そうですが、 「ああ、若い頃にこういう本を読んでいたらもっと基本ステータスが高いエンジニアになれたのにな」 と思った本を紹介したいと思います。
明日から直接プログラミング力や設計力が上がるわけではないですが、伸び悩んだ時に気晴らしで読んでみたりするとよいかもしれません。
※本稿は、Qiita Engineer Festa 2022 「買ってよかった技術書を紹介しよう!」向けに書いた記事になります。
スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学
超古典。当時深い理由もなく尊敬していた先輩に薦められて読んだ本。
スーパーエンジニアと言わず凡百のエンジニアにも実践できる役に立つ考え方がたくさん書いてあり読み物としてもおもしろかった。
思えばわたしの原点はここにあるかもしれない。
知覚力を磨く 絵画を観察するように世界を見る技法
『知覚力』 という概念を理解するのによかった本。
同じ会議に出ていても人によって認識内容が異なる理由の第一歩は『知覚力』かなと思いました。見たと認識していない(知覚していない)ものは、整理も理解もできず、当然アウトプットもできない。
また、手っ取り早くコーディングスキルを上げる手法の一つとして写経やコードリーディングがあるが、「知覚力」が低いといくらやっても効果が現れない。スクールの課題などで写経をしても一向にプログラム力が上がらないと感じている方は読んでみるといいかもしれない。
この本の難点はトレーニングの内容をそのまま実践すること自体が相当難易度が高いこと。
東大読書 / 作文
- 「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書
- 「伝える力」と「地頭力」がいっきに高まる 東大作文
あまり特筆すべき点はないのですが、報連相、議事録や仕様書作成を行っていく上で基礎知識として読み書きの本をあげました。
日本語力が低いと、日本語の外部設計をプログラム語に翻訳するのも当然うまくできないので、日本語力の向上はプログラム力の向上につながります。
当然ですが、読み書きの力を上げるためには、本書を読むだけではなく、実際にたくさん読み書きをしないといけません。
ホスピタリティを育てる物語 「感動の接客」ができるようになる14の力
アジャイル開発ではいろいろな手法が提唱されているけれどもうまくいかなかったり、『Don't just do agile. Be agile』なんていう言葉があったりします。
この『Be agile』ってつまりはホスピタリティだったりしませんか?と個人的には感じていて、チーム全体がホスピタリティを身につけているとアジャイルっぽい仕事の進め方をしてもなんだかうまくいって職場に笑顔があふれるのではないかと思っています。
アオアシ(漫画)
知覚力の訓練がてら読んでほしい作品です。
サッカー漫画ですが、ITプロジェクトに置き換えて読んでみることで、小難しいマネジメント書籍に出てくる自分とは違う世界線の物語より具体的かつ身近な物語として感じる事ができると思います。
プロジェクトを俯瞰して刻々と変わる状況の中でメンバーも顧客もよりよいゴールに向けて誘導してボールを持ちすぎず、適切にパスを回すことの大事さなど、多くの学びがありました。
システムの問題地図 ~「で、どこから変える?」使えないITに振り回される悲しき景色
ITが『楽して稼げる仕事』ではなさそうなことが分かる本。
より単価の高い仕事を得るためにも、ITシステムの案件がどういうものかを把握しておくことはよいことだと思います。
まとめ
読書は効率よく知識を増やすのに有効な手段ですが読書の習慣が身についていないとなかなか手がでません。
また、楽しくないことは続かないですし、身にもつかないです。
そこで今回は比較的読みやすくて学習効率を上げたり観点を増やしたりできそうな本を紹介してみました。
楽しいエンジニアライフの一助となれればと思います。