はじめに
ITエンジニアの皆様こんにちは。
IT業界ができた頃は、ITエンジニアと言えば 『一生プログラムを書いていればよさそうな人』 と思えたのですが、今はなんだか違いますよね?
現状を整理・把握するためにGPT先生にとりあえず聞いてみます。
保守が含まれていないのが気になりますが、非常に多岐に渡ることは見て取れたと思います。
プログラムの勉強だけでも大変にも関わらず、プログラムが書けるだけでは40年を超えるITエンジニアライフを生き抜けなさそうなので、生存戦略について考察をしてみたいと思います。
給与水準から考察
e-Stat : 統計で見る日本で給与を調べてみました。
また、我が国におけるIT人材の動向よりDXを担うIT人材の給与水準および、IT人材の処遇国際比較も調べてみました。
経済産業省:我が国におけるIT人材の動向、DXを担うIT人材の給与水準より
経済産業省:我が国におけるIT人材の動向、IT人材の処遇国際比較より
ここで気になるのは「水準」や「平均」が存在することですね。
「Mincraft」のマルクス・ペルソン1や「原神」の miHoYo2 の様なケースを除外、つまりは自分達で事業を起こして売上を立てていかない限りは、世の中の水準や平均を超えてお金を稼げることはないということですね。
しかし、少子高齢化による人口オーナス期においては事業を成功させる難易度は高いとされています。社会を維持するために税金や社会保障費でお金が消えてしまい、消費が低迷してしまうからですね。
DXやAIなどバズワードは色々ありますが、消費が低迷している中で、新規に事業やプロダクトを創る(多額の費用を投じる)というのはなかなか難しい選択肢に思えます。
一方で、システムには寿命があります。
無機物であるハードウェアやOSやソフトウェアに寿命があるのは、1ユーザーの感覚としてはなんとなく違和感がありますが、寿命は存在します。
近代言語での開発は旧世代の言語での開発より往々にして工数が著しく低いです。新しくIT業界に入った人々は旧世代の言語を覚えないこともあるでしょう。
その様な中で、旧世代の言語で作ったシステムの維持管理を行っていくことには多大なるコストがかかりますが一度開始したサービスを止めるのはとても難しいためなんとかしないといけません。
寿命を迎えたシステムを、初期開発メンバーがおらず元仕様も分からない中で近代言語にリプレイスする案件の割合は増加していくかもしれません。
ソフトウェア開発 データ白書 2018-2019 開発プロジェクトの全般的な特徴 より
Copyright 独立行政法人情報処理推進機構 社会基盤センター 2018
IT人材の供給
経済産業省:- IT 人材需給に関する調査 -よりIT人材の供給を調べてみました。
経済産業省:- IT 人材需給に関する調査 - IT 人材数(供給)の推移より
この無機的なレポートからは読み取れないのですが、ここに登場する『IT人材』はどの様な業務を行っているのでしょうか?
ウォーターフォール開発であれば、設計・製造・試験の工程をそれぞれ別の人間が担当できましたが、小規模なアジャイル開発になると、それぞれの工程を全部同じ人間が担当する可能性が高くなります。
意識の高い横文字で語られていますが、単に予算がないので 「案件内の全部の工程を担当できてお客様ともリレーションできる人」 でプロジェクトを回そうという仕組みにも思えてきます。
その様に考えると、供給されたばかりの『IT人材()』を『IT人材』にするのはとても難易度が高くなったと言えるでしょう。ベースのスキルが何もない人材を、プログラムだけではなく 「案件内の全部の工程を担当できてお客様ともリレーションできる」 人材にする必要があるのですから。
保守に関しても考え方は同じです。
「案件内の全部の工程を担当できてお客様ともリレーションできる」 人材は、保守の案件でとても重宝される人材と言えるでしょう。
IT人材の年齢分布
経済産業省:- IT 人材需給に関する調査 -よりIT人材の年齢分布を調べてみました。
経済産業省:- IT 人材需給に関する調査 - IT 人材の年齢分布の推移より
COBOL案件ができるCOBOLおじさんは、COBOL案件の寿命がCOBOLおじさんのIT寿命より長ければ、インターネットのない時代に難しい技術を習得した投資にリターンがあったと言えるかもしれません。
参入障壁も高く、若い人が敢えてCOBOLを覚える機会もない、初期仕様も壮大過ぎて既存システムのリプレイスができないのであれば、COBOLだけでIT人生を走り抜けられるかもしれません。
一方で Java のような書ける人間が多い言語を『案件で指示された通り書いていただけ』という様なキャリアを形成した場合、ある年齢から 単価が頭打ちをしたり案件に入るのが難しくなる ケースに遭遇するかもしれません。
『プログラマー35才定年説』 というのはそのような状況を指しているかもしれません。
作業者として案件に入るのではなく、PMや設計者として案件に入るような方向転換を迫られるかもしれませんが、お客様とのリレーションや設計のスキルもすぐに身につくものでもないので計画的に習得しておいた方がよいかもしれません。
おわりに
VUCA3な時代において、将来を予測するのは難しいですが、人口オーナス期については歴史から推察できる点は多いかもしれません。
ChatGPTの登場によってプログラムが飛躍的に簡単になりました。大分適当なことを言われて瞑想もしますが、プラマイで言うとプラスの印象です。しかし、既存案件の闇のコードや謎の仕様は今のところ自分で読み解くしかなさそうです。読み解くには1からスクラッチで書ける以上の力がいります。
その様な中でわたし達が生存戦略として取るべき道は何になるでしょうか?
所属や立場、年齢などで人それぞれだとは思います。
ただ、どの様な未来になっても 『お客様や上司部下同僚問わず、仕事をする相手と良好な関係を築いてきちんと約束した結果を出すこと』 というのは必須なのかなとは思います。その上で自分にあった生存戦略を組み立てるのがよいのかなと思いました。
おまけ1(新卒エンジニア向け手紙)
おまけ2(新卒エンジニア向け記事)
おまけ3(...は難しいシリーズ)
おまけ4(営業A短編シリーズ)
おまけ5(エンジニアのためのお仕事問題集)
2030年にIT人材が最大79万人不足するとのことで、学習用の資料をgitで無料公開してます(不定期更新)。
よろしければどうぞ。