プラクティス名
INVEST原則
プラクティスの目的・狙い
- プロダクトバックログアイテム(PBI)の記載粒度を扱いやすいものにする
どんな時に使うか
- PBIをスプリントに投入しようとしたが、記載が不適切でリジェクトされた時
(他と依存関係がある、やる理由が書かれていない、大きすぎる、etc...)
実施手順
PBIの記載はできるだけ以下の原則に沿った書き方に近づける。
あくまでも目安なので完全に守れていないとNGということではない。
(例えば「I」と「S」の両立が難しい場合などがある)
頭 | 単語 | 意味 |
---|---|---|
I | Independent | 独立している、他のPBIと依存関係がない |
N | Negotiable | 交渉の余地がある、工夫の余地がある |
V | Valuable | 価値がある、やる理由が明確 |
E | Estimatable | 見積もり可能、作業内容が想定できる |
S | Small | 適切なサイズ、1スプリントに収まる大きさ |
T | Testable | テスト可能、受け入れ合否を判定できる |
アレンジ例
- 「Readyの定義」に「PBIがINVEST原則に沿っているかチェックしたこと」を加える
アンチパターン
- 最初から全てのPBIをINVEST原則に沿った粒度に分解しようとする
こぼれ話(私的コメント)
個人的にはPBIの記述がINVESTになっていないことよりも、そもそもユーザ目線になっていないケースに苦労することが多いです。特にPOではなくDEVがPBIの下書きを用意した場合などはシステム目線(コンポーネント単位)の機能一覧になってしまっている場合が多く、その違いを分かってもらうのが大変です。そのあたりの原則をうまく言い表してくれるものは無いものかといつも思っています。
英単語の「INVEST=投資する」と綴りが同じなのですが、もしもINVEST原則に沿ったものだけが投入(投資)可能だよ、という意味でかけているのだとしたら、相当センスのあるネーミングだなと思います。