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【プラクティス紹介】1分でさらっと分かる「ワールドカフェ」

Last updated at Posted at 2023-11-02

プラクティス名(別名)

ワールドカフェ (TWC)

プラクティスの目的・狙い

  • くつろいだ雰囲気で対話できる場をつくり、参加者からアイデアや意見を引き出す
  • あたかも参加者全員と対話したかのような一体感を醸成する(輪を広げる)

どんな時に使うか

  • プロダクトや特定のテーマについてアイデアや意見を集めたい時
  • テーマに関する参加者の興味や関心を高めたい時

実施手順

ワールドカフェは12人~1000人以上でも使える会議のファシリテーション手法の一つ。参加者全員に等しく発言の機会が与えられるため、一部の人の意見に偏ることもなく、満足度の高い会議となる。

  1. 開催者は参加者に会議の趣旨/ルール/進め方等を説明する(場の設定)
  2. 参加者に話し合ってもらう「問い」を発表する(テーマの設定)
  3. 4人1組に分かれ、各テーブルで20~30分ほど「問い」について話し合う
  4. 時間が来たら1人だけテーブルに残り、その他の人はそれぞれ別のテーブルに別れる
  5. 残った1人が集まった人たちにこれまでに挙がった意見を共有し、再び同じ時間話し合う
  6. 同じ要領で、4~5を何度か繰り返す(通常3ラウンド程度)
  7. 最後に全員で、各テーブルで挙がったアイデアと意見を共有する

会議のルール

ルール
1 対話を楽しむ
2 話をよく聞く
3 他人の意見を否定しない
4 質問して対話を広げる
5 テーマに集中する

「問い」の設定

どのような「問い」を設定するかは超重要。簡単にYes/Noで答えられないオープンクエスチョンがよく、また直接的な問題解決を求めるものである必要はない。指針として以下のような問いが望ましい。

良い「問い」のヒント
1 シンプルで明確な問い
2 発想を促す問い
3 エネルギーが湧いてくる問い(ポジティブな問い)
4 テーマに集中して探求することを促す問い
5 これまでの仮説や思い込みを気づかせる問い
6 理想の状態や新しい可能性を開く問い
7 より深い内省を促す問い
8 自分の事として考えられる問い

ラウンド構成

ラウンド回数にとくに決まりはない。4ラウンドで行う場合の構成例は以下。

ラウンド そのラウンドで意識する点
第1ラウンド テーマについて自由に話す
第2ラウンド 他の意見を参考にアイデアを広げる
第3ラウンド 気付きや発見を統合する
全体セッション 集合的な発見を収穫し、共有する

アレンジ例

  • 各テーブルに模造紙とペンを用意し、意見やアイデアを追記していく
  • テーブル中央にトーキング・オブジェクト(簡単に受け渡せる物なら何でもよい)を置き、発言者はそれを手に取って話すルールとする。他は聞き手に回る。発言が終わったらオブジェクトをテーブルに戻す。

アンチパターン

  • 何らかの「結論を出す」「アクションを決める」ことを会議の目的に据える

※ワールドカフェはあくまでも「対話」が目的であり、「議論」の場ではないため、意見を収束させる話し合いには不向き

参考情報

日本公式サイト
https://world-cafe.net/

本家公式サイト
https://theworldcafe.com/

書籍『ワールド・カフェ ~カフェ的会話が未来を創る~』
https://www.humanvalue.co.jp/wwd/publishing/worldcafe/
 ↓ エッセンスを要約
手引書PDF(全23ページ/SPODフォーラム2012)
『ワールド・カフェの手引き』

こぼれ話(私的コメント)

理由は知りませんが、行政がワールドカフェ推しのようで、市民ワークショップとかで使っているのをよく見かけます。民主主義と相性がいいからでしょうか?

4人1組で3テーブルぐらいは欲しいので、最低12人からという話になるのですが、1つのスクラムチームではやや人数が不足するので、マルチチーム開発で使えそうなプラクティスといえます。またはステークホルダーを集めて開催するか、ですね。レトロスペクティブにも使えそうですが、改善アクションに繋がるかは分からないので、レトロがマンネリ気味で、意見の挙がりが弱くなってきた時にカンフル剤的に用いるのがよいかもしれません。

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